タイプ6といえば、何かと不安と縁があるように感じます。
今回は、そんなタイプ6の不安とはなんなのか、何が彼らを不安にさせるのかを考えてみたいと思います。
要するに想像・考察回ですね。私の独自解釈も入ってくると思いますので、拾えるぶんだけを拾ってやってください。
タイプ6の囚われ「恐れ」
タイプ6の不安について語る前に、まずはタイプ6の囚われについておさらいしておきましょう。
タイプ6の囚われは恐れ。要するに恐怖ですね。あらゆるものに対して脅威を覚え、それに対して過剰なまでに反応したり備えようとするところがあります。
例えばミスやプロジェクトの失敗を恐れるあまり何度も確認作業を行ったり、周囲の非難を恐れて何も行動できなかったり。やや極端な例ですが、こういったことが恐れに囚われたタイプ6には起こりえます。
どこか見覚えがあったり、身近な誰かを思い浮かべた人も多いのではないでしょうか?
このタイプ6は日本人タイプとも考えられており、実際日本人に多いようです。
少し話が逸れましたね。
とにかく、タイプ6の囚われである恐れは、ミスや失敗、非難、あるいは他者の敵対行為や侵略など、いろいろなものに対して恐れを抱く様を表します。
何かを信じようとしても裏切りが怖くて信じ切れなかったり、人から見捨てられることを極端に恐れたりする人も結構いますね。
詳しくは以下の記事に書き記していますので、よろしければあわせてご覧ください。
タイプ6の不安とは
もう答えが出たようなものですが、とりあえず不安について考えていってみましょう。
タイプ6の不安は、言ってしまえば「9割は杞憂に終わる」と言われる心配事の数々です。
例えば先ほど例に出したプロジェクトの失敗に対する恐れや信頼する人の裏切りに対する恐怖によって誘発される、「もしもこの恐れが実現したらどうしよう」という心配が、そのまま不安となってタイプ6の背中にのしかかります。
もしも愛する人が浮気していたら。もしも挑戦しようとしていた新しいことが失敗して周囲に嘲笑されたら。もしも誰かを助けなかったことで周囲に非難されたら、などなど……。
様々な形がありますが、一概に言えるのは、「もしも想像しうる限り最悪のネガティブな事象が発生したら」という不安がタイプ6の中に根付いているということでしょうか。
タイプ6にとって不安の存在は大きい
少し彼らの根源的恐れについておさらいしてみましょう。
「支えや導きを持たないこと」。これがタイプ6の根源的恐れになります。
なぜこのようなことを恐れるのかというと、タイプ6自身自分に自信がなく、周囲の存在や自分の中にある信念や妄執といったものを拠り所にしなければ生存できないと考えがちだからです。
要するに支えや導きとは、何も持たない非力な自分が生きていくための大事な拠り所になります。
同時に、拠り所は常に完璧でなければなりません。なぜなら、拠り所に穴があれば自分の人生の終わりにも関係してくるからです。少なくとも、タイプ6の中ではそういうものです。
ですが、世の中には完璧な存在などありません。タイプ6もそれをわかっているため、拠り所に完全に依存しきることをまた同時に不安視します。
拠り所や支えを持たなければ不安。しかしそれらに身を委ねすぎるのもまた不安。そんな感じで、タイプ6は常に不安に振り回されます。
逆に信じすぎることの不安を見たくないあまり盲信に走るタイプ6も結構いますけどね。
「この考えを持っていれば完璧だ」「この人についていけば間違いない」と思い込むことで、不安を感じないように感覚を麻痺させる感じでしょうか
不安が実現するという思い込み
私がみたところですが……タイプ6は不安が頂点に達すると、自分が考えた予測と事実を混同してしまうところがあるようです。
要するに「相手が裏切るかもしれない」という不安を「相手が裏切っている」という事実と認識してしまう感じでしょうか。
時折ありもしない浮気問題や事実無根の陰口などで人間関係を破綻させてしまう人がいますが、彼ら彼女らはまさに不安に取り憑かれて暴走してしまった結果と言えるでしょう。
このように不安が現実のものになるという確信を得てしまい暴走するタイプ6は時々見かけます。それだけ、彼らの中にある不安というワードは大きなものと言えるのかもしれません。
いつか不安は的中するという恐れ
タイプ6は心のどこかで、「いずれ自分の不安は的中してしまう」という確信めいたものを持っています。
