今回は本能のサブタイプ編ですね。タイプ6のサブタイプ別の性格についてみてみましょう。
不安症でしょっちゅうお仲間意識的な儀式をやってるイメージが先行しているためか、ネットでは嫌いなタイプや嫌な奴みたいに言われやすいのがこのタイプ。しかし、それは本当なのでしょうか?
本能のサブタイプという一面から見てみると、いろんなタイプ6の素顔を見ることができますよ。
自己保存(SP):心配性
特に恐怖や不安が大きく、内心では色々と心配性なのが自己保存優位のタイプ6。ある意味、タイプ6を象徴するような本能タイプかもしれません。
ですがそんな不安がりな性格で自分に対して殊更信用を置いていない分仲間や他人を大事にでき、表面上は間違いなく温厚な「いい人」であることがほとんどです。おそらく恐怖対抗型のタイプ6は、この本能タイプにはほとんど見られないでしょう。
まあ恐怖対抗は発作みたいなものの気はしますけど。温厚なタイプ6でも、条件が色々あるだけで恐怖対抗する時はします
他者の保護を求める自信無き人
このタイプは他人にいい顔をしがちな、温厚なタイプの人たちがほとんどです。(信じるかどうかはともかく)敵のいない牧歌的で平和な世界を欲して、少しでも自分の味方を作ろうとする傾向があります。
ある意味温厚な態度や優しい「いい人」の顔は、少しでも敵を減らすための生存戦略のようなものなのでしょう。
彼らは基本的に、自分に自信がありません。というか、自分自身を全く信じていない人の割合はおそらくトップでしょう。
だからこそ多くの味方に囲まれて、その味方に自分を守ってもらおうとしているわけですね。
とりわけ権力者や強そうな人に忠誠を近くことが多いようですが、それも安心を得るための戦略なのでしょう。
対立を恐れる
自分に自信がないというかとは、「どうやっても自分は誰にも勝てない」「他人抜きでは何もできない」と考えるのに等しいです。
タイプ6は基本的に対立やギスギスした空気に強く反応しがちですが、自己保存優位になればその傾向はかなり強まります。というか、基本的に対立は嫌いです。みんなで仲良く自分の味方でいてくれる方が、彼らにとっては都合がいい世界なのです。
またそんな他人ありきの人物なので、ついつい人に依存して言いなりになってしまうこともあるようです。
これが吉に転べばよい部下ですが、同時に優柔不断や迷いの多い一面も抱えています。
ソーシャル(So):義務
「権利を主張する前に義務を果たせ!」と。ソーシャルのタイプ6は一言で表すと、そういうことを言いそうな人たちですね。
ただし一方で冷静な一面を持っており、「誰が味方で誰が敵か」を明確にしたがったり、「そもそも義務とは」とふと疑問を持ったりすることもあります。
自己保存をタイプ6の「盲信する」面を表すとすれば、ソーシャルは「疑う」面を表すと言えるでしょう。
一番立ち位置がピンボールしやすい人たちでもありますね。信じられなきゃバッサリ切るドライさもあります
権威に従うことで安全圏を確保
やはりタイプ6らしく、ソーシャル優位も求めているものは安心です。ソーシャルのタイプ6は、安全性のありそうな権威に従い、その配下に加わることで安心を得ようとしているところがあります。
この権威というのが文字通りの「権力」を示すこともあれば、原理原則、法律、ルールといった厳格に定められたものだったり、あるいは宗教、あるいは合理性や哲学といった知的なものであったりと多岐に渡ります。
そして自分が信じた権威を求め、同じものを信じる人たちと助け合って生きますが、権威を盲信する一方で疑うところも持ち合わせています。
もしもその権威が泥舟だったり、自分を守るものではないとわかると……ソーシャルのタイプ6は、あっさりとその権威を見限り、場合によっては激しく敵視するかもしれません。
不評と悪を恐れる
「完璧な権威に従属したい」という思いを持っているソーシャル優位のタイプ6ですが、一方で自分自身が不完全であることも恐れています。
特に悪評が流れたり悪者扱いをされるのは致命的だとどこかで考えており、自己正当化に余念がないタイプでもあります。
例えば自分が信じる人が正しいと語る際にも、「そんな人を信じる自分は正しい」というニュアンスがあちこちに散りばめられていることもあるでしょう。
あるいは彼らの責任感の強さや時間厳守の精神も、「自分は正しい」と思いたいが故のものかもしれません。
また成功者が多いタイプ3の考え方に、特に同調しやすいタイプのひとつでもあります。
セクシャル(Sx):強さ・美しさ
カウンタータイプ
ある意味、タイプ6の恐怖対抗を象徴する人物。一見すると強烈で芯が強い人が多く、その姿は別タイプ……特にタイプ8に見えることも多いでしょう。
ある意味「攻撃は最大の防御」を地でいくタイプであり、強者に取り入るのではなく自分を強者だと信じ、自分から敵に向かっていく姿も多く見られる、いろんな意味で「強い人」ですね。
基本的に自分の弱さを許せないので、結構タイプ8に見えますね。多分本職のタイプ8のが別タイプに見えてしまいます
弱さは克服するもの
このタイプの人たちは、とにかく強烈で強いです。一見すると、タイプ6の囚われである「恐怖」とは何なのかと真剣に考えさせられるような、そんな人たちですね。
というのも、この人たちは恐怖に対して「そんなものを覚えない」「恐るるに足りないと思い込む」という形で対処するようなベリーストロングなタイプです。
「怖い時は最高の攻撃こそもっとも頼れる防御になる」と信じているような人たちで、基本的には恐怖をなかったことにして強い人であり続けるような、そんな強さを持っている人たちなのです。
基本的に強者の立場を探し、自分を強いと信じながら恐怖の対象に突撃するタイプ。恐怖を「大したことない」と言えるように、常に考えを巡らせる強い人たちなのです。
自分の弱さを許さず、弱者に甘んじることをよしとせず、自分の力強さと「強者としての自分」を頼って世の中の様々な難敵をぶちのめす。ある意味、本当の強さとはこういうものなのかもしれませんね。
敵を防ぐためにあらゆる手段を用いる
恐怖にここまで対抗するのがセクシャルのタイプ6。とすれば、その猜疑心や敵対者の出現に対する用意周到さも馬鹿になりません。
このタイプは最悪「世の中の全てが敵」という状況すら想定して動くところがあります。
いつでも暴力や攻撃を加えられるようにしておくのは当然。他にも威嚇、恫喝、法的手段、被害者ムーブ……究極、いつ誰からぶん殴られてもいいようにいろんな想定をしておくというのも1つの特徴です。
題名の「美しさ」も書籍からそのままもじってきましたが、これも「美しさは武器になり得る」という点から身につけようとする一面を否定できないという旨の記述もありますね。
当然、裏にあるのは恐怖心です。いくら「自分が恐怖を感じないほど強くなる」と言ってみても、その道はなかなか簡単ではありません。ある意味では、セクシャルのタイプ6が最も恐怖に敏感とも言えるのです。
筆者:春眠ねむむ
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参考書籍
エニアグラム解説
タイプ一覧
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