今回は俗に言うMBTIの心理機能:Te(外向思考)についてですね。
強烈な印象がどうしてもある機能ですよね。攻撃的と言うか何と言うか……。さすがに「違う」と言える仮説ですが、以前誰かがTeを「暴力性」と解釈していた事があったような気がします。
ともあれ、そんなTeの特徴を色々と考えてみるのが今回の記事です。
Te(外向思考)の特徴
公式書籍によれば
- 能力が高いことや、効率が上がることや、結果を出す事を重んじる
- リーダー的な役割をとることに対して、心地よさを感じる
- 理路整然となっていることを求める
- 自分の果たした事が周囲に認識されることを求める
- 人に好意をもたれているかよりも、尊敬されているかに価値を置く
- 事実や性格さ及び効果的な生産性に重点を置く
- 基準を高く持つ
- まずは批判的な捉え方をする
要するに……
- 効率・結果主義者
- 理屈・理論を重視した思考回路
- 能力、地位(と言うか好き勝手できる権力)、周囲からの尊敬に重きを置く
- 批判的でロジカルに物事を考える
Teが高いタイプ
主機能
補助機能
個人的な解釈
やはり印象としては、公式の見解通り効率主義、能力主義、結果主義の3つを思考の中枢に持っている人が多いですね。
強烈な上にE型だからさぞやキレ散らかすのかと思えば、本人たちは(例外はあれど)至って冷静。
理路整然と物事を話し、重要な局面で私情を中心に決定を行うのを嫌い、あくまで客観的に見た能率、妥当性を重視した結論を下します。
その判断は的確かつ冷静で能率的、やもすれば機械的かつ昆虫的。頼りになる反面、非情さや冷徹さを感じさせる時がありますね。
これがSiに繋がるESTJやISTJは物事の原理や原則に忠実な絶対的な判断を下す傾向にあり、Niと連動するENTJやINTJは状況を鑑みた柔軟かつ的確な判断を好みます。
また、ストレスにさらされたりしてTeがまともに使えない状況下では攻撃的な面が表に出やすく、周囲をお気持ち的な判断を下すといった具合に見下したり、横柄な態度をとる事があります。
さらにストレスが慢性的になれば、最後には自信をなくして建設的な行動を取りづらくなる傾向も見られますね。
Ti(内向思考)との違い
よくTiとの区別が難しいとされていますが、おおよそは主観と客観の差だと考えておいて間違いはないでしょう。
Teはとにかく冷徹に客観的に見た妥当性、合理的な見方を追求していきます。
対してTiもやろうとしていることは同じですが、主観的な見方がメイン。自分が考えた原理原則があり、それを通して物事を判別しようとします。
また閉鎖的な思考回路なので表に出づらい反面、原理原則と違うものには議論をふっかけて間違いを指摘、下手をすると徹底的に攻撃しようとする面も見られますね。
またTeがFiと連動するために合理性と自分の気持ちの両方が出やすいのに対し、Tiは自分なりの原理原則とFeによる周囲の気持ちや道徳性といった外部の良心を重視するところがあるのも違いでしょうか。
Teの欠点
Teは非常に妥当性が高く事実を鑑みた決断を好みますが、反面Feが遠い傾向にあるのが欠点ですね。
つまり、世間の道徳性や情緒的な行動、他人の気持ちや思いといったものに無頓着な人が多いのです。
また裏にFiがあり、はっきりと選り好みする傾向があります。特に主機能がTeの場合はこの選り好みを「客観性に基づいたものだ」と勘違いするところも見られ、特に無視されたり軽んじられたりすると公平性を謳って怒りをあらわにすることもあるでしょう。
総じて自他の気持ちに疎く、特に他人の気持ちに配慮せず自分の好き嫌いを押し付ける傾向も見られ、この点においては非常に敵を作りやすい機能と言えるかもしれません。
とは言え、妥当な判断を行うのはなかなか難しいもの。それが容易にできるTe使いはいざと言う時に頼りになります。
どうしても自分も相手も好き嫌いが大きく分かれるタイプばかりですが、リーダーをやると心強いのは事実ですね。
Te劣位の人たち
Te第3機能
Te劣等機能
Teが劣位、特に劣等機能にある人には、だいたい以下のような特徴が見られます。
- 自分を無能だと思い込む
- 無根拠に白黒つけたがり、大袈裟で批判的な言動、行動を行う
- 衝動的に物事を解決したくなり、軽率な行動に出る
Teを持っていながらも未熟にしか使えないため、やはり決めつけや根拠に乏しい批判をしてしまう事があります。
特に強いストレスにさらされてまともに自分の強みが機能しなくなったときは、これらの傾向がより強まります。
例えばほとんど根拠のないやっかみのような批判を周囲にしてみたり、粗探しと攻撃行動で周囲を困惑させたり、人間不信に陥ったり……
地位や名誉に固執したり事あるごとに「バカにされた」と被害者ぶったり、あるいは「完璧な理論武装」といった顔をして的外れな発言を繰り返したり……こういうTe主機能らしさを持ちながらも人間的な未熟さを感じる人がいた場合、もしかしたらストレスによって弱りきったFPかもしれませんね。
補足
参考書籍
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