いますよね。人と同じことばかりする人とか、あるいは「人の真似をしとけば安泰」って人。
おそらく「きもちはわかるんだけどなぁ」と複雑な気持ちを抱いている方が、このブログにたどり着いた方の大半でしょう。
今回は、そんな真似ばっかする人について。
ハーディング現象とは
人と同じことをする行為心理については、行動経済学で「ハーディング現象」と名前がつけられています。
ハーディング現象とは
自分で決めたり合理的に考えるよりも、とりあえず周囲に合わせようとしてしまう現象のこと。
人間は群れで生きる生物です。そのため、しばしば合理性や正しさよりも「周りがどう動くか」で判断しようとする癖がついているのは否定できません。
当然、その癖は人によって強い弱いがありますが……どちらにせよ、「人は周囲に合わせて動くことで安心できるし、積極的にそうしようとする人が一定数以上いる」ということは否定できないでしょう。
なんか、エニアグラムでも似たようなものがありませんでしたっけ?
ともあれ、中にはその真似や同じ行動が行きすぎる人もいます。そういう人たちの特徴・心理について、今回は述べていきたいと思います。
真似ばかりする人の特徴
自信がない人
馬鹿にする意図でもない限り、真似する人は原則自信がありません。
自分はダメなやつで無能でどうしようもないと思っているところが少なからずあり、「自分で決めるくらいなら真似してやろう」みたいなタイプですね。
基本的に自分を持つこと・自己主張することが悪いことのように感じてしまうため、ついつい人の真似をして安心しようとし、その結果として真似ばっかする鬱陶しい人に成り果ててしまうわけです。
タイプ6
「なんのこっちゃ」という方、申し訳ありません。今回ここに出てきたタイプ6は、エニアグラムという心理学の1つのお話です。
このタイプも素の自分に自信がないため、人の真似に走りやすい面があります。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
セコい人
結局自分で何かを作り出すより、真似た方が楽だし安上がりなのが現状です。というわけで、そういう精神で人の真似ばかりしている人も当然いますね。
こういう人は不安とか恐怖とか関係なしに、とりあえず楽したいから人の真似をしているというのが特徴ですね。
中には「真似してあわよくば上に立って叩き潰し、その功績を奪ってやろう」まで考えてる腹黒いのもいますねぇ……
対象に好意を持っている人
相手の真似を積極的にすることで、「私は敵ではないですよ」とアピールする人もいるのは間違いありません。
こういう人たちの猿真似は悪意ゼロです。単にあなたに近づきたいからあなたの真似をしている。それだけです。
心理学ではミラーリング(同調行動)と言われていますね。
ミラーリングとは
鏡合わせのように相手の真似をすることで相手の好意を得るテクニック。あるいは好意を得ようとする様。
真似する人の心理
自分は何もできないと思っている
先述の通り、真似しまくる人は自分に自信がありません。中には「自分で考えて自分で動くことは悪だ」とすら考えている人もいるでしょう。
そういう人たちにとって、オリジナリティのある行動は絶対悪。目立たず、みんなに合わせて、調和的にやっていくのが大正解です。
だからこそみんなが言ったことを復唱したり、飲食店で他の人が頼んだメニューを頼んだり、口調や行動を真似たりしてみせて、自分ではない誰かに成り変わることで自信のなさを克服しようとしているわけですね。
自己責任からの逃避
自分に自信のない人は、「誰かと同じことしかできない」という心理の他に、もうひとつ別の思惑を秘めていることがあります。
それが、「相手の行動を真似ていたら、自分で決めたことにならないよね」という、一種の逃避思考です。
例えば人の真似をして誰かに叩かれたら、それは真似した自分ではなくオリジナルの真似された人が悪い。
人の服装を真似してダサくなっても、それは自分ではなく真似した相手のセンスが悪かっただけ。
おおよそ通用しない理屈です。ですが、自分でこの理屈を唱えていれば、そのうち「私は悪くないんだ」と非常に気が楽になります。
中には勝手に真似て勝手に責めてくる人もいますが、それも同じ気持ちですね。
昔私がバーミ◯ンに行ってメニューと睨めっこしてた時に自分も決めてないくせして「さっさと決めろ」とキレて、私がメニューを決めると即座に同じものを頼み、しかも「センスがない」「不味いものを頼む馬鹿」と数時間単位でネチネチ攻撃してきた連れがいましたね。
あの人も、多分自分は悪くないって必死に言い聞かせてたのかな……?まあ許さねぇけど
この手合いの人は、とにかく考えすぎる傾向にあります。脳内不安でいっぱいです。だからこそ、少しでも他責思考を働かせて安心したいんでしょうね。
憧れている
憧れの存在を真似してしまう。経験のある方は多いのではないでしょうか?
