まあトライタイプは厳密にエニアグラムと言えるかどうかは意見が分かれますが……とりあえずそんなことはどうでもよろしい。
今回はトライタイプについて、△136、監督官(あるいは指揮官とも)についてまとめていきましょう。
究極のタスクマスター?
トライタイプの提唱者であるキャサリン・チャーニック・フォーブル曰く、「真のタスクマスター」とのこと。当然、世間で言われているような無能の類ではありません。
トライタイプ136の真骨頂は、現場で実質的に機能するマニュアルやルール作り。
正確で緻密に(タイプ1)、かつ効率的に(タイプ3)、あらゆる事態を想定して無難に(タイプ6)マニュアルを設定し、人に仕事を割り振っていきます。
そのために、基本的には中間管理のような振る舞いが得意なタイプ。おそらく、現場の誰もが「まあこれと言って文句もないし、とりあえず……」で従っとくと成果が上がるシステム作りにおいては右に出るタイプはいないでしょう。
ある意味で役割は135と似通っていますが、あちらがシステムの理解や客観視(答えや正解を見つける)に優れているのに対し、こちらはある程度の大枠の中でシステムやルールを築くのが得意という差がありますね。
ある意味もっとも成功志向
このタイプを語る上で避けられないのが、全タイプ中もっとも高い成功志向ですね。というかもはや細かな結果に対してまで完璧主義の領域です。
タイプ1(完璧な仕事をしたい)、タイプ3(承認されたい)、タイプ6(安全な立場が欲しい)と、三者三様ながら一度は成功を夢見そうなタイプの組み合わせ。そのためか、成功者イメージを周囲に植え付けることには余念がない人も多いですね。
それも、社会が求める優等生型の成功イメージです。「変だけどなんか上手くいってる奴」「癖の強いカリスマ成功者」ではダメなんですよね。
規範的、模範的で誰もが認める人じゃなきゃダメ。ある意味求めるものは大きいですね。
あと、ついでに言えばMBTI的にはxSTJが結構多そう
「間違っている」「不正確」「無能」と言った評価を受けるのを嫌い、日々正確さと実務的な人物像を目指しています。
現場・実務主義者?
また、このタイプは非常に現場主義で実務的な人が多いです。それこそ専門職とか好きなタイプかもしれません。
先述の成功者志向も相まって、「自分には価値がある」と思いたい一心で義務や責務に集中する傾向が強く、タイプ6の慎重さもあって一発逆転や派手な実績を好まない面があります。
そのためとにかく実務や現場で実績を積み重ねる堅実志向の面が強く、また規範的イメージを崩したくないためルールの穴をついたり禁じ手のような方法で成功することを好みません。
彼らが目指すのは、あくまで世論や世間のルールに則った正攻法での成功。そのための方法として、現場を第一に考えたり実務で実績を確実に上げていく方法をより好みます。
トライタイプ136の弱点
トライタイプ135同様、この組み合わせの人たちも自分の感情というものに疎い傾向があります。そのため自分でもわからないうちにストレスや疲労を溜め込んでいき、ある日いきなり壊れてしまいやすいという危うさをどこか持ち合わせています。
また「自分が何をしたいのか」がわからない傾向が強く、「今何をすべきか」を理解しても最終的な目的が見えない人も多いのがある種の弱点ですね。
この辺の弱点も、中間管理職向きと言える点ですかね。
最終的な着弾点の指定はお上や顧客、世論に任せ、自分はそこに向けて何をすべきかを考えていく、と……
理論や正解ばかりを求める135と違い世間の要望や良いイメージをマニュアルに組み込むことができるタイプですが、そのぶん自分の思いや感情がまったく考慮されておらず、それどころか「存在しない」と確信している人までいます。
また、そんなためか自分の作ったシステムに従わない相手にはちょっと高圧的&対立的。完璧主義と人情軽視の傾向が合わさり、特に完璧主義が暴走すると横暴の域まで達することもありますね。
基本タイプごとのトライタイプ136
基本タイプが1 (136、163)
規則特化型で秩序やルール重視のタイプ1。特に本能が自己保存型の場合は、ルール秩序を乱すものが何であれ快く思わないことでしょう。
集中力があり勤勉さが何かと目立ちますが、同時に作業を中断するのが苦手な傾向もあります。
また「しっかりしなくては」「間違いは許されない」と強迫観念じみた思いに圧倒されることもあり、この点からタイプ3やタイプ6と間違う人が多いのも特徴の1つですね。
136は仲間内でもエースや切り札のように思われるのが好きなため主にタイプ3、163は心配性でトラブルシューター気質でありお上から認められたい思いがあるためタイプ6と間違いやすい傾向が強いです。
基本タイプが3(316、361)
タイプ3の中ではかなり規則に従属的で模範的なタイプ。社会的に認められるだけでなく、あくまで正しい道を進んで正しい形での成功を目指す人たちですね。
ちょっとお堅めでルールに厳しい傾向があり、特にズルしたりルールを守らずに結果を出すことに対して懐疑的。そのためにタイプ6のように見えることもしばしばです。
またハードワーカーでもあり、自分の中にある感情(特にネガティブ感情)を押しつぶすためにあえて多忙の身になっている人もいますね。
316はよりルールにうるさくプロセス重視、361はより堅実性や世論に目が行きやすくよりハードワーカーでもあります。
基本タイプが6 (613、631)
責任感の強いハードワーカーで、よくタイプ3と間違えられる組み合わせ。ですがタイプ3と違って彼らの原動力は不安やネガティブな感情であることが多いです。
例えば「無能だと思われたくない」とか「今の地位や成功がハリボテだと思われたくない」と言った感じでしょうか。こういう恐怖心や不安を動くことでどうにか消し去っていこうとするタイプです。
結果を出せば恐怖心はなんとかなる(キリッ)
世間における義務や家族に対する扶養義務といった義務を強く感じて自分に課していく傾向があり(特にソーシャル優位)、時としてその義務感を重荷に感じることもあります。
613は何者にも対応可能なルールセットを求める傾向にあり、631はより責務を背負い込もうとする傾向が強く疲れも感じやすいですね。
他タイプとの比較
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
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