今回はエニアグラムの雑談会。タイプ5の人間関係について、独断と偏見で見ていきたいと思います。
人を求めてんだか求めてないんだかよくわからない人たちが多く属するタイプですが……人を求めていても求めていなくても、なんだかんだちょろい一面もあるのが面白い人たちですね。
※あくまで今回は通常段階以下の典型的なタイプ5に限った話です。
タイプ5の人間関係
大半は人に深入りせず、所属集団のことでも他人事のように静かに見守っているタイプです。
基本的には自信がなくあまり積極的に人と関わりませんが、得意分野になると饒舌になったり、信頼できる人に対しては非常に陽気になったりなど、自分が安心しきると油断して地が出ることもしばしばですね。
いかにタイプ5と言えど、心の底から人を望んでいない人はごく限られています。
ですが、心の底で人間関係を望んでいることと、表層意識で「望んでいない」と考えていることは別です。タイプ5の多くは、積極的に人間関係を作ろうと行動することは少ないのです。
というわけで、基本的に孤立しているか、集団に属していてもアドバイザーやアナライザー等独立した地位にいたがることがほとんどですね。
あとはアレだ。「自信がある分野とない分野で口数や態度に差が出る」とかもよくある話ですね。
「これについては話せる」と思った分野を話させると地が出て、急に人懐こく優しくなったり、あるいは傲慢で他人に否定的になったりするタイプ5を多く見てきました
やっぱり1人がお好き?
大半のタイプ5は自分の体力、時間、お金に気力と……とにかく人によって自分のリソースを割かれるのを嫌います。
極端な話、相手にその意図があろうとなかろうと邪魔されるのを嫌うわけですね。
「私は自分のことを自分でするし、極力迷惑はかけないつもりだ。だからあなたも邪魔しないでほしい」
と、おおよそタイプ5が人との交流を嫌いやすい理由の半分はこれです。
もう半分は自信や確証のなさからくる引っ込み思案です。嫌いじゃないのに「交流嫌いなんだな」と勘違いされて、善意で距離を置かれて傷つく……みたいな?
タイプ5が求める人物像
求める人などいない……と言えてしまえば簡単ですが、そう単純にできていないのが人間というもの。
表向きではありますが、タイプ5が求める人物像はそう難しいものではありません。
「自分の邪魔をしない人」。これだけです。
要するに、やや離れ気味の距離感に我慢できない人、距離感という概念が薄い人は、タイプ5にとって天敵のように見えるというわけです。
人によって他にも求める条件はいくつかありますが、とりあえず邪魔しなきゃ嫌われない……というより、あんまり助けを頼んだり引っ張り出したりしすぎると、それだけで大きな悪感情の発生源になってしまいやすいです。
1人の時間がないと死んじゃう病
何よりタイプ5と付き合う上で必要なのは、「孤独エネルギー」という独自システム(?)が存在しているのを理解することです。
タイプ5にとっては、基本的に1人の時が一番落ち着く瞬間です。というか、1人の時に補充したエネルギーを消費することで他人と付き合っているような感覚を持っている人が多いタイプですね。
当然、非常に親しい人や大切な人でもこの限りではありません。
中には「むしろ人と長い間関わらない方が無理」というタイプ5や、目的達成のためとかよほど気に入った人とだけ特別にといった特殊な状況下では長時間人とベッタリくっついても平気なタイプ5もいますが……そんなタフな人たちであっても、どこかですこーしだけ充電が必要な時期があることでしょう。
また1人の時間は、省エネのために自分の気持ちや感情を封印しているタイプ5にとって、自分の気持ちと向き合う貴重な時間でもあります。
ともあれ、タイプ5にとって1人の時間は絶対的に必要なもの。その大小は人によりますが、とりあえず「人間関係に求めるものは1人の時間を許してくれる環境」です。
他のニーズはあるにはありますが、基本的に表層化するもの、一概に言えるものでもありません。
なんだかんだ頼られると……
さて、最後にちょっとぶっちゃけましょう。タイプ5の大半は、なんだかんだ親しい人から頼られると弱いです。
自分にできないことはノーときっぱり言いますが、脳内で入念にシミュレーションして「無理なくできそうだ」とGOサインが出れば、大抵のことは受容して請け負う一面があるのです。
やはりタイプ5に欠けているのは、「自分は十分すごい」という自己有能感。人に頼られ感謝されることで、欠けた自信を刺激する一面が少なからずあるのです。
当然ですが、タイプ5がこのようなチョロイン属性を発揮するのは、自身が依頼主に対してある程度以上親しみを覚えている時のみ。タイプ5も人間です。嫌いな人間のために尽くす余裕はないのです。
タイプ5の恋愛
正直、よほど外向的だったり人間関係に熟達していない限り、正直恋愛下手なタイプと言ってもよいでしょう。
おそらく、恋愛偏差値は最低レベル。「そもそも恋愛というものをどこまで本気で望んでいるのか」という次元からのお話となるでしょう。
イケメンや美女なら「ミステリアスで不思議な人!」として人気が出るかもしれませんが、健全度次第では次第に「見た目だけの残念な人」と思われたり、あるいは見た目が悪いと相手にされないことがほとんどでしょうね……
実際、ある程度の人付き合いならば問題なくこなせる人でも、恋愛となればマメさを欠いてしまったり、あるいはそもそも「時間も体力も足りないから」と尻込みする人もかなり多いような印象を受けます。
仮にタイプ5と付き合うことになった方は、まずこの異常な1人好きを「嫌いなわけでも、避けてるわけでもない」と理解し、ある程度尊重してやることから始めるしかないでしょう。
また、タイプ5の多くはリアクションが薄かったり不自然だったりしますが、これもある程度割り切って諦めるしかないですね。
クールで一匹狼に見えて、実際に見てみると意外と気にしいの繊細さんであるケースが多いタイプです。ぶっちゃけ、面倒くさい人と言われても仕方ないところはありますね。
ここまで散々「1人の時間を欲しがる」と言ってきましたが、実際にはつらい時にさりげなく隣にいてくれた人を好きになっていく傾向も意外と多いですね。
言わずもがな、通常段階以下では1人の時間を永久に欲しかねない人も結構な数いるため、もしゴールインしても自然消滅には注意!