もしかしたらですが、その人にとってあなた自信が憧れの人なのかも?あなたに憧れ、真似することで気持ちを同化させ、自分に自信を持つ。ちょっと間接的ですが、こういうのも人の心理です。
まあ悪い意味ではないので、放っておいても特に問題ないでしょう。
海老で鯛をなんとかかんとか……
当然ですが、セコい人に関してはこの類ではありません。この辺はどこの店でも似たようなPB品があるのと同じですね。
結局人間、真似した方が早い。それをわかっているからこそ、最小限の労力で最大限の利益を得るために完全な真似をしているわけです。
こういう人たちに関しては、まあ語るまでもありませんね。自分に無理だと思ったり真似しても利益がないとわかればさっさと離れていくはずです。
ただ振り向いて欲しい
いわゆるミラーリングという奴ですね。さっきお話しした通りです。
これに関しても別に安心とかそういうものではなく、単にあなたに興味があって真似しているだけでしょう。振り向いて欲しいか、一緒にいて欲しいか、仲間に入れて欲しいか、あるいはそれ以上か……。
よほどヤバい奴でもない限り、真似されても警戒する必要はないでしょう。とれる選択肢は、その好意を汲むかどうかです。
勝手にライバル視
「自分の方が上手いから」と勝手にライバル視して真似てくる人も中にはいます。こういう相手が一番危険ですね。
「下手すぎてみていられないから真似た」「お前よりよっぽどうまくやれる」。これが、相手の言い分でしょうか?
こういう相手は張り合うと危険なので、基本は相手にしない方が無難ですね。
真似で成果を上げたいセコい人がこういう気持ちを持っているパターンも考えられますね
真似されて腹が立つ時の対処法
せっかくですから、もし真似されてどうしても我慢できない時の対処法をまとめてみましょう。
真似ていない場所を褒めてみる
自信がない人に足りないのは自己肯定感、そして「自分のことは自分で決める権利」という意識の欠如です。とすれば、それらが身につけば自ずと他人の猿真似から離れていくはずです。
ならば、褒めてやるのは非常に有効な手段といえるでしょう。
もっとも、褒めるのは自分の真似とは関係ない場所に限ります。
この手の人はとにかく褒められ慣れていないので、下手に自分の真似を褒められたら気分が良くなってさらに真似てくることもあるでしょう。
ともあれ、褒めるという行いは自分も真似される確率が減りますし、相手も自信を取り戻します。悪い手段ではないはずですよ。
その人の良さがあることを伝える
自分には自分の、その人にはその人の良さがあります。真似してくる人には、あえてその人の良さを引き立たせるためのアドバイスをしてみるのも有効かもしれません。
悪意がなければ、ほぼ間違いなく何かしらの影響を与えるはずです。何せ「この人の真似をしとけば安心」と思っている人からの貴重なアドバイスですからね。
魅力は真似ではなく、自分良さを引き立たせることでより輝くもの。それを知った相手は、最低限以外を真似ることはしなくなるはずです。
どうしても関わりたくなければ無視安定
感情的になって相手に危害を加えるのが、対処法の中では最悪です。ここはまず意識に入れておくと良いでしょう。
ですが、褒めると言ってもどうしても関わりたくない場合ってありますよね。そういう時は、あえて無視して視界に入れないのも手です。
いやそれ!それが難しいんだよ!
まあ、難しいだろうなとは思います。ですが、殴っちゃいけない以上それくらいしか有効な手はありません。
とりあえず距離を置き、努めて視界に入れないようにし、自分からは接触しないようにしましょう。それで相手は「嫌われたかも」とショックを受け、やがて離れていくことでしょう。
ちょっとかわいそうではありますが……こういう時に一番大事なのは自分です。どうにかしてやる気がないのなら、これが最善手と言えますね。
真似する材料を与えない
特にパクツイみたいなSNSの場では有効ですね。自分の言った場所や服のブランドといった情報を極力伏せることで、相手が容易に真似できないように仕向ける方法です。
基本的に、悪意ある相手は安易に真似できるから真似てることがほとんどです。とすれば、真似するのにかなりの努力と労力を要するようになれば、自然と離れていくはず。
変わり種として、真似しきれないくらいの大量の投稿をするとか、絶対に真似できない自分だけの特技を見つけて披露する……なんてものもありますね。ここに関しては「できるのなら」という前提がありますが。
わざわざ喧嘩するのが一番まずい
結局はこれですね。相手の土俵に立ち、相手に先制攻撃を吹っかける。特別な事例を除き、これが一番まずいです。
というわけで、こちらがとれる手段は基本的に好意的に接するか、あるいは無視かという2択になります。
仮に相手に悪意がなくても、関わりたくない相手と関わる必要はありません。
その辺は、ご自身の心と相談して上手い具合に……といったところですね。
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