タイプ4ならば、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。「ああ、生きづらいな」「自分は社会に適合できない人間だ」と。
実際、かつて運営にしていたブログでは問い合わせメールでそのような意見をいただいたこともありました。
そんなわけで、今回はタイプ4の生きづらさと社会に適合できない問題について。個人的解釈が多分に含まれるので、その点に関してはご注意ください。
タイプ4は生きづらい
タイプ4に限らず、ちょっと尖った人ならばどのタイプでも生きづらいのが日本社会です。出る杭は打たれるとは言いますが、特に日本ではマイルドで一切の隙がない人が好まれがちです。
個性個性とよく言われるようになりましたが、それも普通であり隙がないことを前提とした上で成り立つ、一種の追加能力みたいなものです。
で、本題。タイプ4はどうかというと……少なくとも当人の意識の上では欠陥だらけです。だからこそ個性を求めます。個性で勝負するしかないと、おそらく心のどこかで思っているのでしょう。
個性が求められる今の世の中と、個性的な自分を世の中で演じるタイプ4。一見すると非常にマッチしているように見えますが、実際はそうでもありません。
むしろタイプ4のような個性は、現代社会ではお呼びでないまであるかもしれませんね。
普通に生きられないという思い込みの闇
基本的に、タイプ4は心のどこかで「自分は普通に生きられない」という思い込みを抱えています。
これがタイプ4を個性という一種の逃げ道に駆り立て、彼らは個性に救いを見出すようになっていくという感じのメカニズムですね。
要するに、「自分は普通に生きられない。だから個性的な無二の自分になることで生きる道を確保する」と。そんな決意を固めた人たちと言えるでしょう。
当然、実際には普通に生きる能力を持ったタイプ4も少なくありません。
そもそも「普通」って言葉の基準が曖昧すぎますね。普通を日常的に多用する奴、頭悪いだろ絶対
まあ普通という言葉を使う人が本当に頭悪いかどうかは置いといて……とりあえず、タイプ4はその能力を持っていても「自分はダメなんだ」と思い込みがちで、普通という基準を満たす人に劣等感を抱えているわけです。
普通を求める社会との軋轢
普通に生きられないから個性を求めると。そんな生き方をしていれば、当然社会との軋轢は避けられません。
「普通の上で個性を探せ」と言う社会と、「普通でないから個性を求めるのだ」と主張するタイプ4。完全なバッティングですね。
タイプ4は、ある種このバッティングというか、社会との軋轢の中で生きています。
だから不健全になると社会を憎み、全てを恨むのかもしれませんね。
社会不適合者という仮面
こんな感じでタイプ4は大抵の人が「生きづらい」と思いながら、なんとか普通になることを避けて生きています。
ですがその心の中は、「自分は社会で生きていけないのではないか」という不安や焦りでいっぱい。
というか、そんな社会に適応できない自分にちょっとうっとりしている人も少なくないかもしれません。下手すると大半がそうかもしれないですね。
タイプ4は、大体の人が社会不適合者の仮面をつけています。自分はダメな奴だと言いながら、ダメな自分を責めて感傷に浸るのが好きな人も多いはずです。
ある意味、社会不適合者の呼び名を自分自身が誇りに思っているところがあるのです。多分。
生きづらい自分が好き
結論まとめるならこういうことですね。タイプ4は、生きづらい自分が好きな人たちです。
だからこそ生きづらさを嘆くわけで、実際に生きづらさを覚えて泣きたくなる自分とそんな自分が好きな自分がごちゃ混ぜになっているのが実情なのではないでしょうか?
もっとも、実際に普通に生きるのはかなり難しいことではありますが……おそらく、タイプ4ほど普通という言葉を意識し、そこにコンプレックスを抱いているタイプもそういないのかなと。
そのうえで、それらを包含した全ての自分が好きでもあり嫌いでもあり、そんなごちゃごちゃした複雑な気持ちを抱えて生きているのが何気に心地よい、と。
タイプ4の実情を考察するならこんな感じでしょうか。
タイプ4は結構複雑
というわけで、今回はタイプ4と生きづらさについての考察というか私見についてでした。
やっぱり、複雑ですね。個性的な自分は普通に生きられないという劣等感から生じるもので、そんな自分が好きでもあり嫌いでもあり……傍から見るとわけわからん感じです。
もっとも、タイプ4は少なくとも感傷に浸るのが好きなところがあり、それが生きづらさに拍車をかけているのかなというのが個人的な感想です。
普通に生きていても、嫌でも個性は出てきます。そういうのをポジティブに認められれば、またタイプ4の生き方も少しはいい方向に向かうのかもしれませんが……まあ、現代社会ではそれが難しいんですがね。
ともあれ、今回はここまでですね。
普通のタイプ4解説もやってますので、もしよろしければそちらもご覧いただけると幸いです。
筆者:春眠ねむむ
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参考書籍
エニアグラム解説
タイプ一覧
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