構いすぎてもダメ。構わなすぎてもダメ。めんどくさいですが、自分にも相手にもある程度頑張りが必要なタイプですね。
タイプ5と相性がいい人、悪い人
相性◎な人
- 付かず離れずは基本!
- 人間らしさをハッキリ持っている人
- ある程度楽観的な人
まず、タイプ5にとって距離感は絶対重要です。ひっつきすぎればタイプ5は嫌気が差して離れていきますし、離れすぎればタイプ5は引きこもって出てこなくなってしまうでしょう。
正直タイプ5にとっては割と苦痛も伴いますが……多少強引にでも外に連れ出してくれる、感情表現豊かで人間らしさを持ったタイプが一番相性いいのかもしれません。
となれば健全度次第になりますが、タイプ2、タイプ8あたりとは好相性。タイプ7も割といけそうですね。タイプ6も場合によってはかなりいい関係を狙えるのではないでしょうか。
また、考えすぎて不安も不満もため込みやすいタイプです。たまに不満袋を針で突っついて強制的にガス抜きさせる人も、意外とイケるかも……?
相性×な人
- 距離感が極端な人
- 正直1人でもどうにかなりそうな人
- 自分の理想を押し付ける人
まずもって、タイプ5にとっていちばんの天敵は過干渉です。過保護でもそうだし、粘着もダメ。領域にズカズカ土足で踏み込まれることに対しては、おそらく耐性ワーストです。あまりに領域侵犯に弱い人が多いです。
かと言って距離を空けすぎても、これ好機とばかりに引きこもって出てこなくなるでしょう。ある程度距離感を操作できることは、ほぼ間違いなく大事になってきます。
あとは、意外とダメ好きな一面も。自分がいなくてもいい環境=自分の能力が認められない環境も苦手です。
あとは、領域侵犯の一環ですが……自分の理想を一方的に押し付けてくる人も大の苦手。基本的にマイペースでのんびり屋なのです。
タイプ2、タイプ6、タイプ7、タイプ8を好相性と言いましたが、健全度次第と言ったのはそのためです。
とりあえず静かにしてくれ、干渉しないでくれと。一般的なタイプ5を代弁するならそういうことですね。
心の内をどう出すか
さて、繰り返しになりますが……今回は通常〜不健全にかけての、根源的欲求も囚われも働いているタイプ5に限ったお話。当然健全になれば相性の良い相手も増えますし、相性の悪い相手も減ります。
タイプ5は基本的に冷静で無機質な観察者でいるため、感情をある程度捨てた人たちです。で、人間関係や健全さを保つ上ではこれがネック。
自分の今の気持ちも、密かに感じた不安も不満もよくわからず、その正体どころかあるのかどうかもわからないままため込んでしまい、それがいつの間にか「この人と距離を置きたい」「もう全部やめたい」という偽りの気持ちとして噴出してしまうことも多々あります。
まずは、ひとりの時にじっくりでいいので、自分の心に触れること。そのために、今日あったことを日記にしたり、思い返すだけでもしてみるといいでしょう。
そうすることで、人間らしさは隠れたものでなく、もっとわかりやすく出て、何より自分の心が楽になるはずですよ。
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui
参考書籍
エニアグラム解説
タイプ一覧
コメント
タイプ5の説明だけ他タイプに比べて辛辣かつ
具体的にディスりまくってる気がするんですけどこれ気のせい?
まぁ各タイプの間に優劣はないとかいう綺麗ごとが嘘みたいに見える欠陥タイプだけど
A様
コメントありがとうございます!
うーん……個人的にはあまり差をつけたつもりもなく、まだ書籍よりは書かれる内容の落差が少なくなっているはずなのですが……(基本、書籍はボトムへの当たりが厳しい傾向にあります)。
ともあれ、ご不快な思いをされたのなら申し訳ありません。
やたら批判が具体的なのは、サンプルが多い故ですね。具体性でいうと、おそらくタイプ8あたりも酷いこと書いてるような気がします。
ともあれ、私はどのタイプも一長一短あるのではと思っております。当然、時代によって生きやすさや優劣はありますが、これはその時代の人が決めることで絶対的なものではありません。
タイプ5に関して言えば「多芸を欲張るものは巧みならず」という言葉がピッタリくるタイプと言えますね。一芸を極めるならば、他タイプの追随を許さない特化型と言えるでしょう。
まあ天才タイプであると同時に社不適タイプであるという点は否めませんがね……
ともあれ、各タイプをディスりまくってる以上、タイプ5を特別有能視はできませんのであしからず……
めっちゃ当たってる。w
タイプ5と9で迷ってましたが、この記事読んで5と確信しました。
ありがとうございます!
けん様
コメントありがとうございます!
お役に立てたなら何よりです。確かに5と9は雰囲気が似ていますからね。結構見分けが難しい場合もあるかと思われます。
当ブログをご愛読くださってありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします!