自重しないエニアグラムタイプ3:成功志向の全身金メッキ

エニアグラム

エニアグラムのタイプ3は、おそらく全タイプ中で最も「成功者」に近い雰囲気の人たちです。

主役のような華やかな経歴といでたちで、泥臭さを感じさせず悠々と世の中を渡っている有能な大物。汚点らしい汚点を見つけるのは難しく、当人から話を聞けば聞くほど、凡人では不可能な功績や実績を打ち立てているという人も少なくありません。

おそらく彼らほど昨今の世の中で名声を得やすいタイプもないでしょう。

が、そんなきらびやかさや成功者としての格好良さも、あくまで演出。彼らは人々から尊敬される手法をよく知っていますが、それに頼り切ってしまうあまり「食わせ物」となってしまう人も中にはいます。

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自分は主役!自分こそが1番!

「達成する人」などともいわれるタイプ3が優雅で洗練されたようなイメージを持っている理由は至極簡単。

彼らは常に自分が主役であり、持てる才を発揮し、人々に称賛される大物であることを望んでいるからです。

当然、主人公気取りで他人をとことん見下す単に自称「選ばれた存在」でみたいな馬鹿ではありません。

タイプ3は、単に大言壮語を語るだけでは人がついてこないのを知っています。一見苦労も努力も知らない才能の塊に見える彼らも、その裏では人並み以上に努力と研鑽を重ね、その意識の高さに恥じない存在であろうと日々精進を心掛けています。

タイプ3の人たちは自分が「選ばれた存在」であるかのように扱われるのを好む傾向がありますが、その裏では「認められたい」一心から来る、血の滲むような努力があるのを忘れてはなりません。

要するに泥臭いことも裏で結構やってるわけですが、時に泥臭さがよからぬ方向に進んでしまう危険性もタイプ3は抱えています。

タイプ3にとってもっとも必要なのは、権威や実績よりもそれによって得られる名声や周囲からの称賛の声。

「ありのままの自分では人から認められない」という絶望感が根底にあり、「ならば認められる功績を立ててやる」と立身出世を志す。そこまでは悪くないのですが……タイプ3は往々にして「人から褒められないものに価値は無い」という発想に行きついてしまう事も少なくありません。

人に気づかれにくい作業や見えないけど大事なことを軽視し、常に思考も行動も一足飛び。「どうすれば上手くいくか」よりも「どうすれば自分が褒められるか」を考えがちなところがあります。

そんな状態が悪化するにつれて自分を大きく見せようとしたり人の手柄を横取りしたり、下手をすると嘘をついてでも自分の功績を強調することもあるかもしれません。

特に不健全なタイプ3は、自分の功績になるのであれば不必要に人を貶めることも、嘘やごまかしで自分の手柄を水増しすることもあります。

そうやって自分を少しでも綺麗に、大物に見せるために人を使い捨て、時には実力以上のビッグマウスを叩いて周囲の人々の注目を集め、上るところまで上りつめた時には周囲が誰もついてこない……こういう人も中にはいますね。

有名どころでは、豊臣秀吉なんかがわかりやすいでしょうか。

誰もがうらやむ大物やカリスマであり続けるためには、常に自分を実際以上によく見せ続けなければなりません。そのための努力は昨今では特に実りやすいものとされますが、反面「口だけ人間」と露見した時の凋落具合は、正直見るに堪えないところがあります。

タイプ3は自分の派手な没落を誰よりも恐れていますが、誰にも見向きもされなくなることを恐れるあまりに自らそのリスクを取ってしまう人も少ないとは言えないのです。

無名な者に価値は無し

さて、ではここからはタイプ3の本性についてみていきましょうか。

ここまで見ていると、タイプ3は「自分の功績が認められれば後の事はどうでもいい」という風に映りますが……実はちょっと違います。

タイプ3の中に常にあり、時に名誉への極端な執着をもたらす気持ち……その正体は、「人から認められない者に存在する価値はない」という強迫観念です。

「誰もお前を認めないぞ」と自らを脅迫することで、タイプ3は常に「1番褒められる存在」を目指します。そうでなければ自分には何の価値もなく、誰も自分を好きになってくれない・見てくれないと常に恐れています。

トップでなければダメ。褒められなければ無意味。自分の有能さを証明できない奴に生きる価値は無い。

タイプ3の中に渦巻いているそんな思いが彼らを「非凡な人物」という評価に押し上げている反面、虚飾や他人の使い捨てといったマイナス面に繋がる事もあります。

もっとも、自己PRが上手い人はそれだけ社会的にも注目を集めやすくもあります。おそらく、実際に有能な部類に入るタイプ3は大抵世間的には成功するでしょう。

ですが、「みんなに認めてほしい」「褒めてほしい」という願いを実際に叶えたタイプ3は本当に幸せそうな顔をするかというと……実は全く幸せを感じられない。

結局自分が欲しかったものは何なのだろうか

本当の自分を理解してついてくる仲間もいない。友人といえる友人もいない。周囲から認められているのも、「自分自身」ではなく「自分の功績」。

仕事でもプライベートでも「自分」というブランドを高めるための道具や、そんなきらびやかな看板しか見ていない人ばかり。

結局派手な成功を収めたところで、本当の自分を見てくれる人はいません。

おおよそ、不健全なままに成功を収めたタイプ3は、今度は「結局自分は何が欲しかったのか」という問題にぶち当たります。

お前はいらない子

タイプ3にはもうひとつ、「何も持たないお前には何の価値もない」という呪いの言葉を常に自分にかけています。

「成功しろ。誰よりも目立て。それができなきゃ、お前は誰からも認めてもらえない」と。タイプ3は自らを急かすように焚きつけて、それを原動力に成功へと突き進みます。

これで上手くいっている時は、まあ一応の安定はするでしょう。ですが、もし何もかもうまくいかず失敗してしまった場合はどうなるでしょうか?