そのため、常に不安を見据え続け、不安が的中する日を心のどこかで怯えながら待ち構えているところがあるのです。
当然、この不安が的中するという確証はどこにもありません。ただ、漠然とそう思うだけです。
ですがこの漠然とした「いずれ不安が当たってしまう」という焦りにも似た確信は常にタイプ6に付き纏っています。
時折妙に刺々しいタイプ6や異なる考え方に不自然に厳しいタイプ6を見かけますが、外界に存在する異物(意見を違えた人や敵だと思った人)は不安を呼び起こし、実際に引き起こしかねない危険な存在と思っているのでしょう。
繰り返しになりますが、この不安が的中するという確証はどこにもありません。そこに気づけるかどうかで、タイプ6の健全度は大きく変わってくるはずです。
タイプ6の不安を呼び起こすものとは
タイプ6の不安とは何かを考えていったところで、続けて何がそんなに彼らの不安を呼び起こすのかを考えていってみましょう。
タイプ6にとっての「もしかしたら」という不安の種は様々なものがあります。人によって大きく異なると言えるでしょう。
例えば重大な仕事のミスとか、失恋、周囲の非難、嫌われることによる孤立、恋人や配偶者の不倫、他者の裏切り、社会から見捨てられること、居場所の喪失、外敵による侵略、強力な敵対者の出現……。
正直、ひとつひとつ上げればキリがありませんね。
上げた例のほとんどが人間関係な件について
ともあれ、この「もしかしたら」がタイプ6にとって強烈な不安要素になります。
タイプ6の不安を呼び起こすものはいろいろありますが、基本的にそれらは「もしかしたら」というネガティブな予測に端を発していると言ってもいいでしょう。
人間誰しも最悪の未来はどこかで考えますし、場合によってはその未来を回避する対策を考える必要に迫られることもあるでしょう。
ですがタイプ6は支えや導きを持たないことを非常に恐れるタイプであり、その不安の大きさは他タイプの比ではありません。
特に「これらの不安に自分が対処しなければならない」という状況にはめっぽう弱い一面があり、自分の一挙手一投足でどうにでもなる場面ではパニックを起こすことも珍しくありません。
まとめ
というわけで、今回はタイプ6と不安についていろいろと考えていきました。
人によっては「何をそんなに不安になっているんだ」と思ってしまうところがあるタイプですが、その不安症ゆえに助けられることもあるでしょう。
ともあれ、タイプ6は「もしかしたら」という最悪の予測に振り回される一面を間違いなく持っています。
最悪な結末を迎えないために備える。先手を打って攻撃する。極端なまでに避ける。あるいは見なかったことにする。
対処法は様々ですが、いずれにしても不安を常に意識して行動していることには変わりありません。
タイプ6にとって不安とは、常に隣に存在しているもの。だからこそ常に意識しなければならないし、場合によっては早急な対処を行おうとするのでしょう。
といったところで、今回はここまで。
普通のタイプ6解説も行っておりますので、よろしければそちらもあわせてご覧くださいませ。
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui
参考書籍
タイプ一覧
コメント
すいませんまた質問させていただきます。
まず、これは私の話ではないですが、タイプ6は絶対的な拠り所を見つけた場合、そしてその拠り所が決して失われないと確信した場合
不安から完全に開放されるということはあるのでしょうか(あるとしても健全度で一番健全なレベル1になるとは思いますが)
次に自分はおそらく4w5(△458or△485or△468or△486)か極めて特殊なタイプ6だと思うのですが(後述)
タイプ4の不安になる仕組みとタイプ6の不安になる仕組みはどう違うでしょうか?
ネガティブに対する考え方の違いはさっと教えてもらいましたが、ネガティブになる仕組みの違いがあれば知りたいです
拠り所が倒されかかった時はタイプ4も不安(というか鬱に)なるでしょうか?
そもそもタイプ4等他タイプは拠り所を持たないのでしょうか?それかトライタイプに6を含有していれば拠り所をもつとかでしょうか?
タイプに関係なく拠り所は持つことはあるのでしょうか?
またタイプ6は(通常状態)だと常に不安を抱えてるんでしょうか?
