まあトライタイプは厳密にエニアグラムと言えるかどうかは意見が分かれますが……とりあえずそんなことはどうでもよろしい。
今回はトライタイプについて、△147、空想家(夢想家、夢見る人とも)についてまとめていきましょう。
究極の理想主義者
完璧主義者で改革精神豊富なタイプ1。そして理想家で遠い世界を夢見るタイプ4。そこに加えて自分にないものを手に入れて自分を満たしたいタイプ7が加わり非常に理想主義的な性格を持っています。
このタイプの人たちは、まずもって現状に満足することはないでしょう。「何かが足りない」「ここをどうにかしたい」という改革精神を常に持っており、いい意味で現状に対して否定的です。
「停滞はすなわち後退と同じことだ」とか。こういうことを言う人はいませんか?
ああいう感じのことを言いそうな人たちですよね
非常にエネルギッシュな人たちであり、口先だけで愚痴を言うよりは確実に現状を変えていこうとする、そんな人たちですね。
また先見の明にも優れている人が多く、特に「ここは変えるべきか」「ここは変えなくてもいいな」という識別が得意な人も少なくありません。
意外と統制とれてる?
このトライタイプの組み合わせは、ガタガタに見えて案外統制が取れているのも特徴です。
非現実を夢見て様々な妄想を並べるタイプ4
自分のやりたいことや今欲しいものに突っ走るタイプ7
それらをある程度抑制し、現実やその場にそぐわない行動を嫌うタイプ1
と、相関はこのような感じでしょうか。
だいたいタイプ4でより良い状況を夢見て、タイプ7でその夢に向けて行動し、その2つのタイプをタイプ1が倫理的・効率面を見張っている……みたいな感じで連動します。
もっとも、なまじバランスがいいぶん妙な方向を向いても何かしら結果を出してしまうところがありますが、その辺はご愛敬……
あとは、意外と張り詰めてて追い詰められやすいタイプ1やタイプ4を、ほどよく気晴らしや脱線ができるタイプ7がカバーするとも言えますね。そのぶん自己中心的に見えやすい組み合わせですけど……
トリプル防御型
攻撃、防御、調和の3分類の項目を見ていただけるとわかりますが、このタイプは全部防御型。つまりハイパー防御タイプ。つまり、危機や危険に対するアンテナの鋭さは人一倍です。
そんな防御タイプで役満を飾っているからこそ、彼らは日々「ここが良くない」「こうなればいいのに」と理想を語り、少しでも現状が良くなるように手を尽くすのでしょう。
また、防御型ということは危機的状況に対して最終手段として逃げを選択するタイプでもあります。案外、周囲が「あれ、これヤバくね?」と思った時にはもうその場にはいないタイプかもしれませんね。
トライタイプ147の弱点
このタイプの長所はその理想の高さにありますが、同時に弱点も理想の高さにあると言えるでしょう。「このままではダメだ」「もっと良い変化を」と求めるあまり、ついつい態度が頑なになりやすい傾向にあります。
特に「これ以外の変化は絶対ダメだ」「この程度で満足してはダメだ」と態度が非常に頑固になりやすく、時として融通が利かず頑固な人になってしまうこともしばしばです。
基本的に彼らが求める基準は結構ハードルが高かったり無謀だったりするのですが……本人たちにとっては「絶対に超えなければならないもの」「最低限」である可能性すらあります。そしてその可能性あは、トライタイプ147の人たちが不健全になればなるほど、より強固で絶対的なものになり得ます。
危機や危険へのアンテナが鋭いタイプですが、そのアンテナの鋭さが「この程度の備えでは絶対に足りない」という感覚につながっていくのかもしれませんね。
基本タイプごとのトライタイプ147
基本タイプが1 (147、174)
もっとも創造的で理想主義的、そして気まぐれでもあるタイプ1。通常のタイプ1と比べるとエネルギッシュで観念的な一方、気まぐれで自己統制に苦労します。
根っこはタイプ1なのできっちりしたいとは思っていますが、自分のモチベーションコントロールや興味の有無の激しさに結構苦労する側面があるようですね。
総じてタイプ4やタイプ7に引っ張られて自分も他人もタイプ1だと気付きづらい人たちですが、完璧主義具合とその基準にそぐわないものは認めない職人気質は紛れもなくタイプ1のそれです。
147はより理想主義的でちょっと気まぐれな、自分の理想を何より大事にするタイプ。一方で174は完璧主義的なところとそうでないところがハッキリしていて、自分の好きなことをとことんこだわっていく人たちですね。
基本タイプが4 (417、471)
ある意味ではもっとも理想主義的で、しかも「理想を現実に実現させてこそ」とか考えやすいタイプ4と言えるでしょう。
タイプ4にしては明るく実質的な行動を大事にするので「自分はタイプ7では?」と思う人も多いですが、なんだかんだタイプ4らしく理想の脳内世界に入り浸ってしまうのが好きな一面もあります。
気分やで気まぐれなところがありますが、一方でそんな自分に対して「No」を突きつける自己批判的な面も持ち合わせており、良くも悪くも自分を理想から現実に立ち返らせる方法を知っている人でもあります。
417はより正しいあり方や「ここさえ変われば……」という改革者精神を持った理想家タイプ。一方の471は理想主義ながらも417より外向的で、自分の夢をより現実的なラインに近づけたいと考えているタイプと言えます。
基本タイプが7 (714、741)
洞察力、空想力に優れたタイプ7 。そしてある意味、真の理想家と言えるかもしれません。
彼らは自分の中に一種の「たられば」とも言える空想を抱きますが、同時にこれらをただの空想で終わらせることを嫌っている人たちでもあります。
そのため、空想を1つでも多く現実世界に落とし込みたい、実現させたいと考えている人たちでもあるのです。そんなわけでか、714も741も自分を磨いて高みに登ろうとする向上心に余念なし。
ですが同時に自分の欲望や理想と現実(主に秩序やルールなどタイプ1的な要素)の間で板挟みに遭いやすく、フラストレーションを溜め込みやすい傾向も見られます。
714はよりフラストレーションを溜め込みやすく、楽しみを優先する自分と厳格な自分の間を行き来しやすい二面性タイプ。対して741は比較的遊び心側に傾きやすく、ちょっと気まぐれでこだわりが強い人が多いです。
他タイプとの比較
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
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