今回は本能のサブタイプ編ですね。タイプ4のサブタイプ別の性格についてみてみましょう。
強烈な個性を見せつけようとする人が多そうな印象ですが、意外とそうでもない人もいる(特に4w5)なのがこのタイプ。本能のサブタイプ次第でも、結構その属性は違いを生じさせます。
ともあれ、それぞれの本能ごとのタイプ4について、色々と考えてみましょう。
自己保存(Sp):粘り強さ
カウンタータイプ
意外とタイプ4だと気づかないのがこのタイプ。そもそも自己保存の精神がタイプ4とは割と対極にあり、嫉妬の囚われがあまり見られないタイプなのです。
代わりに欠落感を補うために欲しいものを手に入れようとするため、結構アグレッシブな印象を受ける人たちです。
憧れるくらいなら手に入れようとする。意外とえげつない人たちです
「遠いもの」を望む
カウンタータイプだけあって嫉妬の囚われはあまり強く見られませんが、それでもタイプ4らしく欠落感を持ったタイプ。ですが、その欠落感を満たす方法が、このタイプにはあります。
それが、自分の欠落感を満たしてくれそうなものを人の中に見出し、それを手に入れようと必死に努力するというもの。
しかしその道のりは大概かなり遠く険しく、また何を手に入れても欠落感を埋めることはありません。
我慢と不幸が自分の持ち味
また、自己保存を強く持つタイプ4は、よく物事を我慢します。苦しみも嫉妬も感じるような感受性はありますが、それらを他のタイプ4のように大げさにアピールすることは少ないです。
これには「我慢して飲み込む事が美徳だ」とどこかで感じていると同時に、救済してくれる人を待つというタイプ4特有のポーズでもあります。
困難に立ち向かう事で周囲が感動し、自分を助けてくれる。そんな甘い未来を夢見ながら頑張っているところは否定できません。
そのために、時として自己保存タイプのタイプ4は自分から不幸になろうとすることすらあるのです。なぜなら、それが自分を助けてくれる存在が現れるサインになると思っているから。
彼らの内心、やはりタイプ4らしく複雑です。
ソーシャル(So):恥
感情的に敏感で、物事を深く感じ、「自分は他の人より苦しんでいる」と見えているような人。割と典型的なタイプ4ですね。
自分のことがダメ人間に見えるタイプで、「何もできない自分でも愛してくれる人はいますか?」と言いたそうな態度が特徴的な人たちです。このタイプも求めるものは救済。ですが囚われの「嫉妬」はなかり表に出やすいでしょうね。
嫉妬心も強いのが特徴ですね。欲しいのは他人の共感。自分がいかに苦しいかを訴えれば誰かが助けてくれるだろうという考え方なので、持つ者への嫉妬は標準装備です
言えば誰かが助けてくれる?
基本的にタイプ4の自認は完全なダメ人間です。ソーシャルのタイプ4は、そんなダメ人間の自分を全く否定せず、「そんな自分の苦しみをわかってくれる人がいるはずだ」という考え方をどこかに持っていることが多いです。
創造性もない。性格も悪い。優れた所なんてあるわけがない。
そんな辛い思いを抱えて自己否定を繰り返し、周囲に嫉妬しつつ羨望しながらも、心の底では「誰かがわかってくれるはずだ」と本気で考えています。
典型的な他力本願。ですが、それが感受性と芸術センスを持つのに一役買っているので、必ずしも悪いこととは言えませんね。
激情家
ソーシャルは人前では非常に大人しく、自分を抑えて少しでも嫌われないように振る舞うことが多いです。
ですがその裏にあるのは激しい感情。他人を加害者、自分を被害者とみなすところが少なからずあり、プライベートではため込んだ怒りがあらわになることも多いのです。
とは言え、基本は毒を撒き散らすより飲み込むことを選ぶタイプ。この点はあまり大っぴらにはならないでしょう。
また、健全気味にさえなれば、依存は他者への共感や思いやりに変わります。ある意味、毒を撒き散らす場所や健全さの維持が重要なタイプと言えるかもしれませんね。
セクシャル(Sx):競争・羨望
競争力ナンバーワン。下手するとタイプ3やタイプ8に見えるほど、競争性が強いタイプになりやすいですね。
その動機は他者への羨望。他人を羨んで嫉妬し、その嫉妬を紛らわすために他者との競争を選ぶような人です。人より優れていることを好み、負けず嫌いで「自分が一番なんだ!」と主張したがる人が多いですね。
わーお、強烈。ちなみに「全or無」という考えの持ち主でもあって、少しでもかければ無いのと同じだと考えることもありますね
被害者意識と対抗意識
こんな事が本に書かれてますね(例の如く英文ですが……)。「劣等感を根底に持ちながら、通常、傲慢である」「自分のニーズを満たすための責任を他人に投影し、他人の功績を自分のものと比較して再消化することよって苦痛を軽減しようとする」。
こんな性格になるのも、やはり嫉妬の囚われありきでしょう。嫉妬をごまかすために相手に敵意を抱き、対抗し、自分が一番になるためにどんな努力もします。
というか、相当キレやすいですね。一番じゃなかったらキレて、相手が自分より優れていたらキレる。下手をすると、タイプ8やタイプ3に見えるかもしれません。
また、周囲によく保障と面倒を見ることを求める姿も見受けられます。「自分を不快にさせたんだから保障しろ」と真面目に言い出すことも、健全度次第ではあり得ます。
やはりこのタイプにとって周囲は敵。蹴落とす対象だったり害意を持っていると解釈しやすい相手なのでしょう。
全ては敏感さゆえ
激しさと自分勝手さが目立つ人たちですが、その原因にはとにかく敏感さが大きく関わっています。
タイプ4は、非常に敏感で繊細な人が多いです。これは、セクシャル優位であっても変わりません。
感じやすいからこそ、それを隠す。隠すために、他者を攻撃したり傲慢になることを選ぶ。こういう見方もできるのではないでしょうか?
そもそも、タイプ4はちょっと気難しいですが自他の痛みを理解できる芸術家タイプです。セクシャル優位も、大事な人は本当に大事にするところが見受けられます。どれだけ嫉妬しても、どれだけ拗ねても、結局隣人大事にするあたりはセクシャルならではと言えるかもしれませんね。
筆者:春眠ねむむ
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参考書籍
エニアグラム解説
タイプ一覧
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