【エニアグラム】タイプ5と無能について

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タイプ5と無能は、ある意味切っても切り離せない関係にあると言えます。

というのも、彼らは無能であることをどこまでも嫌がり、忌避し、自分はそうでないと自他に言い聞かせるような行動も多く見られるからです。

というわけで、今回はタイプ5と無能について、ちょっとした考察を垂れ流していきましょう。

タイプ5と無能

まず何より、タイプ5が特に嫌う言葉の一つが無能です。彼らは無能であることを嫌い、常に有能さを示すために知識の収集や自分ができると感じた技術の習熟に集中します。

極端な話、人から「使えない奴」「役立たずのゴミ」みたいに言われるのが心底嫌なわけですね。

そんな無能呼ばわりを避けるために、タイプ5は自分が有能でいられる分野を作り出し、その分野に止まろうとする傾向が見られます。

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なぜ無能でいたくないのか

とにかく無能と蔑まれること、見捨てられること、周囲からナメられることなど色々なことを嫌がるタイプ5ですが、そんな彼らが無能を避けるために採用しがちな生き残り戦略が一芸特化です。

とにかく自分自身が「有能だ」と自信を持ち、誇り、そして多くの人々が認めるようなひとつ、あるいは少数のフィールドを作り出し、そこに止まることで無能化を避けます。

別にタイプ8のように安全圏を広げるわけでも、タイプ3のように周囲から認められることが主目的でもありません。

ただ生き残りたい。自分の安全圏を築きその中で生きたい。あるいは置いていかれたくない。そんな気持ちが強いだけです。

生き物の群れではよく無能な個体が間引かれますし、一匹で生きていく個体も無能であれば生きることは極めて困難です。

そのことが、タイプ5の中に特に色濃く根付いているのでしょう。

自分が無能であることは何よりも耐え難い屈辱であと同時に、自分の生命維持が保証されない危険な状態でもあるわけですね。

そんなわけなので、タイプ5は無能という言葉を極端に嫌い、また鉛の法則下では他人の無能をあげつらい暴き出すことに躍起になるわけです。

余計なことに時間を使いたくない

人間のエネルギーは有限です。余分なことに時間を費やす暇はないわけです。

そのため、タイプ5はしばしば自分が有能だと誇れる分野のみにエネルギーを集中させ、他のことを全て疎かにしてしまうことがあります。

そうすることで一芸特化をさらに極め、その一芸のみで有能さを示そうとするわけです。

この傾向は、不健全になればなるほど強まります。

例えば極端な話、人間関係に自分が好きな動物の知識をなんとか持ち出そうとするとか、あるいはそもそも「動物の知識に人間関係は必要ない」としてバッサリ捨て去ってしまうとか。

こういうことが、往々にしてタイプ5の中で起こり得るわけです。

「自分が有能であれば問題ない」というのがタイプ5の思い込みなわけですから、有能であるためにはあらゆるものを捨て去るつもりでいます。

例えば自分の有能さを認めてくれる人もそうですし、研究できる環境、そもそも生きていくために必要な環境などなど……すべてを最低限にして、自分の有能さを極めようとする感じでしょうか。

あかつき
あかつき

なんだか手段と目的が逆転しているような気もしますが、まあ囚われなんてこんなもんです。どのタイプも似たようなことが発生してます

他者に頼るのも嫌というか選択肢にない

タイプ5は、他者に助けを求めるのが特に苦手なタイプの1つです。

基本的に彼らの中にあるのは、自分に解決できる問題と、できない問題の2つだけです。周囲をよく観察していますが、意外と人を使おうとするタイプではないのです。

ちなみにこれは、「無能だと思われたくないから誰にも助けを求めたくない」とかそういう思いがあるわけではないようですね。

単に「自分にできることはできる」「できないことはできない」と考えているだけのようです。

ちなみにできない問題に関してですが、タイプ5は基本的に距離を置こうとする傾向が見られます。

やはり自分が「できない」というのは無能を想起させるので、関わりたくないのでしょう。

あかつき
あかつき

「人間絶対にできないこともありますよ」と言われたところで、いざできないことにぶつかったら無能感半端ないですからね。

目指すならなんでもできるパーフェクトがいいですね。無理だけど

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無能を避けるための手段

有能でいられる場に閉じこもる

まず何より、頑なに自分が無能とされる場から避けることがタイプ5の基本戦略です。無能でいるのが嫌なら、無能になる可能性がある場所に出なければいいだけですからね。

となればどうするか。有能でいられる、自分が極めている分野に閉じこもるのです。

先ほどチラッとお話しした、好きな動物の例えみたいな感じですね。

基本的にタイプ5は、よほど必要に迫られない限り「人間関係とか自分が極めたい知識に必要ないし」とか、そういう理由で必要な人間関係、生活に関係する一切のことをやろうとしないところがあります。

