タイプ4とタイプ5。隣接し、ともにボトムに位置することから、区別は結構難しいですね。
実際、「よくわからん」という声も上がっており、複数サイトで検証されている両タイプ。
今更ながら、私もこの2つのタイプの共通点と違いを色々考えていこうと思います。
タイプ4とタイプ5の共通点
正直多過ぎて困りますが、とりあえず大枠で3つ、あげていきたいと思います。
遊離型
両者ともホーナイの三つ組では遊離型に属しており、積極的に他人と関わろうという意志は薄いです。
「人は人、自分は自分」という観念が強く、非常にマイペースで良くも悪くも他人に左右されにくいですね。
両者とも、自分のペースやあり方を人にかき乱されることを嫌います。そのため非常に孤立しやすく、また孤立をあまり恐れないのはひとつの共通点ですね。
したがって、タイプ4の人が「自分は孤立しても平気だからタイプ5」と自認したり、タイプ4を志向する人が側から見ればタイプ5だったりといったことが発生します。
また、両者とも人間です。たまに人間関係を欲することもありますね。これがまた厄介な点で、例えばタイプ5の人が「自分は人間関係を欲しがるからタイプ4だ」と誤認する要因になるようですね。
精神的観念が強い
両者とも、物質と精神で言えば明らかに精神世界の住民です。自分の脳内に住所があるようなところを持っています。
ある意味、かなり個性的な両タイプ。ともに周囲からは何を考えているかわからないところがあり、先述のとおり孤立を厭わない面を持っています。
一方、その内面は非常に豊かなことが多く、その豊かさを想像力に昇華して現実世界に持ち出す人たちも少なくありません。
また、「やりたいこと」と「現実的にやるべきこと」では熟考の末に前者を選ぶ人も多く、「お金や物質面の潤いよりメンタル的な潤いがほしい」と考える人が多いのも特徴ですね。
個性的
先述しましたが、両タイプともかなり個性的なタイプですね。場合によってはエキセントリックと言ってもいいかもしれません。
両者ともに自分の精神世界に強い観念や信念を持っていることが多く、それらが社会への迎合を良くも悪くも拒むところがあるようです。
結果、かなり尖った存在になりえます。
中には強い個性と社会に適合できないという悩みの間で板挟みになる人も多く、そういう意味では両者とも複雑な性格をしたタイプとも言えますね。
つーかどっちも目に見えて複雑ですね。
多分他人から見ると「よくわからん」ってなります
違いから見るタイプ4とタイプ5
ある程度類似点を挙げたところで、ここからは違いについて見ていきましょう。細かいところに違いはある……かも?
タイプ4
なんだかんだ言って、感情センターの主題は人に認められることです。これはタイプ4も例外ではありません。
タイプ4は自分の個性を主張し、大々的にアピールすることで他者からの承認を得ようとします。
要するに、個性とは他者に認められて初めて効力を発揮するもの。というか、他者に認められる個性こそが個性と呼べるものという考えがどこかにあります。
この点は4w5でも多少なりとも持ち合わせていますね。内省と自分探しに没頭するタイプですが、なんだかんだ言って認められたいのです。
ここでは特に区別しづらい4w5に限定して話をしますが……彼らは基本的に「自分を好きになってくれるかどうか」「自分が生きていていいかどうか」で世界を見ています。
要するに、根っこは承認欲求強め。どこか他人軸で自分の価値を周囲から見出そうとするところがあります。
また、主観的で一人称視点から物事を考える傾向が強く見られます。例えば「私はこう思った」とか「私はこう感じた」みたいな感じですね。
客観的な視点よりも圧倒的に自分目線での話が多いので、その点で判別してもいいかもしれません。
物事を詩的でドラマチックに受け取る傾向がありますが、それも自分目線に徹して物事を受け止めているからこそのものなのでしょう。
むしろ客観や神様視点を「無機質なもの」「人間味がない」と忌避するところがあり、この点もタイプ5との決定的な違いになりますね。
まあ一番は「人に認めて欲しい」「自分を好きになってくれる人がいるだろうか」みたいな気持ちが決め手みたいなところがありますね。
自分の存在を担保してくれるものを探す。これはタイプ5にはあまり見られない傾向です
タイプ5
まずタイプ5が気にするのが、自分はこの世界で生きていけるかどうか。ここがタイプ4との大きな違いですね。
タイプ4は「人に認めてもらえるかどうか」「好きでいてくれる人がいるかどうか」を気にするのに対し、タイプ5は基本的に「自分の力で生きていけるかどうか」「自分が世間で通用するかどうか」を気にします。
要するに、力とか能力ばっかりですね。存在は基本含まれません。もし存在を認めてくれる人がいたら儲け物。この点が、タイプ4とは大きく違うポイントです。
また、思考センターらしく将来の不安に目がいきがちなのもポイントですね。
簡単にまとめると、「この先行きが見えない世界で、自分は生きていけるのだろうか」。これがタイプ5の命題になります。
タイプ5も個性やオリジナリティを求めることはありますが、それは人に認めてもらうためではなく自分が生き残る武器としてにすぎないでしょう。
また、基本的に物事に対しては客観・中立志向。つまるところ神様視点に近い立ち位置を求めるタイプと言えます。
基本的に何かあったとしても、感情を交えず理屈で判断することを好みます。そのため、非常に理屈っぽく、場合によっては冷たく見えることもあるかもしれません。
彼らも人です。時に激しい感情を自覚することもあるでしょう。ただ、その激情に飲み込まれて判断を狂わせたくないと考えています。この点は、むしろ激情をよしとしがちなタイプ4との大きな違いですね。
