エニアグラムのタイプ3は、基本的に自信家でビッグマウスだったり、あるいはきらびやかな出で立ち、あるいは他人と比べて頭ひとつ飛び抜けた実績を上げることに興味がある人たちです。
ですが、その裏では案外自信がなかったり、「努力してません」と言う裏では寝る間も惜しんでひたすら研鑽を積み上げる努力家だったりといった側面もありますね。
3w4の人たちは、ある意味ではタイプ3の裏の顔の体現者。
アピールよりもキャリア形成に力を入れる人たちですが、反面自信がなく不安定な部分も持ち合わせています。
キャリア志向の成果主義者
タイプ3は「本来の自分には何の価値もない」「華々しい何かを身につけて、自分の価値を高めなければ」と一種の強力な強迫観念を持っていますが……3w4は特にそれが顕著です。
と言うのも、3w4にはとにかく自分の存在価値に自信がありません。何なら、「自分に生きる価値なし」とすら思っている人もいるかもしれません。
だからでしょうか。3w4はプロ意識を持って仕事に打ち込み、何としてもプロジェクトを大成功に導こうとする人が多いです。
仕事や使命をパーフェクトに近い形で達成して絶大な功績や成果を残すことで、自分の存在価値を周りに認めさせようとする。
一言で簡単に表すなら、そういう人たちなのです。

人の価値を内面や性格ではなく、能力とか実績みたいな……まあ何と言うか付加価値ですね。そこで自分の存在をアピールしようとする人たちでしょうか。
むしろ、本体である自分には何の価値もないと思っていることが多いです。
何だろう。オマケが本編と言うか、本体そのものよりも付録の小物に価値があるファッション雑誌みたいな人たちですね(謎)
3w4の多くは仕事や任された事、自分のやろうとしているプロジェクトに文字通り命をかけます。彼らにとって、仕事や使命の成否こそが自分の生きる意味なのです。
なので、ワーカーホリック気味になったり自分の功績をとにかく強調したり、あるいは誰かを見下すことでしか自分の存在を保てなくなったり完全に自信を喪失して全く動けなくなったりと、割と安定しない人も少なくありません。
人格的にも内向的で非社交的な感じになりやすく、仕事では割と何でもできて頼りになる一方、情報提供をもったいぶったり他人を無能と判断するとあっさり見限ることもありますね。
素の自分に自信がなく「何事でも上手くこなせなければ意味がない」と言う強迫観念・囚われが特に強いため、しばしば「本音はどう見てもタイプ3なのに外面的には自信がなくてタイプ3に見えない」という、一種の二律背反的な特徴を内包しやすいタイプでもあります。
3w2との違い
同じタイプ3でも、3w2との違いは意外とハッキリ出ます。
というのも、3w2と比べて3w4は内向的で人付き合いをあまり好まず、またタイプ3が心の奥に持っている「自信のなさ」が表に出やすい性格をしています。
3w2が人気やコネクション、あるいは自己ブランディングで自分の価値をアピールするのに対し、3w4はスキルや実績といったキャリア的な部分をアピールポイントに選びやすいです。
また、タイプ1並みに完璧主義だったり、タイプ6に近いレベルで失敗を恐れたりなど、やはりストイックだったり自信を持てない部分が随所に見られます。

3w2が外交的で表面上は割と明るいのに対して、3w4はどこか成果主義で寡黙な印象がありますね。
3w2はインフルエンサーとか界隈の権威者になりがちですが、3w4は「とりあえずこの人に任せとけば上手くいく」みたいなスペシャリストになることが多いです
また3w2は弱音とか自信のなさを表に出すことは少ないですが、3w4は「出したくない」と思ってもたまに自信のなさや不安が溢れ出てしまうことがあります。
4w3との違い
側から見れば、結構区別がつきづらいタイプと言えるでしょう。
ですが、案外考えてることや目的には大きな違いがあります。
どちらも外面や体裁を気にしていたり野心家で競争心が強かったりと共通点は多いですが……4w3が求めているのは、あくまで自分らしさ。
つまり「どうすればいろんな人に自分らしさをアピールできるか」「どうアピールすれば輝かしい自分の存在をみんなに知ってもらえるか」と、とにかく自分の見え方とかオリジナリティ重視。
対して3w4は、「どのスキルを得てどんな成果を上げれば人に認められるか」「どうやって成功してやろうか」とキャリアの事を考えているケースが多いです。
4w3にとって自分らしさは死活問題ですが、3w4にとってはそんなもの割と知った事ではないですね。
「自分らしさなんて求めたところで結果が出なきゃ意味ないじゃん」という考えに近いなら、その人はおそらく3w4でしょう。
プロ意識は諸刃の剣?
3w4は非常に高いプロ意識の持ち主です。
その出所は、「結果を出さない奴に生きる価値はない」という強烈な思い込み。
無価値感を埋めるために少しでも大きな成果を出そうと日夜試行錯誤し、よりハイクオリティ、よりレベルの高い実績やキャリアを積んで自分を証明しようとする人たちです。
ですが反面自分を追い込みやすく、思うような成果が得られないと一気に自信をなくしたり、あるいは傲慢にふるまったり人の足を引っ張る事で何とか自分を保とうとする危うい一面も顔を出すことがあるのです。
非常に高いプロ意識や成果主義は諸刃の剣と言えますが……だからこそ成果主義が裏目に出ないように、少しでもリラックスできる場所、居心地の良い場所で成果を求めてもらいたいものです……。
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