まあ普通の解説にも最後にあるあるを追加していますが、今回はその内容のさらに詳細版。ISFPってどんな奴なのかを、改めて考えていこうではありませんか。
で、ついでにそんなあるあるから長所と短所を抽出し、より理解を深めていきましょうというのが今回の狙いになります。
巷では「ただのいい奴」とか「勉強できない」みたいに言われがちですが、実際のところどうなんでしょうか?
ISFPあるある
好き嫌いは多いがあんまり言わない
なんだかんだ、タイプ9が多いのがこのISFPの特徴の一つ。基本的にFi(内向感情)が発達しており好き嫌いはしっかりあるのですが、あまり波風立たせたくなくて言わないケースも多いです。
「自分の意見はあるけど、言えばちょっと揉めたりしちゃうだろうし……」といろいろ逡巡した結果、言わない。そんな人はかなり多いのではないでしょうか。
実際、私が知っているISFPもあまり批判的なことや違う意見は表立って言いませんね。裏で何を言ってるかはわかりませんが。
組織に「忠誠はないが裏切る理由もない」みたいな気持ちで付き従う
このタイプにとっては、基本的に組織や集団よりも個々との付き合いの方が重要です。そのため、集団や組織と言ったものへの所属意識は基本的に高くありません。
ただ、裏切る理由もこれと言ってない。だから黙って従うわけです。
あるいは「気に入った人がいるから組織に尽くす」って例もありますね。
結局は、組織よりも個人が大事なのです
とにかく重要なのは個人間の付き合い。初めから「みんな」とか「このグループ」みたいなのにはそこまでの興味がないのです。
ここがISFPをちょっとクールな性格にしている要因であり、ちょっと浮いた人にしている要因でもあるでしょう。
なんならルールに対しても中立
ルールに関しても同じことが言えますね。結局は中立。「破る理由がないからしたがっている」「破ると他の人(自分が好きな人)が悲しむから従っている」。おそらくはこれだけでしょう。
なんだかんだ、組織や集団、全体の意向といった「全体の総意」が絡むものに関してはドライな印象がどうしても拭えません。
やはり、ここでも個人間の付き合いや自分の本音と言った個人的なものを優先しがちなところがありますね。
気に入った相手のためなら無茶もやぶさかではない
これは友人の知り合い……実質他人のISFPの話です。
彼女は普段は気さくでおおらかな性格で、決して無茶をするタイプではないのですが、ある時とんでもない無茶をしでかしたというお話です。
と言うのも彼女、とある芸術家の大ファン。たまたまその人とお話する機会があり、非常に喜んでいました。
で、ひたすら話し込むうちに彼女はその芸術家のことがさらに好きになり、ついには終電をあえて乗り過ごすことで一夜を共に迎えようとすら思ったとか何とかで。
結局その作戦は芸術家本人が終電前に彼女を帰したことで失敗に終わるのですが、まあ凄まじいエピソードですね(後々本当に付き合い始めたという後日談もあります)。
好きなものや人に対してはある意味暴走とも思える行動をとるのも、ISFPあるあると言えるのかもしれません。
よくやろうという気になったよなぁ……と本気で思いますよ。
普通そこまでやろうとしませんって
なぜかよくナメられるし、なかなか言い返せない
これはTe(外向思考)が劣位にある人によく見られる特徴ですね。なぜかよくナメられる。
いや、ザックリとした理由はあるのです。Teが劣っているとそのぶんFi(内向感情)の影響が強くなり、そのぶん自他の意見を全て反映させようとした結果なかなか物事を決められなくなる。
それが「優柔不断」「リーダーとして不適格」という烙印を押される原因となり、そのせいでナメられるに至るわけです。
とはいえ、リーダーの素質は決断力だけではありませんよね。重要な決断は信頼できるナンバー2に任せておけばいいのです。
と言っても、このタイプは自分に自信がないのでそうもいかない。Te劣等の人は自分の能力不足を常に感じやすい傾向にあると言われており、ISFPもその例に漏れません。
ベラベラ喋る人はどうにも好きになれない
ISFPは口数はそこまで多くありません。それどころか少ない方の可能性すらあります。
で、よく喋る人はそんなに好きじゃない傾向が強いですね。やっぱりこの人たちも内向型です。
大抵口下手なので自分が口を挟むことが難しい。そして何より内省を挟んでから物を言うタイプなので、どうしても「よく喋る人は頭空っぽなのかな?」とか思っちゃう。
必ずしも寡黙というわけではありませんが、あまり喋るのは得意ではない方です。よく喋る人は天敵であり、相容れることが少ない存在と言えるでしょう。
センスがいいとよく褒められる
この辺、Se(外向感覚)が優れたタイプのあるあるですね。服でも絵でも音楽でも、とにかくセンスに優れたところがあります。
特に自分の好みや自分が感じたこと(Fi)を形にするのは大得意。誰もが認める……までは言い過ぎかもしれませんが、一般受けする素晴らしい作品やファッションを構築することも不可能ではないでしょう。
情緒と感覚に優れたISFPならではですね。
INFPは想像世界を描くのに対し、ISFPはありのままをそのまま描くことに優れています