「世の中に立ち向かう武器として個性が欲しい」みたいに考えているタイプ5はそれなりにいそうですね。
あくまで武器としての個性ですが
要するに
タイプ4=個性を認めて欲しい
タイプ5=生き残りたい
なんだかんだ言って、感情センターと思考センターの差が大きく出やすいのかもしれません。
隣接するタイプですが、やはりセンターが違うと多少なりともズレも生じます。非常に区別しづらいタイプですが、ここで区別すると面白いかもしれませんね。
他に思いつく違いとしては、
タイプ4:意外と真面目
タイプ5:案外自由人
タイプ4:芝居がかっている
タイプ5:感情表現に乏しい
などがありますが、やはり一番はセンターの違いによる「承認か、不安の克服か」の差になるでしょう。
ともあれ、各タイプ意外なところで違いが出るものです。悩んだ時は、こういう些細な違いから外堀を埋めていければいいですね。一気にわかりやすくなります。
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui
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コメント
Twitterでは軽く呟いた程度ですがやはりタイプ5の方が近いですね。
表面的な特徴を見ると違いが分かりにくいのに思考センターと感情センターに見られる囚われの違いを考えると相違点がかなり見えてくるのが不思議です。
タイプ5とタイプ6 タイプ4とタイプ9の違いも見たいです
記事に関連した内容としては人に認められるかどうかは二の次で将来への不安の方が明らかに大きいです。
人から認められても自分で生きていく力がないなら意味が無いと思っています。(人に何もかも頼る訳にはいかないので)
主観的なものの見方をしていると私としては思っていますが、客観的な視点を人間味がない、無機質なものとは全く思いません。むしろ客観的に考えることで新たな視点が発見出来て充実感があるというのに。
安直にエニアグラムと心理機能を結びつけるのは軽率だと理解した上で言いますが、タイプ4はFi タイプ5はTiに近い部分があるのかなと思いました(絶対とは言わないが)
激情の基準がよく分かりませんが私は周りの方が何も感じていないように見えて
本当はどんなことを考えているのか気になります。これはFiでしょうか?
中学生の時の事ですが、先生方が話される内容を真剣に聞いて感情移入するのが当たり前だと思っていたことがあります。
しかしちゃんと話を聞いている方は男子にはあまりいなくヘラヘラしていた為(聞き流しているような感じ)
私が色々感じすぎなのか?と思っていました
激しすぎる感情は嫌ですが深い感情は人間味があって良いと思います。しかし客観的な視点も良いです
↓からは記事の内容から外れます
話は変わって私がISTJの可能性はあるのでしょうか。 Twitterにとある診断サイトの写真を添えて軽く発言したツイートを見て頂ければと思います。
主観ですがSiとTeはそこまで高いと考えておらず、TiやNeの方が高い気がするのですがこの2タイプは似ているのでしょうか
ISTJのテンプレにありそうなルールは絶対!の考え方は半分同意します
明らかに時代にそぐわないルールや非効率的になる無意味なルールはもちろん反対ですが ちゃんとした理由があるルールは守るべきだと考えています。
例えを上げるとスカートを折ってはいけない などですね。 学校はお洒落をするために来ている訳では無いので。(とか言いながら服装は正直どうでもいい)
スカートを折ってはいけない理由に関しては痴漢防止などですね。
折っていなくてもしてくる方はもちろんいるでしょうが、あからさまに短くしている方を見ると犯罪に巻き込まれても仕方ないよなと思います。
ISTJのタイプ5ならNT型に間違える可能性はありそうです あとは変化も余り好まず同じことをしていたいです。
Ne的なたらればを考えて発言をしているのにNe劣等なのは変な気がします
Mil’kxさん
いつもコメントありがとうございます!
Mil’kxさんは、確かに思考センターという気がどうしてもしてきます……。
実際、色々と違いを見ることができて面白いですよね。
委細承知いたしました。今後チマチマとですがタイプの違いをまとめていくつもりですので、是非ともよろしくお願いいたします。
実際、タイプ4をFi、タイプ5をTiに近いものだと紹介するブログもありますね。海外ブログですが。
私も、安易にそうだとは言い切れないものの傾向自体はあるのかなと考えてます。
>激情の基準がよく分かりませんが私は周りの方が何も感じていないように見えて
本当はどんなことを考えているのか気になります。これはFiでしょうか?
これに関しては、私的には知的好奇心のように感じました。どちらかというとTiチックな感じのように思えます。もし「周囲がどう思ってるか不安」となってしまうのであれば、それも劣等Feが刺激されたものなのかなと。Fe持ちの人、結構その辺気にするようなので。
先生の話に感情移入するのも、「しなければならない」という義務感からのものならばSiという見方もありますね。
男子に対して思うところがおありなら、特にSi–Feの暴発の可能性も考えられるかもしれません。
ISTJに関しては私自身はちょっと違う気がしますが(多分Ti-Feの方なので)、INTPだとすると似通ったところが出てくるのも仕方ないのかなと思います。
第三機能に関しては好んで使うところがあるという言説もありまして、これを是とするならINTPがルールを遵守しない相手に複雑な思いを抱くことも説明がつきます。
タイプ5ISTJがNTっぽいのは同意します。特にINTJあたりと間違えそうですね。