まあトライタイプは厳密にエニアグラムと言えるかどうかは意見が分かれますが……とりあえずそんなことはどうでもよろしい。
今回はトライタイプについて、△137、システム構築者(あるいはシステムビルダーとも同じ意味やんけ)についてまとめていきましょう。
仕組みを作る人
システム構築者、仕組みを作る人。文字通りの人たちですね。
やるべきことをやるだけではダメ。大事なのはそれらを効率的に、効果的にやっていくためのシステム作り。要はそんな感じの人たちですね。
とりあえず何もない更地の無法地帯みたいな場所から、物事をこなしていくためのルールや手順を組み立てるのが得意な人たちですね。
正確(タイプ1)かつ効率的(タイプ3)な上に快適だったり楽しめそうな方法や斬新な方法(タイプ7)をどこからともなく持ち出したり作り上げるようなタイプです。
ある意味、黎明期のベンチャー社長に多いタイプかもしれませんね
世の中が求めているもの、自分にできることやできないこと、成功者と呼ばれるために必要な要素など、物事の黎明期や始まりのときに必要な要素をだいたい把握する力に長けており、そんな特徴もあって「システム構築者」などと呼ばれるのでしょう。
成功には興味津々
このタイプの人たちは野心家で成功志向な側面も持ち合わせます。自分の行動力と能力をフルに使って、自分自身を良く見せるための方法を探っています。この辺、ちゃっかりタイプ3要素ですね。
人によってナルシストだったり他人を使えるか使えないかで見ていたりしますが(タイプ3+タイプ7)、その成功への情熱は本物。「ポジティブで華やかな成功者」という一種の目標を持っており、自分がそう名乗るにふさわしいかどうかを強く気にしています。
彼らがシステム構築や目標達成のための方法に興味や適性を持っているのも、効率的に楽しくやっていきたい思いと同時に成功者として華々しくありたいという思いもあるのです。
リアリスト風
このタイプの人にはもうひとつ、「自分という存在は知り尽くしている」「自分は世の中を知っているんだ」というリアリストを気取ったような面があります。
ですが、これらはあくまで「風」。実のところ、自分の内面を見ていくのがかなり苦手で、大抵の場合は自分も世の中も全部知り尽くしているようで見えていないのが現状です。
もっとも、営業力はかなり高いですし、独創的でありながら効率の高い方法をいくつも思いつくようなタイプです。成功の方法という観点で言えば、「知っている」というのもあながち間違いとは言いきれませんが……。
ただし、心のどこかで「自分は成功者に相応しくなければならない」と考えており、タイプ7的な暗黒面に触れることでその強迫観念が暴走し、時折妄想じみた予想や憶測に苦しめられることも……。
トライタイプ137の弱点
先ほども少しだけ触れましたが、このタイプの弱点は「自分で思うほど自身の内面を把握していない」という点が大きな弱点になりやすいです。
非常に結果を出しやすく、特に今の世の中では称賛されやすいタイプの1つですが、その反面理解していると思っていた自分の内面がネックになりやすいです。
というか、外的な成功者イメージとかポジティブのイメージに振り回されやすいタイプですね。
周囲が好む性格や世間が望む成功者イメージに自分を寄せるのが得意ですが、それだけに「世間の求めているもの=自分の目指すべきもの」と錯覚しやすいです。
で、「そんな自分こそが真の自分なんだ」と割と本気で思い込んじゃうわけで……
特に成功を求めた結果、本当に自分に必要だったものや本音の部分を完全に捨て去ってしまう傾向、そして革新と保守の両取りをする傾向も見られますね。
さらにはタイプ1によって完璧主義的な面もあり、自分に高いハードルを課している面も否定できません。
気づけばやりたくもないことを高い水準でこなし、そんな中で結果を出す自分を無理に鼓舞して突き進んでいくことも少なくありませんね。
そうやって周囲の望む成功者像や目に見える結果に執着した結果、気づけば自分が何者か分からなくなっていた……なんてこともあり得ます。
革新ー保守間で態度がコロコロ変わり、部下や周囲から脱落者が出やすいという特徴もあります
基本タイプごとのトライタイプ137
基本タイプが1 (137、173)
明るく陽気で、目的意識と承認欲求が強めのタイプ1。完璧主義的な面や内面的な向上心の強さは確かにタイプ1ですが、なかなか表に出てこないためタイプ3やタイプ7に見えることも多いでしょう。
目的志向が強いため、手順や細かいシステムを気にかけるよりも目標達成に必要かどうかで物事を見ようとします。
結果としてたまに意味不明なルールを無視したり利己的でナルシストな面があったりして、その点がよりタイプ1らしさを薄れさせていますね。
ですが内面はやはりタイプ1。常に「このままではダメだ」と自分の改善点を探して改善していくため、このトライタイプの中では最も成長しやすく、また最も潰れやすい人たちでもあります。
137はより目標志向、競争志向で積極的に人と関わる反面、ナルシスト気味でやや損得を意識した行動が目立つタイプ。対して173は臨機応変で変化を厭わず、優れた柔軟性で最適解を見つけるのが得意ですが、同時に自分の興味や理想のために場を引っ掻き回すこともあります。
どちらも「目標、結果主義」「タイプ1らしくない」「結構自己都合を優先する」というのが特徴ですね。
基本タイプが3(317、371)
明るく華やかで普通にタイプ3らしさが強い人たちですが、同時に几帳面で細かい面を気にかけるタイプ1要素も含んでいます。
典型的なタイプ3と比べればプロセスも気にする傾向が強く、特に「自分が過程すらも楽しめるかどうか」「着実かつ効率的かどうか」「周囲に見せて恥ずかしくない過程かどうか」を特に気にかける人が多いです。
また陽気な性分と細かな性格が相まって「明るくささやかな気遣いができる人」という評価を受けやすく、営業上手な面もありますね。もっとも、そのぶん自分の本音からかなり離れてしまいやすいタイプですが……。
317はより完璧主義的で「楽しそうで華やかな成功者」というイメージが崩れないかを非常に気にかける傾向にあり、371は「周囲から楽しく見える」よりも「実際に楽しい」を優先するタイプと言えます。
基本タイプが7 (713、731)
目標達成や効率を非常に気にする面が目立つタイプ7。もっとも実務的で現場や実質的なプロセスを気にするタイプ7でもあります。
タイプ7の中では最も結果を出しやすいタイプとも言え、しばしば「有能なタイプ7」というような書かれ方もしていますね。
結果を意識しながらもそのシステム構築、改善の過程を楽しむことができる人物ですが、自分の内面や本当に欲しいものを見つけるのは非常に苦手としています。ある意味、タイプ7の「ダークサイドを見るのが苦手」をわかりやすく体現しているタイプとも言えるかもしれません。
713は技術者・アナリスト気質でシステムの分解や構築をより楽しめるタイプ。一方で731はより目的志向で結果にこだわる面が強く出ます。
他タイプとの比較
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
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