タイプ6は安全欲求が高く、身の安全や自分の権威の維持には特に力を入れるタイプですね。
自分自身の安全地帯を作るため、「ここは安全だ」と自分に言い聞かせるために、いろんな性格、いろんなスタンスに化けていきます。
その中でもウィングとしてタイプ5を持つタイプ6は、「優れていて賢い自分自身」という自己像を守る事、または能力によって組織に貢献して必要とされる事で、身の安全を確保しようとするのです。
今回はそんな6w5について、色々考えていきましょう。
生真面目な職人気質

正直大物然としているか謙虚なのかは人によりますが……6w5の人たちは総じて真面目で仕事に精を出す事が多いです。
というのも、タイプ6というベースにタイプ5の性質が加わる事で、「権威の庇護を受けたい」「可愛がられたい」という欲求よりも「能力・技能を認めてほしい」という欲求が強くなります。
愛想や忖度、一足飛びの処世術よりも、自分の能力や才能を武器に堅実に世の中で戦っていく事を選びやすいのが、6w5ですね。
性格はその多くが生真面目で意識の高い仕事人。
みんなでワイワイ楽しくやるのが嫌いとまではいきませんが、それよりは自分の知識や技能を磨いて世の中でそれを使い、人に認められたりライバルを打ち負かす事で生存権の死守を優先する人物です。
また、「自分や仲間の居場所を守る」というのが何よりの優先事項になりがちなので、やや保守的で頭の硬い人物という評価も受けやすいですね。
実際、変えた方が良いことにも目を瞑り、現状維持を頑なに唱える6w5の人も少なくありませんね。
タイプ6にとって変化とは一種の波乱であり、そのせいで自分の居場所が崩壊するかもしれない危険な冒険なのです。
下手に冒険に出るよりは、安全なシェルターの中でいつも通りの生活をしたい。ある意味、タイプ6の欲求に真っ直ぐなタイプと言えるかもしれませんね。

あとは、良くも悪くも権威を強く意識している人たちですね。
多分、権威を「自分たちをいつでも潰せる存在」と捉えているんでしょうね。で、恭順か反抗かどちらかを選ぶ、と……
5w6との違い
どちらも一匹狼気質なので区別は難しいですが、案外根幹の考えには違いが出るタイプです。
5w6にとって、自分の頭脳がどこまで物事に通用するかが重要。それ以外はあまり重要な話ではありません。
ですが6w5がタイプ5のように振る舞うのは、全て自分たちの権益や居場所を守るためであり、外敵と戦ったり諸問題を解決するのが知識や技能を磨く主な目的です。
また、タイプ6はタイプ5よりも仲間意識が強く、6w5もその例に漏れず案外ウェットな一面があります。
その分どうでもいい人には案外塩対応だったり、意見が異なる人を「敵だ!」と決めつけてしまうこともありますが、それもこれも外部に対する不安と不信感によるものが大きいでしょう。
5w6は6w5のような「敵」「味方」の概念が薄く、どちらかというと能力の優劣を気にしたりするので、その辺が大きな違いになるのではないでしょうか。
また、6w5は信頼し会える仲間がいると非常に安心できる一面があります。
もっとも5w6も仲間がいると安心しますが、どこまで行っても傍観者な5w6とは違い、6w5は仲間に対しては守護者的な振る舞いをします。
6w5は仲間を本当に大事にしていますし、「あなたを大事にしてるよ」というアクションをかけることによってお互いの絆を確かめようとする一面もあるのです。
6w7との違い
タイプ6としての共通点は非常に多いですが、生存戦略には意外と違いが出ています。
6w7はあくまで仲間との絆や自分が好かれる事を通じて、人に支えられて進みたいと思うタイプ。
対して6w5の戦略はあくまで自分の技能や知識を駆使した防衛戦略。
仲間がいるならそれに越したことはありませんが、基本的には自分の居場所を守るために「戦う」という選択をしがちです。

というか、6w5にとって世界は基本的に敵ですね。
敵だらけの中で孤軍奮闘するか、あるいは例外的に仲間ができて、その人の居場所もついでに守るために戦うか……
この辺、調和路線が好きな6w7との大きな違いになりますね
味方が欲しい6w7に対し、「全部敵」の心持で世界と戦う6w5。この対比が、一番わかりやすいポイントかもしれません。
6w5の世界観は、意外と殺伐としているのです。
いろんなものから自分を守る人
日本人にはタイプ6が多いと言われていますが……その中でも冷静沈着な仕事人というか、仕事に対して高い意識で臨んでいる人も少なくありませんね。
典型的な仕事に情熱をかけるタイプ6は、大体が6w5といったところでしょう。
彼らは丁寧な仕事や間違いのない慎重な選択に定評がありますが、それらも状況によっては保守的を通り越して「時代に反抗的」という一面を持ってしまうことも少なくないのです。

「今時の若者は」から始まる現代批判とか、未だに「うつは甘え」とか言っちゃう人とか、ああいうのがよくない例の一つかもですね。
彼ら自身の能力は高いことも多いんですけどね……
真面目で神経質気味、そして頭の硬いタイプではありますが……安全性や精度にうるさい一面もあるため、基本的に安定してクオリティの高い仕事をしてくれる人たちです。
あとは「価値観は違うけどなんかいい奴」みたいな仲間ができれば、もしかしたら一皮剥けるのかもしれません。タイプ6は余裕がないだけで、スペックが高い人が本当多いのです……。
筆者:春眠ねむむ
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