今回は本能のサブタイプ編ですね。タイプ8のサブタイプ別の性格についてみてみましょう。
どれも強さを拠り所として弱さを否定するアーキタイプを示していますが、以外にもタイプ8全員が全員、強引で人を無理矢理引きずり回すような人物ではありません。
今回はその辺りも含めて、タイプ8のサブタイプを確認してみましょう。
自己保存(Sp):満足・サバイバル
自己保存の本能は、生存のために必要なものを手に入れたい欲求です。この自己保存本能が強いタイプ8は、そんな自己保存色がかなり強烈に出やすいタイプの1つです。
全サブタイプ中もっとも重武装を好むタイプ8であり、自分の利権や身を守ることに余念がなく、敵に対しては容赦ないタイプですね。
ある意味、やってることは自己防衛ですね
自分の欲求を通す人
自己保存優位のタイプ8は、自分の欲求にはうるさい人と言えるでしょう。特に物質的な欲求はかなり強く、欲求不満を感じるとまず何かしら言うなり動くなりするようなタイプです。
自分の欲しいものに一直線に追い求めるため、そのための障害はなんとしても取り除こうとする場面が多くみられるタイプです。
「自分はどんなニーズでも叶えられる」という形でタイプ8的な全能感を満たすため、不健全になるにつれて文字通りどんなことでもしようという人たちです。
当然、自分の欲求と相反するものは全て失格。自分の牙城を攻撃する可能性のあるものにはとにかく逆らうため、そういう意味ではある意味タイプ8をまともにやっていると言えるかもしれませんね。
裏側の原動力
タイプ8の欲求の裏側には、「自分の面倒を自分で見る術を身につけたい」という思いや自分に対するある意味の責任感が込められています。そんな人物だからこそ欲深くもなりますし、誰にも頼れないと考えているからこそ欲求も多くうるさくなっていきます。
基本的には多くを語らず静かに自分の強さを証明したい人たちであり、決して他者の前で醜態を晒すようなことはしないでしょう。ある意味、「みんな敵」状態ですね。
みんな敵だからこそ、自分の手に入れたいものはなんとしても手に入れたい。ある意味利己主義が行きすぎるのも反社会的なことをやらかすのも、自分の身を守るのは自分だけ。そんな考えが強く出やすいタイプの人たちです。
ソーシャル(So):連帯・友情
カウンタータイプ
この組み合わせのタイプは、おそらくぱっと見ではタイプ8には見えないかもしれません。というのも、基本的ににこやかで他人を大事にできる人に見られることが多いのです。
集団の保護者的な立ち位置を好む人たちであり、タイプ8でありながら弱者の味方をしたがり、自分よりも人々の権益のために社会と敵対することもあるため、社会的とも反社会的とも言われる人たちですね。
搾取に敏感な善人属性持ち
ソーシャル優位のタイプ8は家長によって虐げられた家族を守るために早くから自立した人物が多いと、精神科医のナランホは解析しています。
そのためか、ソーシャルの多くは家父長制度反対の人も多く、そうでなくてもどこかしらに反権威的な性格を有しています。
特に搾取や迫害の上で成り立っているような権益にはかなり敏感。こういうものを見るとついつい弱者側の味方としてちょっかいをかけたくなってしまう人たちなので、場合によってはタイプ2に見えるかもしれませんね。
というかこれ体感なんですが……ソーシャルのタイプ8を持ってる人って、トライタイプでタイプ2を持ってる人が多かったりしませんか?
このようにタイプ8にしては妙に善良というか弱者に愛情を示す一方で、無意識のうちに自分に向けられる愛情をあきらめてしまっている一面もあり、これが時としてタイプ8らしい行動につながることもあるのです。
でもやっぱりタイプ8
ソーシャルのタイプ8はそれっぽさがかなり薄まっている一方、やはりタイプ8らしく「自分に愛情は必要ない」とどこかで思っているところがあります。
ですが、人はそんな無性の愛を与えるだけの装置として生きられることはありません。このタイプは愛情以外の形で自分の弱者愛の対価を要求することもあるのです。
それが、忠誠心。
弱者への肩入れはある意味「弱い存在をコントロールしたい欲求」と置き換えることもでき、この点が人に愛されたいだけのタイプ2やただ共感するだけのタイプ9とは違う点ですね。
当然、裏切られてブチギレることはありませんが、基本的に裏切りはご法度だと思ったほうがいいでしょう。多分、根に持たれます。
セクシャル(Sx):所有・カリスマ
もっとも刺激的、挑発的で反社会的なタイプ8 。必要であれば権威を否定する自己保存やソーシャルよりも露骨に権威を無視、人によっては反発するところがあり、プライドが高い人たちですね。
所有欲が強く、その場にいる人々にとって絶対的な存在として場を支配することを強く求めており、恋愛も友情もとにかく相手を所有したがる強いタイプです。ある意味、タイプ8の典型かもしれませんね。
ジャイアニズム……いや、何でもないです
自分の気持ちに正直に
自分の気持ちに妙に正直。この辺、セクシャルらしさですね。セクシャルの正直さとタイプ8の強引さが合わさり、このタイプはとにかく人を熱く求めます。
しかも、普通の人ではダメ。自分が強く興味を惹かれた相手でなければなりません。
ですが同時に、そういった人たちとの関係では常に自分が主導権を握り、絶対的存在でなければならないという気持ちもあります。
あえてダメな書き方をするなら、モノ扱いですね。
気に入った相手は、人ではなく宝物として大事にします。ナチュラルに主導権を渡したくない自分がいるので、反発する権利があるのは好ましくありません。
ですが、ただモノのように付き従うのでは面白くない。どれだけ否定しても自分の意思を捨てず本気で向き合ってくる人でなければ、セクシャルのタイプ8は相手への興味を失ってしまうでしょう。
この辺、難しいセクシャル心ですね。
少数との強烈な体験が好き
支配的な一方、セクシャルのタイプ8は自分の影響圏を広げすぎるのを好ましく思わないところがあります。
彼らにとってもっとも好ましいのは、欲しい人たちや物を手元に置いている喜びと、彼らと共にいることで得られる強烈な刺激。
どうでもいい人がそこに混じってしまうと、せっかくの楽しみや刺激が減ってしまいます。
人間関係に何を求めるかは人それぞれです。その点においてはタイプ8のセクシャルは、濃い人間関係との濃い体験を求めがちですね。
筆者:春眠ねむむ
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