今回は当てはまる人が多いのになぜかあまり人気がない、そんな不思議なタイプ6回ですね。
タイプ6が人気がない原因は、なんだかナヨナヨしたような雰囲気(だいたいは誤解)と、なんだか裏切りそうな感じの描かれ方でしょうか?
「いやいや、自分はそんなことしないぞ」「自分はもっと義侠心がある」みたいな感じで、なんか大体の人が避けて通っている気が……。
ともあれ、今回はそんな話がしたいのではありません。彼らタイプ6がストレスを感じることと裏切りを行う瞬間。ここに関して、私見を述べていこうと思います。
タイプ6のストレス源
ストレス源といってもいろいろありますが、タイプ6のストレス源は主に3つ。信じたものの否定・裏切りと曖昧な状態、そして自責の念です。
まあ他にもいろいろありますが、ともあれその3つを軸に見ていきましょう。
信じているものが否定される
タイプ6は非常に信仰心が厚く、自分が信じるものは基本的にどんなことがあっても裏切るまいとしているタイプです。
そのため、信じたものを否定されるのは非常におもしろくない。すぐに敵と認識し、牙を剥くことすらあるでしょう。
場合によっては、信じるものを否定した奴を地獄の果てまで追いかけ回すことすらあります。
信じたものに裏切られる
組織、社会、上司、友人、家族etc.
タイプ6は、基本的に信じた相手にはものすごく忠実です。人生のすべてをベットすることすらあるくらいには、全福の信頼を置いています。
ですがそれが裏切られたとき、ものすごいストレスになるんですよね。
「自分が信じたものは何だったのか」と、とてつもないショックを受けます。
これはタイプ6にとっては、即座に闇落ちしても不思議ないくらいの大きな要因になりえます。それだけ、信じた存在は掛け替えのないものなのです。
「裏切られるかも」と思った時
タイプ6は信じたものにどこまでも人生を賭ける半面、裏切りに対して敏感です。「自分の信じたものは間違っているのでは?」という不安を常に抱えています。
わかりやすいのが、「夫(妻)が不倫しているのでは?」と疑問が生じたときでしょうか。
たとえ不倫しているという予想が事実ではなくても、容易に仲がこじれます。場合によっては、「裏切り者!」と罵倒することもあるかもしれません。
この場合事実はどうでもよくて、とにかく「裏切られた」と思ったことが大事なのです。実際、思い込みだけで相手の裏切りを確定させてしまうタイプ6も少なくありません。
白黒つけられない状況
タイプ6は基本的に白黒思考です。敵か味方か、損か得か、善か悪かなどなど……大体のことを二極論で考えてしまうところがあります。
ですが、この二極論が通用しなくなった時、非常に強いストレスを覚えるわけです。
例えばいい人だと思っていた人が、たまたまその日は虫の居処が悪くて態度がそっけなかったとか。
あるいは稼げると言われて始めた副業で数ヶ月の間成果が出なかったとか。
こういった状況にとても弱く、すぐに「悪だ!」「損だ!」「敵だ!」と思ってしまう人も少なくありません。
とにかく、白黒つけられない状況では「悪い」と判断しやすいわけですね。
でも実際は確証がなくていつまでもモヤモヤして……そんな感じでかなりのストレスを感じる人も少なくありません。
自分の失敗で周囲に影響が出た時
タイプ6には不安の感情がとても強く、同時に恥の感情がかなり強いタイプです。
とにかく周囲の目が気になり、意外と自意識が高い人も多いわけですね。
よって、自分のミスのせいで周囲に迷惑がかかることをとんでもなく嫌います。
よく「みんなの迷惑にならないように生きるのが一番大事」みたいに言う人いるじゃないですか。というか多いですし。ああいうの、タイプ6根性だと思うわけです。
生きてるだけで何かしらの迷惑がかかるのは仕方ないと思うんですけどね……
だからこそ責任感も連帯感も強いわけですが(あと相互監視意識も)、それが仇となるのが自分が失敗してしまった時ですね。
タイプ6は自分が失敗した時、必要以上に自分を責めます。それは他人から責められないための防衛行動でもありますが、何より自分を恥じているからというのが大きな特徴でしょう。
自分を恥じ、自分を責め、自分を「ダメな奴だと」と罵る。そんなことをして、大きなストレスにならないわけがありません。
自分が責められるかもと感じた時
また、タイプ6は多くの場合場の空気に敏感です。先述の恥の感情と合わさり、とにかく自分が責められるような状況に弱いです。
