まあトライタイプは厳密にエニアグラムと言えるかどうかは意見が分かれますが……とりあえずそんなことはどうでもよろしい。
今回はトライタイプについて、△268、救助者(あるいはレスキュー、親分とも)についてまとめていきましょう。
不条理と不平等の敵
タイプ2の優しさ、タイプ6の不正や不条理への敵視、そしてタイプ8の子分への愛情。これらが組み合わさることにより、危地に陥った人(特に仲間)を助けることが使命と言ってもいい特性を有する人たちです。
タイプ2によって常に人を助けたり人に頼られる状況を好み、タイプ6やタイプ8要素が常に外敵や脅威に目を向ける。そんなタイプだからこそ、レスキュー、救助者と呼ばれているのでしょう。
このタイプの人たちは、全トライタイプ中でトップクラスに外敵や危険に敏感です。いろいろな危険を見つけ、颯爽と人々を救い、あわよくばそのことでちょっと周囲に認められたり(タイプ2、タイプ6)周囲の人々を支配下に置ければいいな(タイプ8)……とまあ、そんな感じのタイプですね。
この人たちヒーロー願望入ってますよね。
まあ当人たちは色々と体裁を気にするので、「助けたいから助けた」と正直に言えない面があるわけですが……
大義名分がお好き
なんだかんだ、体裁や大義名分を気にするタイプの組み合わせですね。おそらくこれはタイプ6と、意外かもしれませんがタイプ8が関係しているのかなと個人的には思っています。
どちらも自分の面子や大義名分を結構気にするタイプ。タイプ6は正義が自分になければ非常に不安になりやすいですし、タイプ8もタイプ8で「大義を明らかにしなければ人はついてこない」みたいなことを考えがちです。
この2つのタイプが合わさってか、この人たちは人助け、自分の正義のためのルール違反、あるいは外敵への攻撃と、あらゆる面で自分が動くための理由を喧伝しようとします。
多分あれですね。「正義は我にあり!」とか大見得切ったり、錦の御旗を掲げたりするのが好きな人たちですね。
え、違うの?
何かと理由づけておかないと落ち着かない性分からか、タイプ8があるにもかかわらず意外とルールや規則をしっかり学ぼうとするタイプでもあります。
実は自分の信条に殉じたい
この人たちはお節介気味で色々と人の助けになる人たちですが、同時に自分の芯や自我の強さも持ち合わせた人たちです。
なんだかんだルールや規則を気にしたり人が喜ぶことを最優先にしたがる人たちですが、内面に含まれているタイプ2もタイプ8も自我の超強い、一筋縄ではいかないタイプ。内面では自分のやり方、自分の信念に基づいて行動したいという欲求があり、人好きする一方で時折その強烈さが素顔を出します。
まあこの落差は258よりはまだマシですが……時折突き放すような言動をする彼らと違い、こちらは人に厳しく、周囲の勝手さや不出来さに不満やストレスを溜め込みやすいという傾向が見られます。
トライタイプ268の弱点
このタイプの人たちは危険意識が高く、「自分が一番危険性を熟知している」という自負も同時に持っています。
また人(特に弱者)を守ろうとする姿勢は本物。そのためいろんな人にアドバイスを送ったり実際に手助けを行うことも多いタイプですが、時と場合によってはその姿勢と自負が弱点になることも少なくありません。
それらが空回りしたときに起こるケースの最たる例が、お節介ですね。
彼らは我が身すらも顧みずに守ろうとする傾向が見られますが、他人(特に助けられる側)からすれば、それが余計なお節介になってしまうことも少なくありません。
そして万一それに気づいても、「自分が一番状況をよくわかっているんだ」という一種の傲りが彼らにはあります。おそらく「ほっとくよりはマシ」と割り切ってしまうかはじめからそんな可能性を考えないようにするかして、強引に人助けを敢行することもあるかもしれません。
いわゆる、魚の釣り方を教えるよりも魚を与えようとするタイプでもあります。
「その場さえ凌げればいい」の精神で人助けをすることもありますね
また自分自身のニーズや本当にやりたいことに気づきにくいというタイプ2の特性も強く出やすく、そのせいで自分でも原因がわからないイライラに襲われることもあるのです。
基本タイプごとの268
基本タイプが2(268、286)
詮索好きで意見が率直、そしてもっとも直情的で反発的なタイプ2。その姿勢からタイプ8と勘違いされることが多い組み合わせでもあります。
要するにタイプ2の中では目に見えて攻撃的で激しいタイプですが、一方でタイプ2らしく人へのアドバイスや弱者の保護・擁護が好きな人たちです。なんだかんだ、「人から必要とされたい」というタイプ2らしい欲求は強いですね。
またタイプ6由来の不安感が強いことから、とにかくルールや規則をまずは把握しようとする人たちでもあります。
どちらも強力で支配欲が強いためタイプ8に見えてしまうことが多いですが、タイプ8らしい威圧感は268の方が強いです。286の恐ろしさは、どちらかというと強者の側に向かいやすいですね。
基本タイプが6 (628、682)
仲間に対して非常に協力的で果敢なタイプ6ですね。世話好きで庇護欲が強く、誰かを助けたり守っていないと「誰かから報いを受けたりしないだろうか?」などと、ちょっと不安になってしまうような組み合わせになります。
不正や搾取を見ると許せない気持ちになる人たちですが積極的に戦うのはあまり得意でなく、リーダーよりもその右腕的なポジションに収まることを是としている面があります。なんだかんだ、内面では悩みや不安が大きいようですね。
628はどちらかというと「敵を作りたくない」という思いから人助けを行うタイプで、この組み合わせの中では人の保護に積極性は見せません。一方の682はより能動的に人助けをしますが、やはり場をリードしたり主導権を握るのが苦手な傾向にあります。
基本タイプが8 (826、862)
人助けに積極的で、人付き合いの良いタイプ8ですね。周囲に恩を売ることで同盟関係を作り、その盟主に鎮座するようなタイプ8です。
タイプ8の中では強引な手段を好まず、比較的周囲に順応するタイプでもありますね。やはりタイプ2とタイプ6を持っているためか、人目を気にするようなことも多いです。例えばルールはきちんと守ったり、言いたいことを言えなかったり、周囲から嫌われていないか気になったりなど……。
特に本能がソーシャル優位だと、不安感は強くなりやすいです。集団に意識が向いているので、常に張り詰めているような気になるかもしれませんね。ある意味、タイプ6的なタイプ8です。
826はより周囲を引きつけようと他者を誘惑することもあるタイプ8、対して862は比較的義務感から生じた人助けが多い人たちです。
他タイプとの比較
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
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