自分がタイプ6だとすると拠り所が「一番大好きな漫画のキャラクター」という極めて特殊なタイプなわけで
少なくともその漫画の連載終了のれの字も出てなくアニメ映画やってた去年は、深刻な不安なんて全くなかったです。
それでも嫌なことがあると結構ネガティブにはなりましたが基本楽観的で不安を感じず下手したら他人からしたらタイプ7にすら見えたかもしれません(あくまで去年や今年の8月までの話)
今はその拠り所が(連載が終わってしまい)崩されかかっており、抜け殻のようになってます。
今は不安もありますが、それより悲しいとか辛いとか鬱な感じです。
タイプ6だとこういう(いい状態だと不安を感じない。悪い状態になると、とくに拠り所に対して悪いことがあると一気にスイッチが入り不安というか鬱になる)
ことはあるのでしょうか
高木さん大好き
難しいですが、もしもそれが達成された時は不安からは完全に解放されるでしょうね。同時にその拠り所が倒れないという確証も必要そうですが。余裕が出てきて、人見知りや右往左往がなくなることもあり得ます。
高木さん大好きさんの意図に沿った返しをするなら、失われないか不安だからこそ他者との交流を避けるというのも可能性として十分あるのかなと。
個人的にはメカニズム自体にさほどの違いはないと思いますが、1番の違いは感じる不安そのものでしょうか。
タイプ6の方が「実は裏切るかも、嫌でも信用できそうだし、というかそもそもこの人についていっていい確証は……」と言った具合に頭の中でグルグルしますが、タイプ4の場合は「個性を受け入れてもらえるか」「無能な自分が個性で世間と勝負できるか」の2つが主でしょうね。どっちも嫉妬と見下しに塗れて複雑そうですが。
拠り所が倒れかかった時にはどちらも鬱転したり不安になることもありますが、タイプ6に関しては意外と見切りが早そうでもあるというw
拠り所が倒れかかった時に鬱になるのは、実際あると思います。特に理想化し、信奉したものが倒れそうになった時は、「もうダメだ」と仰々しいまでに絶望しきるでしょうね。
他タイプでも拠り所自体はあるとは思います。ただ、タイプ6ほど重くはないでしょう。タイプ6に匹敵するのはタイプ4くらい。そして相当に気に入った拠り所に対する依存はタイプ6のそれを凌ぐかもしれません。
例えばタイプ8ならば「自分は無敵だ」という拠り所をどこかに持ってますし、タイプ7は「人生は幸せでなければ」という信条を拠り所にすることが結構多いです。
タイプ6は基本的に常に何かしらの不安を抱えていると思います。不安だからこそパーフェクトな拠り所を求めるわけで、その完全性が失われると一気に不信感に見舞われることもあります。
なるほど……なんというか、純正のタイプ6ならば悲しみながらもどこかで見切りをつける案件かもしれません。タイプ6だとしても、かなり特殊なタイプなのかも。
タイプ6の要素として、不安を感じないのはともかく(無意識レベルでどこかに不安があることが多い)、状態が悪くなると一気に不安になることが多いですね。ただ、その不安の多くは不信感であることが多いように感じます。
……なるほど
タイプ6に匹敵する拠り所を持つのはタイプ4……
ますます自認がわからないですね。自分のタイプ6らしさは死ぬほど強い拠り所くらいなので(一般的な社会迎合型タイプ6みは一切無い)
余計に……
自分の一番好きなキャラに関しては絶対的な拠り所を見つけ(これは最初から)、最終的には絶対に一時も失われることがないんだと確信したと思うので達成出来たわけですね
なるほど、何がなんでも拠り所を離さないためにその他の人からはどんどん距離をとる。たしかにそういう面もあの子にはあるかもしれないですね。
さて自分の話ですが、鬱になった時の不安は裏切るかもしれないでも個性を受け入れてもらえるかでもなく
一番的確に言うなら連載が終わってしまったら「大好きな子の新しい一面をもう決して知ることが出来なくなるかもしれない」という絶望です。
この好きな人、ものについて徹底的に知り尽くしたいという、おそらく根源的な欲求に近いものな気がしますがそれが崩される感じから来る絶望ですかね…
裏切られたとか受け入れてもらえなかったよりも
心境としてはあんまこういう言い方は嫌な感じが自分でもしますが、大事な大事な人との死別に近いかもしれない。
そんな感じです。
高木さん大好き様
ですよねー……。意外と見分けが難しい組み合わせではあります。
ある意味、タイプ4の理想化(好きなものを徹底的に好きになる現象)とも似ていますね。終わりが来ないという一種の確信も、ある意味ではタイプ4ともタイプ6ともとれる……
まあ、それだけ愛していればタイプ4でもタイプ6でもかなりショックは大きそうです。それこそ「自分はどうやって生きていけばいいんd」みたいな感じというか。
なるほど……本当にお好きだったんですね。新しい情報は出ないとはいえ、既存の情報を深掘りすることで新しい一面に気付けるかもしれません。類型知識を得られたわけですし、もう一度読み返されてはいかがでしょう?