【エニアグラム】タイプ6の退行(分裂)・統合

エニアグラム
スポンサーリンク

安全地帯を欲しがる傾向が強く、忠誠心と猜疑心を併せ持った実行部隊、タイプ6。彼らは敵味方の区分けに何かとこだわるところがありますが、それだけに「味方」と認識されたときには非常に頼りになるタイプです。

そんなタイプ6の命題は安心感。自分のいる場所の安全性が損なわれると途端に調子が悪くなり、退行の原因となり得ます。

特に自分が信じた相手の心が離れていると感じたり強い脅威に出会したりすると、タイプ6は大きなストレスを受けることでしょう。

タイプ6の退行

囚われ:恐れ

退行:タイプ3

退行については以下の記事に詳しくまとめています。よろしければご参照ください。

退行への道

タイプ6の健全度を左右するものは「安全かどうか」です。

特に不安や危険を感じやすく、無自覚なところでストレスを溜めやすいタイプです。

他人を「信用できるのか?」「敵か味方か?」で判断して白黒ハッキリしないことに苛立ち、物事の不安点や万一を引き起こしかねない存在や要素に苛立ち、それらをなんとかして安全圏を確保していこうとしているタイプです。

とにかく自分の安全圏を確保しようと精力的に動くタイプですね。

それだけに、強烈な不安感や人(特に信頼した人)への不信感が強まることでどんどん調子を崩し、それらを消すために敵対者を徹底的に攻撃したり、上司やリーダーへの忠誠心を強めていく傾向があります。

その過程でどんどん排他的、迎合的になっていき、タイプ6は退行状態に陥るのです。

あかつき
あかつき

自分の安全圏を得るための方策は、「戦う」「迎合」の二択が基本です。

そのために自分の安全性を左右しそうな人に迎合したり敵対しますが、それが強まると退行の合図です

退行状態のタイプ6

とにかく自分が信頼した人や所属している組織に気に入られるために何でもしたり、意見や価値観が違う相手や所属組織の違う相手に敵対的になります。

「自分たちが最も優れている」とか「自分たちこそが正解だ」と思いたいあまり、意固地になって忠誠を示したり他の可能性や正解を全て否定して、自分の正しさを実感したいと感じている段階ですね。

退行状態のタイプ6にとって、自分たちという絶対の正解以外は必要ありません。他は全て不正解です。

なぜなら、そうしないと自分たちが正しい行動をしているという実感が持てず、絶えず安全や安心が脅かされ続けるからです。

「野球以外のスポーツは存在価値がない」とか、「自分の故郷は他の街よりも遥かに良いものだ」とか、そんな感じですね。


基本的には自分たちや所属している組織が絶対的に正しいことを証明するために、自分たち以外の組織のことを見下すような言動や貶めるための謀略に手を染めます。

ですが同時に「この組織に見捨てられたくない」という思いが強まることも少なくなく、見捨てられ不安が強烈な承認欲求になることもあります。

極度に不安になったタイプ6は組織内の同僚たちも敵とみなし、頭ひとつ抜けるために不健全なタイプ3並みに嘘や虚飾を並べ立てることもあります。

健全度が下がれば下がるだけ、敵にも味方にも容赦無く、権威者や世間の寵愛を得て安全圏を確保しようとします。

スポンサーリンク

健全度別のタイプ6については、以下の記事にまとめています。

タイプ3の統合

統合:タイプ9

統合については以下にまとめています。よろしければご参照ください。

単なるタイプ9に非ず

タイプ6に足りていないのは根拠のない安心感や肯定的な人生観……なのですが、それらを備えているタイプ9の、特に通常段階の特徴を真似たところで、おそらく微妙でしょう。

特に惰性で同じ生活を続ける点を真似てしまうと、逆効果にすらなってしまいます。

安心や安定を欲するタイプ6が同じやり方に固執してしまうと、逆に「そのやり方以外に正解はない」という思考の固着を招きかねません。

タイプ6がタイプ9から得るべき素養は、あくまでポジティブな精神。それも、健全なタイプ9のそれなのです。

あかつき
あかつき

かといって、ただポジティブな言葉ばっかを述べ続けても、「本当に大丈夫か?」と不安になって最後にネガティブに引っ張られてしまいますね……

統合段階のタイプ6

もともと思考に偏りがちで「あれもダメ」「これもダメ」と不安になりやすいタイプ6ですが、統合段階になると心身のバランスが取れて、ネガティブな予測に思考が引っ張られることが減ります。

結果として何が起こるかというと、リラックスしてポジティブに物事に取り組めるようになります。

「問題Aを解決しても、次は問題Bとかさらに問題Cとか起こるかもしれないし……」と思考がグルグルすることも少なくなりますね。

確信に近い不安感がなくなれば、正解にこだわる理由も異なる価値観を否定する理由もありません。

統合して心に余裕が生まれたタイプ6は、人に対して受容的で寛大になり、どんな脅威や不安にも立ち向かえる人物になり得るのです。

スポンサーリンク

不安感との付き合い方

タイプ6はとにかく不安を感じやすく、万一の不安を「絶対起こる」と確信することもあり得ます。

で、問題なのが、タイプ6ほど「自分は不安を感じていない」と、自らの強すぎる不安が盲点になりやすい点ですね。自覚すると壊れてしまう強烈な感情ほど、表層的には自覚できなものです。


さて、そんなこんなで話を戻しますが、タイプ6は不安感をどうするのかが目下最大の課題になり得るでしょう。

大体の不安は、取り越し苦労です。「そんなわけない!」という方も、とりあえずそういうことにしておきましょう。


「何とかしないと」と責任感を強めている時ほど、瞑想や深呼吸をして一度思考を切り離すようにしましょう。

強烈な不安感とさえうまく付き合えば、少しずつ気持ちも楽になりますよ。

大丈夫です、あなたは安全な場所にいます。多少失敗しても、取り返しはつきますよ。

筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui

 

 

参考書籍

 

タイプ一覧

タイプ1 タイプ2 タイプ3
タイプ4 タイプ5 タイプ6
タイプ7 タイプ8 タイプ9

 

 

コメント