有能であると自覚している分野のみに精通し、他の分野を捨てることで無能という呼び名から遠ざかろうとする。自分の有能さを見せようとする。

そういうところが、タイプ5にはあります。

無能になりそうなことはしない

無能として周囲に認識されそうなこと、自分の無力さを覚えそうなことはしない。これも鉄則と言えますね。

基本的に、タイプ5は自分のテリトリーからは出ません。

完璧に準備を整えて、十分に情報収集し、それがなんなのか、どう動くべきかを完璧に理解するまで決して第一歩を踏み出さない人もいます。

そうすることで自分が失態を晒すことを防ぐと同時に、動いた時のダメージを最低限に抑えることができます。

タイプ5にとって、そうやって自分が受ける痛みや周囲から受けるかもしれない失望や軽蔑を避けることが何よりの重要課題なのです。

余分は徹底的に削ぎ落とす

無能を嫌うタイプ5が一番気にしているのが、時間や労力の無駄です。

先ほど言った通りの「人間関係は不要」という価値観からもわかる通り、とにかく無駄なこと、無意味なことを避けて、その分の余力を自分がやりたいことに割こうとします

この辺、タイプ5がオタク気質と言われる所以ですね。

極端な話山奥の藁小屋でもやりたいことができるなら普通に住みますし、1日1食でもやりたいことがやれれば満足しがちです。そういうところが、タイプ5にはあります。

そうやって無駄をとことん削ぎ落とし、そのぶんを好きなことに向け、好きなことに関しては「めちゃくちゃ有能」になることで世界に対応しようとする。これがタイプ5の本質と言えるでしょう。

あかつき
あかつき

ある意味、成功者の道に近いところがありますね。

彼らも自分がやりたいことのためにとことん無駄を絞り、余った時間をすべて好きなことに費やしている人が多いです。

差があるとすれば、それを仕事にするのかしないのかと言ったところか……

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タイプ5が無能だと思われる瞬間

最後におまけ。タイプ5が無能だと思われる瞬間を考えてみましょう。

これにはいくつかのパターンがあるかと思いますが、多くはこれに集約されるのではないでしょうか。

1.なかなか動かない
2.仲間を頼らない
3.特化型すぎる

まず、彼らは自分が無能をさらさないという自信と確証を得るまでなかなか動くことができません。

その点を「動くことを知らない無能」「やろうともしないビビリ」と評価されてしまうことがあるかもしれません。

そして、仲間を頼らないこと。基本的に自分と問題の二者しか世界に存在しないため、自分ひとりの力で立ち向かえる問題かどうかを考えてしまうところがあります。

日本では多くの場合チームプレイが好まれます。その逆をいき、しかもできないこともそれなりにあるのですから、無能呼ばわりされることはないとは言い切れません。

そして最後に、特化型すぎて有能さを発揮しづらい点。やはり世間で求められているのはマルチプレイヤーです。特化型はなかなか生きづらく、能力の発揮が難しいです。

特化型が生き残るには自分の強みを押し出していくしかありませんが、先述のとおりタイプ5は勝てる確証がなければなかなか動けません。

その点が足を引っ張り、「あいつは何もできない」と良からぬ評価につながる可能性もあるかもしれませんね。


とまあ軽くタイプ5の無能とされそうなポイントをあげてみましたが、どのタイプにも相応に有能とされる点、無能とされる点があります。

特にタイプ5の場合は得意なスキルと環境がハマれば異常なまでに強みを発揮できる、文字通りの特化型です。

生かせる場所を探せば輝けるので、いちいち無能だなんだという周囲の声を気にすることはないように思えますね。

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無能を恐れる特化型

というわけで、今回はタイプ5と無能に関しての色々でした。

正直、無能呼ばわりされるというよりは自分が無能であることを恐れていることの方が多いタイプですね。

無能でいたくないので有能な場所を探す。

無能が嫌なので危険なことはしない。

無能が嫌なので有能でいられる分野に徹底的に集中する。

まとめるなら、そんな感じです。

この点が弱みになることも少なくありませんが、ハマればとことんハマる強みでもあります。それらを活かせる環境を、まずは整えていきたいところですね。

といったところで、今回はここまで。

普通のタイプ5の解説もやってますので、よろしければそちらもあわせてご覧くださいませ。

筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui

 

 

参考書籍

 

エニアグラム解説

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