たかがセンスと侮るなかれ。今の時代では彼らの優れたセンスは周囲の共感や称賛を集める武器になります。
もっとも、当人たちにその気があるかどうかはまた別の話ですが……その美的センスや表現力は今の時代でひとつのブームを作る可能性を秘めた原石と言えるでしょう。
「一貫性を持て」と言われると頭が痛くなる
自分なりの道徳性や好みを追求するFi、そして基本的に流れるがままに物事を決めていくP型。必然的に、ISFPは物事を決めたり一貫性を保つことが苦手な傾向にあります。
一貫した判断を下したり、自分の威厳を保ったりというのがとにかく苦手。雑念(一貫性によって被害を被る人の気持ちとか人を弾圧することの罪悪感とか)が邪魔をして、なかなか犠牲を払えずにいます。
この点は優れた美徳となりますが、同時にISFPが何か大きなことをやろうとする場面では枷となってしまうこともあるようです。
その他のあるある
・安易に善悪を決めて後悔することがある
・物事を深く知るコツは5W1H
・バカにしてくる奴らにも一理あるような気がして、ついつい黙ってしまう
・↑でもやっぱりちょっと悔しい
・アウトドアに見えて意外とインドア
・ネット上の友人が多いが、これといって会いたい人はいない(いても少ない)
・ついつい衝動で動くことがある。で、大抵後悔する
・連絡不精で、興味が向かないとマメな連絡は難しい
ISFPの強みと弱み
ISFPの強み
・いい意味で中立
・本気を出すと何でもできる
・センスに優れる
・なんだかんだ人がいい
とりあえず言えるのは、組織やルールといったものに対してはかなり中立に近い立場でものを見れるタイプと言えるでしょう。
盲目的に従うでもなく、かと言って積極的に掟を破るでもない。あくまで思い入れのない中立の立場からぼんやりと眺めて、「これはいい」「これ、いるのか?」みたいに考えています。
もっとも、それを口に出すかどうかはまた別の話ですが……世評と裏腹に結構冷静なところがあるタイプと言えるでしょう。
一方で、Fi主機能らしく情熱も持ち合わせているタイプ。本気になれば文字通り好きなことや好きな人のために何でもできてしまう強さがあるでしょう。
あるあるでも事例として書きましたが、本気を出したISFPはあんな感じです。
芸術センスというか、美的センスもまた長所のひとつですね。今の時代なら共感を呼ぶものや素直に「きれい」「格好いい」「かわいい」といった感想が出るものを作ることができるでしょう。
時勢もある程度読めるので、時代に合わせて作品を手がけることも難しくはないはずです。
ここまでなんだかんだ言いましたが、やはりいい人が多いのも特徴のひとつと言って差し支えないでしょうね。
Fe(外向感情)がもてなしや友好的な態度だとすれば、Fiのそれは慈悲や慈愛といった言葉で表現できます。
健全であればあるほど弱者を捨てず、彼らの擁護者として立ち上がることもあるでしょう。
ISFPの弱み
・ナメられやすい
・一貫性や決断力を持てない
・衝動的に行動してしまう
・口下手
何だかんだ問題になりやすいのは、そのナメられやすさでしょうか。
一貫性を持ちづらく優柔不断、そして口下手でなかなか自分の言葉で表現できない、おまけに自分の意見をあまり表明しないと、ナメられやすさに関してはかなりポイント高めです。
おまけに(これは短所とは言えませんが)額面通りに物事を受け取るため、もしかしたら馬鹿にされやすい側面も持つかもしれません。
また、物事を計画したりその通りに動くのが基本的に苦手なタイプ。優柔不断に陥ったり言ってることが変わりやすいのはもちろん、衝動的に行動してしまい後悔する場面も少なくありません。
特に優柔不断な面は各所で足を引っ張りやすく、自分でものを決めるのが苦手、自分の意見を表明するのが苦手という性格を形成してしまいがちです。
一貫性のなさも、言ってしまえば優柔不断ゆえに持ち合わせる側面でしょうね。基本的に自分の好みや意見の他に、周囲の人の好みや意見も全部取り入れようとするため、物事がなかなか決まりません。
さらに言えば、口下手であまり自分の意見を言わない方です。基本的に自分の意見を話すときは話がとっ散らかりやすく、周囲が理解するのに時間を要してしまいます。
本人なりには伝えたいことがしっかりとあるのですが、要約が苦手といった感じでしょうか。
結果として自分の意見や説明が伝わりづらく、意見表明に失敗することが多いです。
普通のISFP解説もやってます
以上がISFPあるあると長所、短所になります。
正直、まとめていて意外と長くなった感が否めません。というのも、世間で言われる人たちとはちょっと違った側面もあると思いましたので……。
ぶっちゃけ、爆発力のあるタイプですね。それを扱い切れれば強いタイプと言えるでしょう。
さて、と言ったところで今回はここまで。
普通のISFP解説もやっていますので、そちらもよろしければご覧ください。
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
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