INTPと言えばタイプ5が圧倒的最多のはずが、サジェストでよく出てくるのはタイプ4です。
今回はそのタイプ4の人がどんな人なのかを考えてみたいと思います。
なぜこのようなサジェストが出てきたのかについては、また別の機会にでも……。
なんだかんだそこそこいる
まず勘違いしないでいただきたい点は、なんだかんだ言いつつタイプ4のINTPは全体の10%弱存在しているという点です。
この数値は決して高くはありませんが、数字的には「まあそれなりにいる」と言っても差し支えないものとなっています。
ちなみにですが、この値はタイプ5、タイプ9に次いでINTPのエニアグラムタイプ全体における第3位となっています。
おおよその数値に関しては以下の記事に載せておりますので、興味がおありでしたらそちらもご覧くださいませ。
INTPタイプ4の人の性格
「自分自身に欠陥がある」という苦しみを感じやすく、何かとネガティブな思いに浸りやすいINTPとなる可能性があります。
特に第三機能であるSi(内向感覚)がその辺悪さをすることが多いかもしれませんね。過去のトラウマ、やらかし、何かしらの不安要素などに常に脅かされ、自分のアイデンティティが揺らぎやすいタイプと言えるでしょう。
一方で激情家としての側面も持ち合わせていそうですね。タイプ4にとって、アイデンティティの揺らぎは命の危険の次くらいに危険なことです。
そんなものに日々脅かされ続けていれば、自然と感情的にもなりえるでしょう。
どうあれ、INTPゆえの頭の良さから色々なことに気づき、その中にネガティブなものが多く含まれ、それゆえに不安を抱えやすいタイプと言えるでしょうね。
でもそんな自分が好きなんですよね
吹けば消し飛ぶアイデンティティ
このタイプがとにかく感じていることは、「自分の掲げるアイデンティティやキャラクターはちょっとしたことでダメになるのではないか」という恐怖です。
基本的にネガティブにすら浸って演出に変えるタイプ4ですが、この恐怖だけはタイプ6のそれと遜色ありません。
「自分が掲げるキャラクター性は実は貧弱で薄っぺらいのではないだろうか」
「自分のアイデンティティが何かの拍子に消し飛んでしまうのではないだろうか」
そんな不安に常に晒され、非常に不安定な性格を形成するかもしれません。
この辺りは先述のトラウマややらかしなんかも影響するかもしれませんね。そういったものにとにかく意識を奪われやすい一面を持っています。
過去の失敗や不運が自分のアイデンティティを引き剥がしてしまうのではないかという恐怖。そしてそんな自分の矮小さ。
いろんなものがのしかかっていった結果、INTPタイプ4は不安定な性格を形成していくのです。
一応言っときますが、会ったこともないタイプのことを憶測で語ってますからね、この筆者は
Ti持ちゆえの自分への客観的視点
またINTPタイプ4は自己評価、特にネガティブな評価に関しては非常に的確です。
というのも、主機能Ti(内向思考)であり、とにかくロジックを組み上げたりロジカルに物事を考えるのが得意なタイプ。
感情的で何かと妄想に浸りやすいタイプ4でも、その良さは失われていません。
ただ、それだけに自分の至らない点ばかりに目を向けやすい側面もあります。
「自分はあんなこともできないし、これもできない」と、できないことだらけの自分を見てしまうところが結構あります。
なまじ「できない」「自分には無理」という評価が正しいぶん否定要素が見当たらず、結果として「自分は人より劣っている」「個性を売りにして認めてもらうしか道がない」と考えるようになります。
ですがその個性やアイデンティティは非常に脆いように感じられ、発揮するにもうまく機能しない……。そんな負の連鎖を引き起こしてしまうことも少なくないでしょう。
でもそんな自分が好き
上記のように、INTPタイプ4はアイデンティティを守れない無力感、個性が消し飛んでしまうのではないかという不安、自分への自信のなさ、周囲への劣等感と様々な感情が混ざり合っているタイプです。
ですがそんなタイプでありながら、「そんな自分が好きだ」という感情をどこかで持っていそうですね。
この辺はタイプ4のよくある感情ですが、自分のことが嫌いで憎たらしくありながら、同時にナルシズムも持ち合わせています。
これはINTPでも同じことが言えるでしょう。
感情的で不安定。そして何とも頼りない個性を掲げる弱小の存在。そうでありながら自分のことは完全に嫌いになりきれない。
自己評価も自己肯定感も非常に低いタイプでありながら、同時に自分のことが好きな一面も持ち合わせる。そんな複雑な性格をしているのではないでしょうか。
INTPとしての側面
さて、ここまで考えたところで、ふと思いました。「INTPとしての側面はどこにあるのか?」と。というわけで、少し彼らのINTPとしての側面について考えてみたいと思います。
まず何より考えられるのは、その的確な自己評価です。自分の中でロジカルに物事を咀嚼し、自分なりのロジックを組み立てる力は当然ながら健在です。
となれば、当然自己評価にもそのロジックと思考力は発揮されるはず。
まず間違いなく、ネガティブな自己評価は非常に的確で反論の余地がないものになるでしょう。
あとは、先述のとおりその思考力ですね。タイプ4でもあるので非常に思考が内向きになることが多いですが、傍からは見えないだけで物事を非常にロジカルに捉えているでしょう。
特に哲学の分野では、その強さが遺憾なく発揮されそうです。
INTPの強みのひとつが、その圧倒的思考力。それが「なぜ」とか「どういう意図で」とか「そもそも」といった小難しいところに向けられるので、自然と哲学者になりえます。
なんだかんだで、その圧倒的思考力と物事を見る客観的な視点は健在です。タイプ4ゆえにそのあたりが見えづらくなっていますが、決して弱まっているわけではないはずです。
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もう少し考察
今回はちょっと小難しい話が並びましたが、もう少し考察してみましょう。
個人的に面白そうなのが、第二にある補助機能のNe(外向直観)ですね。これがどう機能するのか、気になるところです。
おそらくですが、これが自分のアイデンティティを脅かす様々な存在を想起させるのではないかと思われます。
何となくNe劣等のISTJやISFJに似たような機能の仕方になりますが……少なくともネガティブな側面を含んでいる可能性は十分にあるはずです。
またSiの影響もあり、とにかく過去を思い返しやすいのも気になるポイントです。要するに過去に起きたネガティブな事象や自分自身が引き起こした事象についてですね。
タイプ4自体、どこか過去に生きているところがあるような人たちです。それがSiによってより強化され、結果として過去の古傷や自分の失敗が思い返されるのでしょう。
Si自体、決められたルールや過去のことをよく覚えて、それらに忠実な部分がありますしね。
そんなSiを第三機能とはいえ使えるしっかりわけで、タイプ4のネガティブな一面と合わさることで過去の失敗やトラウマに結びつきやすいのかなと。そんな気がします。
何にせよ、非常に興味深い人たちですね。いろいろと想像が捗る、不思議な人たちです。
まとめ
今回はINTPのタイプ4についていろいろと想像で語ってみました。
正直、非常に面白い人たちですね。過去に囚われ、自分のアイデンティティ消失に常に怯えながらも、そんな自分になんだかんだで愛着を持つと。
ちょっと生きづらそうですが、それでもなんだかんだ、その辺にいるタイプ4同様個性を前面に出してうまく生きていく気もします。
何にせよ、興味深い人たちであることには変わりありません。彼らが自分に肯定的な評価を下す日はくるのでしょうか?
といったところで、今回はここまで。
普通のINTPの記事も上げておりますので、よろしければそちらもあわせてご覧くださいませ。
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui
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