なんとかなるさ精神。非常にタフですよね。憧れますよね。実際、この精神を持った人は強いです。マジで。
いつもなら「でも」と否定語から危険性を述べていく当ブログですが……お手上げです。正しく扱えるこの精神の強さはケチの付け方が浮かばないです。
というわけで、今回は何とかなるさ精神のお話ですね。
何とかなるさ精神とは

まず結論から。何とかなるさ精神とは、文字通り「なんとかなるさ」と物事を楽観的に捉える姿勢ですね。
予定も計画も対策も立てない思考停止とはちょっと意味が違います。というか、言葉の意味を考えるとそこに関して言及されているとはちょっと思えません。
予定や対策を立てようが立てまいが、「なるようになるさ」とある種の開き直りであり、ある意味では悟りでもある楽観姿勢のように私には見えます。
たとえ騙されて多額の借金を背負わされようが仕事をいきなりクビになろうが世界の全てが敵になろうが、「まあなんとかなるだろう」と深く考えすぎずに、ちょっとお気楽くらいな気持ちで捉える。
ある意味、これができればストレスフリーに非常に近い生き方ができそうですね。
何とかなるさ精神が強い理由
さて、私としては、「何もしなくてもなんとかなるさ」と思索・行動しない場合を除いて、普通に強い考え方のように感じますね。

つまり自分、あるいは身内や知り合いに「何もしなくても大丈夫」で大失敗した人がいるんですね……
ともあれ、なぜこれが強いと思えるのか。私なりに言葉を尽くして説明してみましょう。
肩に余計な力が入らない
何よりこれですね。ほぼ平常心に近い形で、難しい挑戦や困難な課題に取り組めます。
「なんとかしないと」と極度の緊張状態で物事に臨んだところで、肩に力が入りすぎていつもの力を発揮できない。これは各所で言われていますね。
ですが「なんとかなるさ」と飄々と構えていたらどうでしょう?ほとんど肩に力を入れず、いつものように物事に力を注げます。
リラックスして物事に臨むことで、初めてフルパワーに近い力を発揮できる。私はそう考えていますが、どうでしょうか?
かかるストレスが最低限
適度なストレスは作業効率を上げると言いますが、昨今の時代におけるストレスの量はもはやオーバーフローの域に達しています。
余計なストレスがかかりすぎることで体の各所に不調が生じ、最悪の場合メンタルを病んでしまう可能性もあるでしょう。

それを言ったところで、結局潰れるほどのストレスは外部的要因が大きいですけどね。自分の努力だけで何とかなるなら苦労しません
それはそう。実際、病んでしまうほどのストレスがかかる場合は環境が悪いか、周囲に性格のヤバい人がいるか、そのどちらかでしょう。
もっとも、自分自身でコントロールできなくもないストレスも少なくはありません。
「気の持ちよう」と言えば昨今では叩かれてしまうかもしれませんが……「なんとかなる」精神の人はこの気の持ちようのステータスが異常に高いです。
環境や周囲の人間が同等以上の異常性を持っていない限り、平然と笑い飛ばすんでしょうね。
失敗ダメージが驚異のかすり傷レベル
もうね、メンタルが異常なんですよ。失敗とか敗北とか、そういうのにいちいち気を取られない。気持ちが大きいというのはこういうことを指すんでしょうね。
とにかく失敗とかミスマッチとか時間を無駄にしたとか怒られたとか、めちゃくちゃ気になりますよね。私もそっち側の人間です。
ですが、「なんとかなる」精神の持ち主は、基本的にそういうのを気にしない。だから悠々と次の手を考えられるし、打てる。しかもその手は「小さいことを気にして根本を見ていない」というやりがちなミスを犯さない。
この点も大きな強みです。
永続ダメージほぼ無効化
人間、生きている限り小さいことが気になり、実に小さいことでチクチクとダメージが蓄積していく生き物です。
ですがどうでしょう。「なんとかなる」「なるようになる」と構えている人たちは、この永続ダメージが存在しないか、あったとしても軽微でしょう。
まあさすがにHSPが騒音をいちいち気にするとかド◯キホーテに行くとチカチカするとか、そういうダメージやストレスを軽減することは難しいですね。
ですが、「気にする」「イライラする」という行動や気持ちが最低限のため、基本的に軽微なダメージは無効化。
細かなことや小さなことは必要最低限以上気に留めないため、多くの場合最高に近いコンディションでいられます。
あまり怒らないしイラつかない
「短気は損気」。短気な人にとっては何となくムカつく言葉ですが、これもまた心理のひとつですよね。
イライラしている弊害はストレスやメンタルへのダメージだけではありません。必然的に、周囲も怖がりますし傷つきます。そして、そういう周囲を傷つける人は大概人望がありません。
もっとも、短気には短気の長所はありますが……悠々と構えている人たちは基本あまりイライラしません。
イライラしないので人が話しかけてきやすいですし、人望を得るという意味では非常に強力な長所です。
「なんとかなるさ」精神を持つ方法
まあ個人的には、「持て」というより「素養があると思う人は目指してみてください」とでも言いたいところですが……ともあれ、一応、「なんとかなるさ」精神の持ち方について考えてみましょう。
深呼吸してリラックスが基本
これって要は楽観主義なので、自分がリラックスして楽観視できなければ始まりません。
まずは落ち着いて深呼吸。6秒ほど待って、可能ならお茶でも飲んじゃいましょう。そうやって気持ちを落ち着けた上でなければ、本当の楽観主義は身につきません。

後述しますが、急き立てられての楽観視はいい傾向に向かいません。
エニアグラム学んでそう思いました。ありがとうタイプ7!
ともあれ、まずは自分が落ち着かないとですね。これが楽観主義を作る上での大前提……のはずです。
心配事は9割方起こらない
アメリカの調査によれば、心配事の96%が起こることがないという結果が出たそうな。つまるところ、今「あれもこれも」と抱えている心配事は9割以上がただの杞憂、つまり起きることなく消えていくというわけです。
なんだかちょっと信じるのが怖い情報ですが……ともあれ、実際冷静になって考えてみると、心配事のほとんどはいつの間にか自然消滅しているような?
なんにせよ、考えすぎは注意が必要ってことですね。
行雲流水・天衣無縫!
何となくそれっぽい単語を並べたら語呂が良くなったので見出しに掲載。
行雲流水:行く雲や流れる水のように、あっけらかんとなるように行動する様
天衣無縫:無邪気で飾り気がなく、自然であること
難しい言葉を使いましたが……要するになるようにしかならないということですね。
「なんとかなる」の楽観姿勢は、ある意味では諦めと悟りの境地です。
どうにもならない大きなものに抵抗しても疲れるだけ。自分にやれることをやれば、後はなすがままに進むのみです。

「人事を尽くして天命を待つ」なんて格好いい言い方もありますが、要するにどうにもならない部分を諦めているだけと……
何より「自分には自分の強みがある」と気づくことが重要
まあ天命や偶然はどうにもなりませんが……ともあれ、自分の強みに気づき、そのことを熟知することが、「なんとかなる」という無根拠な自信にひつようなのではないでしょうか。
ただ漠然と「なんとかなる」と唱えるだけでは思考停止です。かといって「自分に長所がないから」と全部諦めて卑屈に生きるのもなんか違う。
人には人の、自分には自分の長所が存在します。配られた手札を変えるなんて芸当はできませんし、とりあえず、自分の手札の特性を知ってうまく使う方法を考えることが重要ですね。
「なんとかなる」精神の注意点
さて、最後に、当ブログらしく「なんとかなる」精神の弱点……というか運用する上での注意点を上げていきましょう。
意外とやらかしてしまう人も多いようで……要注意ですね。
なんとかなる=思考停止にあらず
さっきからたまに出てくるこの言葉。実は「なんとかなる」をやる上では超重要です。
「なんとかなる」と「何もしなくてもどうにでもなる」は別物です。思考停止したりやるべきことをやらずに「なんとかなる」と言い放っても痛い目を見るだけなので、その点はご注意ください。

ここでも言うとか!
どんだけ「なんとかなる」で痛い目見たんですか!?
いやまあネタバラしすると痛い目見たのは筆者の母親だけど!!
「なんとかなる」はあくまで心を落ち着かせるおまじないのようなもの。そこに本当になんとかする言霊パワー的なものはありません。
やるべきことが多すぎて的を絞れない時、あるいは自分にやれることをやりきって経過を待つのみという場面。こういう時にこそ、「なんとかなる」と唱えてください。
正式には「なるようになる」「やりようはある」が正しいか
「なんとかなる」精神として語ってきましたが、むしろ実質的にはこっちですね。
絶望するよりは、やりようがある方がいい。「これでダメなら終わりだ」と頭を抱えるよりは、「ダメでも一応まだ方法がある」くらいに考えた方がダメージは少ないし、頭も冴えやすい。
それだけの話です。
これは私が知り合ったとある経営者の言っていたことですが……
「楽観視は前に進むためのエネルギー。はっきり言って、身動きの取れない悲観よりは頭の悪い楽観の方がいい。だって行動できるから。前に進めるから」
とのこと。
結局のところ、楽観視やポジティブな思いというのは自分が前に進むための原動力です。それ以上でも以下でもありません。
そのことを忘れず、楽観視をうまく使っていってください。
無理矢理思うでは意味がない
この点も、超重要事項の一つですね。たまに「無理してでもポジティブに!」「ネガティブは敵!風殺すべし!」なんて過激なことを言う人がいますが、私は断固反対です。

私に言わせれば、ああ言う人たちって病気に等しいですね。
いわゆる正義中毒とかと同じ病気です
大事なのはポジティブに思うことではなく、「あとはなるようになれ」と自然と思えるように考えを巡らせ、行動することです。
準備不足を感じるなら準備を整える。いい案が浮かばないならまずは考えてみる。それが難しいわけですが、私に言わせれば無理矢理ポジティブ思考をするよりよっぽどマシです。
そこを履き違えて無理矢理にでもポジティブに「なんとでもなる!」と構えてしまえば、やがて本心とのギャップで自分がすり減っていってしまうでしょう。
くれぐれも、無理矢理にポジティブを気取ることのないようにしてください。
なんとかなるは、強い
というわけで、以上が私が考える「なんとかなる精神」についてです。
たまに「考え無し=なんとかなる精神」という人もいますが、私としては「そこを同種で括るのは無理があるだろ」と思ってしまいますね。
ポジティブは思考停止でも無理矢理なるものでもありません。自分を理解し、認め、そして課題や問題にしっかりと備え、その上で出てくるもののはず。
くれぐれもそこを間違えないでください。間違えると非常に危険な代物ですので……
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