その場合は先んじて自分を責めてみせたり、周囲に当たり散らして威嚇したりと、基本的に自分を責めづらい状況を作り出すのに躍起になる姿がよく見られますね。
なぜそんなことをするのかと言うと、責められるのがとんでもなく苦痛だからです。
苦痛だからこそ先んじて対策し、その苦痛が訪れるのを避けるわけです。
もっとも、そんな苦痛を予見している時もものすごく大きなストレスがかかります。
責められることを予知して先手を打とうとしている時点で、タイプ6は大きな苦痛を味わっていると言えるでしょう。
タイプ6が裏切る時
というわけで今回の本題その2です。タイプ6は急に信じた相手に牙を剥くことがありますが、それはなぜなのか。
先ほどのストレス源と大きな関わりがある話なので、そちらを交えながら話していきたいと思います。
信じたものの裏切りを予見した時
基本的に精神的支柱を必要とするタイプ6ですが、信じたものが自分に牙を剥くと思った時にまでまだ信じるほど馬鹿ではありません。
それが被害妄想であれ勘違いであれ、基本的に「裏切られる」と思った時には先手を打って裏切りをしでかすことでしょう。
タイプ6にとって、「大事な存在に裏切られるかもしれない」という懸念はとんでもないレベルのストレスになりえます。
そして同時に、「裏切られるくらいならいっそ……」という思いと「この裏切り者め!」という怒りや被害者意識が混ざり合った複雑なネガティブ感情を抱くことになります。
そのネガティブ感情をぶつけるように対象を裏切り、以後は完全な敵としてたもとを分かつ。裏切りは大体このパターンで発生することが多いように感じます。
曖昧な状態=悪と感じた時
要するに決めつけですね。「信じたものの裏切りを予見した時」とほぼ同じような状態が発生します。
タイプ6は曖昧な状態を本当に嫌います。なぜなら、自分の不安を煽る敵のような存在になるかもしれないからです。
要するに、敵視や敵対を異様に恐れているわけですね。自分に牙を剥く存在になるかもしれないから。
もっとも、曖昧なものを見せられて即座に裏切るというケースは少ないでしょう。基本的には積み重ねです。
とはいえ、あまり長い間その状態が続いたりそもそもタイプ6自身が不安定な精神状態の場合はあっさり裏切る可能性は低くはないでしょうね。
敵視されると感じた時
「やられる前にやれ」という過激な思想を持ったタイプ6はなかなかいませんが、結果としてそれと同じことをやってしまう人は存在します。
例えば何か失敗して「周りから敵視される」と勘違いし、そのまま「敵視されて大変な目にあうくらいなら自分から」となって周囲を裏切るケースもありえるでしょう。
あるいは「自分は悪くないのに周囲が勝手に悪者にしてくる」と被害妄想に駆られるケースもあるかもしれません。
いずれにせよ、「周囲が自分を悪く言う」「自分が悪者になってしまう」という状況を予知した結果、それが正しいにしろ正しくないにしろ裏切りに転じるわけですね。
タイプ6は仲間を欲しがるとされていますが、それは自分が安心できる環境を作りたいから。
自分が悪く言われるなど安心できない状態になった場合、仲間よりも自分を優先するケースは往々にしてありえる話です。
タイプ6の鬼門は不安
恐怖の囚われ、そして思考センターのど真ん中であること。これらを考えても、やはりタイプ6にとって不安というものは判断を狂わせたり暴走させる鬼門であることがうかがい知れます。
タイプ6は基本的に仲間思いで連帯意識の強いタイプではありますが、不安と恐怖で暴走してしまうとそれらの長所をうまく扱えないわけですね。
とはいえ、不安と恐怖に操られるままに強いストレスを感じたり裏切ったりする姿が真の姿というわけではありません。
下手な偏見を持たず、公平に接していきたいものですね。
といったところで、今回はここまで。
普通のタイプ6解説もありますので、よろしければそちらもご覧になった上でタイプ6を見直していただければと思います。
コメント
自分は診断サイトでは4w5と判定されましたが、これを見るに極めて特殊なタイプ6の可能性ももしかしたらあるかもしれないと思いました。
以下考察ですが
私は協調性がありません。社交性も皆無です。周囲の目など全く気にならず、恥知らずで空気は読みません。同調圧力なんて大嫌いなくらいです。
全くタイプ6らしくないですが、一つだけすごい一致してるとこがあります。
信仰心が厚く(ちなみに対象は宗教ではない)拠り所がないと死んじゃう病
ここはものすごく当てはまります。
で、最初の説明をふと見て思いました。
組織、社会、上司、友人、家族etc.
タイプ6は、基本的に信じた相手にはものすごく忠実です。
組織も会社も上司もどうでもいい。友人も正直…
ただ、これを好きなマンガキャラにしたら、当てはまらないか?俺
ってわけです。
社会も組織も会社もどうでもいいので当然協調性も社交性もないですし同調しません。
こういう好きな漫画キャラに忠実なタイプ6ってありうるでしょうか
それとも素直に4w5 5w4あたりでしょうか?(それか2とか?)
高木さん大好き様
コメントありがとうございます!
実際、社交性も協調性も嫌いなタイプ6は存在します。そういう人たちは、集団や仲間とはまた違った基準を持つことは想像に難くありません。
例えば強い自分、信念なんかが多いでしょうか。他にも二次元やキャラクターに精神的支柱を見出す可能性は十分にあるかと思われます。
安易に特定すべきではないとは思いますが、タイプ6の可能性も十分ありえるのではないでしょうか?
ありがとうございます
そうなると中々難しいですね。タイプ分けも
強い自分を拠り所にしたらタイプ8に見えるでしょうし
信念を拠り所にしたらタイプ4に見えるでしょうし
好きなキャラクターを拠り所にしたらタイプ5のように徹底的に調べたり、4のように話を広げる二次創作をしたり2のようにひたすら愛したり?
ってなってそうなるとどうやって見極めるのだろうと言うのが気になりますね
高木さん大好き様
そうですね。実際、かなりいろいろなことを知らないと本当のタイプというものは判明しないように思えます。
タイプの見極めですか……そこはエニアグラマーによってまちまちですが、だいたいは秘伝のようですね。おいそれと教えるわけにはいかないようで、見分け方を記載しているサイトはかなり希少です。
ありがとうございます
なるほど。1つのタイプでも似ても似つかない様なめちゃくちゃ幅広い性格が入っているのですね。本当に勉強になります。
すいません、また質問なのですが、このエニアグラムのタイプというのは心の中核の芯の部分が何なのかということ自体を分析するものなのか
はたまたその心の中核のためにどんな思考や感情を抱きどんな行動をするのかを分析するものなのかどちらなのでしょうかね?
これって似たように見えて実は別の視点かなと思うのですよ
例えば前者なら私がタイプ6の可能性は「心の中にすがる物を作る」と言う点でかなり濃厚になりますが
後者ならばその「心の中のすがる物」を大事にしていく「己の信念」「価値観」を持ちそれを元に行動するタイプ4(4w5)や
そのすがっているものを知りたい!全て把握したいという思いを持ちそれを元に行動するタイプ5(5w4)の可能性が濃厚になり
(そもそも4w5や5w4に対するタイプの私の把握が正しいかも分からないですが)
そうなるとタイプ6の可能性は低くなる、と思うんですよね。
高木さん大好き様
まずご質問について。
これはエニアグラマーによって答えが分かれそうですが、私は断然前者だと考えております。
性格と本質は別物という言葉を書籍で見たことはありますが、私はそうは思いません。間違いなく、性格の中に本質の一端は混じっていると思われます。
特にすがる物に関して申し上げれば、タイプ6は間違いなくすがる物を作ることで心の平穏を得ようとする側面があります。
結局「すがる」という行為は何かを得ようとした結果にすぎませんが、私個人としては、その結果にこそ本質の一端が乗るのかなと考えています。
勉強になるとおっしゃっていただけて、こちらも返信のしがいがあります。
実際、性格は同じタイプでも色々ですからね。タイプ6は弱々しい、タイプ5はよそよそしいと安易に言い切れないのが、難しいところであり面白いところだと思ってます。