「失敗した自分に価値なんて無い。だって、名声も称賛も得られない自分が生きていける場所はどこにも無い」

この考えが正しいかどうかは、今回置いておきましょう。

おおよそ失敗や挫折を経験したタイプ3は、誰よりも深く落ち込みます。彼らが失敗を認めるのは、自分で自分に対して「生きる価値無し」と存在を否定しているのと同じような事なのです。

こうなったタイプ3はもはやすべてを諦め、ただただ無気力に過ごしたり、あるいは大きな言葉や夢に対して行動が伴わず、ただ夢見るだけで終わってしまうかもしれません。

人に一目置かれる事を重く捉えているタイプ3にとっては、自分の唯一の存在価値を否定されたようなもの。そこからの立ち直りは、非常に難しいと言わざるを得ないでしょう。

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タイプ3の囚われ「欺き」

タイプ3にとって、人からの評価は文字通り命に関わる大問題。

そのため、少しでも自分をよく見せることに余念がありません。

ある時には手柄としてアピールできそうなことだけを選んで行い、ある時には月収や日常生活をかなり盛ってみたり、あるいは無理をしてタワマンに住んだり高級車を買ったり……

とにかく、人から「あの人スゲーな」と言われることに全力なのです。

当然、そのために自分自身を殺して、商業用のマスコットとしての新しい自分を作るなんてお手の物ですが、それがある時致命的になることも……?

健全度ごとのタイプ3

健全状態のタイプ3

自分にも他人にも存在意義をしっかりと見出し、人を尊重し、他人のために動きながらも、自分の成功についてもしっかりと追い求めます。

「みんなでうまくやっていこう!」と、そんな言葉を本音から言えるのは健全なタイプ3ならではでしょうか。

通常状態のタイプ3

承認欲求とその裏にある自己無価値感のせめぎ合いから、「自分が」「自分こそが」ととにかく目立ちたがったり、周囲からエリートとして褒められたがる姿が見えます。

自分も他人も承認欲求を満たすための舞台装置とみなしているところがあり、とにかく自分も他人も使い捨てることを辞さないところがあります。

不健全状態のタイプ3

タイプ3の最大の天敵である挫折感に打ちのめされ、華やかなイメージが一変。ニヒリズムと認めてくれない周囲への恨みと自分への失望が混在した暗い性格になることが多いです。

中には「自分はすごい人間なんだ」という自己イメージに固執し続け、嘘も犯罪も厭わない人物になってしまう人もいます。

ウィング

ウィングについてはこちらをご参照ください。

3w2:魅了する人

明るく積極的で、人との関わりを好むウィングです。人に快活に話しかけるところがあるので、他社からは親切でいい人に映ることも多いですね。

しかしタイプ3らしく、とにかく数字や自分の人気ばかりに目が行きがちなところがあります。もう片方のウィングと比べると、華やかさや他人の目を引くいでたちで他人を魅了しようとする面が目立ちます。

ブランディングが非常にうまいですが、嘘や誇大表現を巧みに使って自分を大きく見せようとするところも時折見えます。

3w4:プロフェッショナル

外向的な面が目立つ3w2と比べ、こちらは少し落ち着いている面があります。喧伝や売り込みよりも、実績や結果で自分を大きく見せようとする面があります。

プロ意識が高く結果主義な一方でタイプ3特有の「多くの人に認められない者に存在価値はない」という価値観が表出化しやすく、内面では自信に欠けるところがあります。

とにかく人に認められる結果を出すことにこだわりますが、無理をしすぎたり結果が出ないと卑屈になるところもあります。

等身大の自分を認めて

タイプ3にとって、等身大の自分を自覚して存在を認めてやることは、かなり難しいことだと思います。

どうしても「有能な自分」という自己イメージが入り込んで邪魔をしてきますし、仮に本当の自分を認めたとしても、おおよそ自分とは思えない醜悪さに思わず消し去りたい気持ちを覚えるかもしれません。

しかし、ありのままの自分を受け入れ、それを肯定、尊重することは、タイプ3が自分でつけた足枷を外すための大きな1歩になります。

常に自分も他人も置いて成功に一直線に向かうタイプ3は、往々にして自分のやりたいことや本当の気持ち、そして自分の成功と無関係な人間関係を犠牲にしがちです。

「自分をよく見せるための舞台装置」と「素敵な自分を称賛する取り巻き連中」以外の人間関係にも目を向けることが、タイプ3が生きやすくなるための命題と言えるかもしれません。

特に、損得抜きで関われる友人は必要不可欠。格好悪く醜い自分を見せても構わないような相手は、タイプ3にとって大きな救いとなってくれます。

他にも、日頃からの生活に色々無駄を増やしてみてもいいかもしれませんね。例えばあえて目的を忘れてゴロゴロする日を作ったり、自分の功績にもならないような、ただ「面白そう」なだけの趣味を始めて見たり。

何も成功や功績に繋がる事だけが人生を構成する要素ではありません。時には成功した後の自分の姿を想像し、「名声も称賛も全部思いのままになった自分に、まだ足りない物」に目を向けても良いでしょう。

自分の価値を上げるのに無関係なことにも目を向けることが、タイプ3が真に何者かでいられるための大事な要素です。

急がば回れ、です。

時にはしっかり眠り、信用できそうな人と腹を割って休み、仕事だけでなく休暇もしっかり楽しむ。こういう「無駄を楽しむ」姿勢にこそ、タイプ3が本当に欲しかったものが埋もれているかもしれませんね。

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