ストレングスファインダーという本格的な性格診断をご存知でしょうか?
ご存知の方はもちろん、そうでない方も「そういうものもあるのかー」と適当に思いながら、本記事を読み進めていただけると大変うれしいです。
さて、そんなわけで、今回はストレングスファインダーの中でも「未来志向」という特性について見ていきましょう。
未来志向の特徴・強み
「もし……だったら、どんなにすばらしいだろう」と、あなたは水平線の向こうを目を細めて見つめることを愛するタイプの人です。未来はあなたを魅了します。まるで壁に投影された映画のように、あなたには未来に待ち受けているかもしれないものが細かなところまで見れます。この細かく描かれた情景は、あなたを明日という未来に引き寄せ続けます。
遠き未来を見据えている人……といえばめちゃくちゃ賢そうで格好いいですが、要するに「たられば」を考えるための想像力を極限レベルまで磨いた人ですね。
未来志向が高い人は「もしも〇〇があれば……」「××ができるようなものがここにあれば……」と、こんなことをしょっちゅう考えています。これは決して不満や愚痴などではなく、未来志向が高ければ高いほど、そんな未来を手に入れた後の話やその後の展望などまで事細かに映像化できるでしょう。
結果としてぶっ飛んだ人、革命家体質、足るを知らぬ狂人など、いろいろな呼ばれ方をされる宇宙人的な資質のひとつですね。
聞けば、戦略性と組み合わさることも多い資質だとか。
たらればを実現するために、戦略性でいろんな方法を考える……確かに噛み合います
ニーズから生まれる新価値観
未来志向を保守か改革かでいえば、断然改革派の資質です。
未来志向がいつも考えるのは、より良い世界のヴィジョン。そして、それを構成するために必要な要素です。
「世界の在り方をこうしたい!」「みんながもっと優しくなれるよりよい未来にしていきたい」、あるいはもっと所帯じみたところでが「金持ちになりたい」「理解ある良き配偶者と出会いたい」などなど……誰もが、こんなことを考えた経験があるのではないでしょうか?
未来志向はそんな願望を「たられば」「手の届かない理想」で終わらせるのではなく、より煮詰めて明確なヴィジョンにまで昇華させる天性の夢想家です。
抱いた願望を実現するために何が必要かというところから、手に入れた先にどんな未来が待っているかまで、まるで本当に手に入れる算段があるかのように、細かいところまで想像力を働かせます。
そういう願望が新しい価値観を生み出し、世界を刷新していく。たらればの多くは嘲笑の的になってしまいますが、中にはそんな大きな可能性あるニーズも埋まっているのです。
実行手段に乏しいぶん……
未来志向の長所を説明するなら、正直「たらればに心を躍らせる」くらいしか言いようがありません。もっとも、その結果として高いモチベーションが生まれたり、周囲(特に現状に不満がある人)を鼓舞することも多いので、それも大きな長所とは言えます。
ですが、残念ながら未来志向だけでは、ひたすらにたらればや現状の不満を言うだけの、実行力に乏しい人。なので、そのたらればを現実的なものにするのは原則として他の資質になるわけですね。
というわけで、戦略性、達成欲、目標志向、競争性などなど……未来志向持ちの人は何かしら夢の実現や具体的な手段を練ることに適した資質を併せ持つパターンも多いです。
上でも言いましたが、一番多いのは戦略性との組み合わせですね。未来志向で目的地を設定し、そこへのルートを戦略性でいろいろ考えてみる……
え、実際の行動?実行力?何の話です?
未来志向の弱み
さっきも少し出てしまいましたが……当然未来志向にも弱点があります。ぶっちゃけ、たらればしか言わない人を想定するとわかりやすいかもしれませんね。極端な話、実行力と現状への認識が欠けていることが多いのです。
捕らぬ狸の……
結局どこまで行っても、未来志向はたらればを極限まで細かいヴィジョンとして煮詰めていく資質にすぎません。
行動や実行手段の思案・画策につながる資質がない限り、たらればは所詮たらればでしかないということですね。
未来志向だけに生きてしまえば、せっかくの理想もいい着眼点も「それを生かす」というフェイズを一切行うことなく、ただの理想論、文字通りのたらればに終わってしまうでしょう。
灯台下暗し
正直、遥か先を見ることと二者択一のような気もしますが……未来志向ははるか遠くの、訪れるかもしれない未来に常に焦点が行っています。例えるなら、いつも望遠鏡で物を見ているようなものですね。
ですが、望遠鏡で物を見るということはつまり、遠方はしっかり見えるものの足元や目の前が見えないということにもつながります。
意外と現状とか一手先の事態を見据えるのが苦手で、特に分析思考や適応性、原点思考のような現状や事実を見る資質がない場合、自分だけで現実を見据えるのが苦手になりがちです。
未来志向の資質をうまく活かすには
- 保守的で現状維持的な空間や将来の大目標に興味がない環境、特にたられば思考を全否定するような環境に身を置くのはNG。しっかりとそのアイデアを認め、実現のための手段を模索してくれる集団と行動を共にしましょう。
- そもそも話を聞いてくれなきゃ始まりません。しっかりと自分の描く未来を考え、煮詰め、理論的な裏付けや具体的なソースの用意、そして人に伝えるためにどういう言葉をチョイスすればいいかを考える時間を取りましょう。具体性は特に大事!フワフワしていては説得力に欠けてしまいます。
- いいアイデアを思いつくものの、特に行動力に欠ける面が多くの未来志向持ちに見られます。狙うべきポジションは最終目標を設定するガイド役。しっかりと自分の未来的な思考を話して、その未来を共にする仲間と行動し、彼らを導くことで実行役を増やしていきましょう。活発性が高い人とかと組めれば気づきも多いはずです。
- 未来志向をより盛大に花開かせるには、やはり知識と理論です。学習欲が高い人も多い資質なので、化学、心理学、社会学などを学んでたらればの糧にするのも大事です。また、同じ未来志向持ちの人と未来について議論してみるのもいい経験になるはずですよ。
筆者:春眠ねむむ
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