タイプ1は厳然としていて自分なりの「正しさ」を妥協無く追い求める人たちですが、ウィングによって「ストイックに正しさを追求する人」と「自分の正しさを外界に発信していく人」の2種類に大別されます。
タイプ1ウィング2は、その中の後者。自分の正しさを世界に発信し、世界がより良いものになるように行動していける人たちですね。
テキストにあるタイプ1の特徴をより多く持っているのは、1w9よりもこちらでしょう。
厳格で時に口うるさい擁護者

タイプ1ウィング2の人たちは、特に厳格さや自他へのハードルの高さが目に見えやすいタイプです。
意識は基本的に外向き。
人々や世の中に焦点が向きやすく、「今季の新入社員は礼儀がなっていない」「昨今の政治家は汚職や不正が多すぎる」など、全体や周囲の至らない点に目が行きがちです。
当然自分も「至らないダメ人間」なのですが、それと同じくらい周囲のダメさ加減を気にしてしまうのです。
自分にもうるさい。周囲にもうるさい。見えた欠点やダメな所が気になって仕方ない、自分にも他人にもダメダメ言いまくるタイプと言ってもいいかもしれません。
囚われである「怒り」も見えやすく、ついつい良心や「このままではダメだ」という責任感からネチネチグチグチと文句を言っている人も少なくありません。

まあ、文句を言っても絶対キレないようにはしますがね。
だって些細な好き嫌いですぐキレる奴とか、タイプ1の価値観からすると終わってますし
また、タイプ2の影響からか「自分の正しさを人に認めてほしい」という意思も持っており、これはタイプ2に近くなればなるほど
「人を放っておけない!」
「人々に自分の理想を教えていきたい!」
と、このような考え方を強く持つようになります。
良くも悪くも自分より周囲を見るようになるので、不公平を嫌う文字通りの弱者のための擁護者にもなりますし、やもすればいるだけで必要以上に緊張感を放つ圧政者になることもあります。
どっちでも善意でやってる点は変わらないんですけどね……
1w9との違い
どちらも「私は正しい!」「少しでも正しくありたい!」という思いをどこかに持っていますが、外から見て1番わかりやすいのは対人関係の積極性、その次に来るのが自分の正しさを表現する方法でしょうか。
1w9「他人は関係ない。自分は自分の正義を貫く」
1w2「正しさは主張するもの!人にもドンドン関わって、みんなで正しさを追求したい!」
どちらも自分の中で絶対とも言える正義や信念がありますが、1w9は他人をほとんど顧みないのに対して、1w2はガンガンに正しさを発信していこうとします。

正義感から異端審問とかやり始めるのが1w9、宣教師を嬉々としてやり始めるのが1w2。
要するに閉鎖的か、開放的かの違いってわけです
まあ1w9が本当に異端審問じみたことをやるのかと言われると、正直彼らなら割とほっときそうですが……まあわかりやすい例ということで。
1w9は人に理想を語ることこそありますが、共感は求めません。自分に共感してくれる人の存在こそ求めますが、基本的に自分一人でも理想に突き進む求道者タイプです。
一方で1w2は、あくまで人に囲まれながら進んでいく、宗教グループの長のような感じでしょうか。
自分の理想を人に語り、理解を得たり批判を受けたりしながらも、自分の周りの人たちが少しでも昨日より進歩できるように、あるいは自分の理想を共に叶えられるように、時に厳しく時に優しく見守ろうとする。
そんな感じが1w2の人たちの特徴ですね。

余裕がなくなると教育ママを通り越して「そんな暇があるなら勉強しなさい」botになるのはご愛敬
2w1との明確な差は?
2w1との明確な違いは、「自分の人生の主役は誰か?」の1点でしょう。
どちらも好んで人助けをするお人好し属性持ちですが、なんだかんだ言って1w2は自分中心。というより、自分の理想と正しさ中心です。
2w1は仲間内から土下座されれば「しょうがないなぁ」とボヤきながら何とか相手の頼みを聞き入れようとしますが、1w2はやはり自分の理想が自分の中心です。
相手から非合法の頼みや自分の理想に反するお願いをされればきっぱり断るでしょうし、場合によってはそれこそお説教も待ったなしでしょう。

どっちもお説教ママ属性はあるんですが……何だろう。
2w1はなんだかんだスキがあって裏で「あの子がやりたがってるから……」みたいに便宜を図りたがる一方で、1w2は「言語道断!」みたいにピシャッと全否定することが多いですね
1w2と言えども、やはりタイプ1。自分の思い描く理想や正義は絶対です。
むしろ理想や完璧を熱く徹底的に求めるからこそ、2w1よりも否定的で、あるいは1w9よりも手厳しい人になり得るかもしれません。
なんだかんだ、タイプ1の囚われである「怒り」を一番強く受けているタイプと言えるのです。
なんだかんだお人好しな頑固者
正直、1w2は全タイプ中で一番「素で否定的」と言えるかもしれません。
「あれもダメ、これもダメ、これじゃなきゃダメ、他は論外……」
ですが、それもこれも本人なりに色々と思うところがあっての行動なので、その点は周囲は理解しておく必要があります。
でないと、1w2は安定性を失って余計強固になってしまう所がありますので……。
なんだかんだ、タイプ1に一番必要なのは心の余裕。
そして必要な余裕は、「あれはダメ」「これはダメ」と何もかもを口うるさく批判している心の中の自分に委ねているうちはなかなか訪れてくれません。
ある意味、リラックスと遊び心が一番必要なタイプは1w2なのかもしれませんね。

ウィングが2に傾けば傾くほど、このタイプは愛想よく柔和になるイメージがありますね。
逆にタイプ1の純正に近づけば、ストイックさや厳格さが強くなっていきます
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