今回はかなり自分の考えがかなり入ってくる考察回です。
MBTIとユング心理学、その両方で扱われているNi(内向的直観)。要するにINTJやINFJの主機能ですね。これがどんなものなのかを私なりに本気で考えて答えを出していこうと思います。
というわけで、ぶっちゃけ小難しい話や偏った話もバンバンする可能性が結構濃厚です。
最近MBTIを知ったというライトユーザーの方には濃厚すぎるかもしれませんが……頑張って噛み砕いていきたいと思います。
ともかく、前置きはこれくらいにしてやっていきましょう。
Ni(内向的直観)とは
まずはNi(内向的直観)とは何なのか。そこのところをざっくり触れてみましょう。
大体、以下の感じですね。
MBTI
・独自理論と洞察を好む革新タイプ
・物事の成り行きや本質を言い当て、超絶気長な目標を立てがち
・細部や自分に合わない情報を受け付けない頑固な面も
ユング心理学
・自分が生み出すかもしれない何かを探してひたすら内面世界を練り歩く
・理解されない洞察と複雑な心象世界で理解され難い「詩」を詠む人
・現実世界にはとことん疎い
おおよそ、思考と内省の世界に生きてるような人ですね。
ぶっちゃけSi(内向的感覚)もしょっちゅう内省しますが、この人たちの内省具合に関しては「現実に起こったことを『そんなこともあったっけか』で済ます」とすら書かれる始末。それだけ内省ばっかしているということです。
Ne(内向的直観)と違い、基本的にあまり表立って行動しません。影の薄い、でもなんか異質なオーラを放っている変人枠です。
「彼らの描く詩は万人には理解されづらい」といった旨のことも言われてますし、実際全心理機能中トップクラスに異質な機能と見て間違いなさそうです。
MBTIにおけるNi(内向直観)
おおよそ、「自分でも説明がつかないほど突飛で、それでいて物事の裏側を抉る洞察力の持ち主」とでも表現したら的確でしょうか。
自分の中に確固たるビジョンを持っており、それに向けて邁進する人であり、そのビジョンに一喜一憂する人でもありますね。
おおよそ、INxJを見分ける方法としては、以下のようなものがあるのではないでしょうか。
・自分の中に何かしら「ビジョン」「なんか見えてくるもの」があるか
・熟考しまくる上に洞察に優れた人であるかどうか
熟考か即決かで言えば、典型的な熟考型ですね。これはランチのメニューを選ぶのに時間がかかるとかそういう話ではなく、物事を時間をかけて深く理解するという意味合いです。
そんな性格もあって、目標は相当に長期。やもすれば呑気そのものです。
何だろう。高い理想を掲げて「目標達成のためなら10年20年かかっても構わない」とか言い出す人とか普通にいそう
そんな優れた洞察と熟考力を持つ外向直観ですが、同時に「自分が見たビジョンを頑なに信じ続ける」という欠点も抱えています。
特に細かな情報が自分の見た未来と食い違っていたとしても歯牙にもかけないか、そもそもその存在に気づかないでしょう。
長丁場を耐え抜く真剣さとうっかりさんな一面を併せ持つ、ちょっと面白な人たちといった感じですね。当人たちは至って真面目ですが。
簡単にですが、以下にもNiについてまとめております。ざっくり知りたい方はそちらをご覧くださいませ。
ユング心理学における内向的直観
ユング心理学について著書を複数出している河合隼雄氏曰く、「外界に適応し難い人」。最も人に理解されにくい心理機能と言い切る著書もありますね。
自分の内面世界をひたすら闊歩し、自分の中にある可能性や感じたことなどをひたすらに追い求めていく人。そのため、他人に自分のことを伝える術を原則持ちません。
この人たちが追い求めているのは、自分の心の中にあるもの。だからこそ、他人に表現するのが難しい。何といっても、単純なロジックではありませんからね。
その心の中で思い描いた景色が、書籍では「詩」と表現されているわけですね。ちなみにユング曰く「利口なのか馬鹿なのかよくわからん」。言い得て妙だね!
他者の理解を得るには相当な努力を要しますが、もし理解される術を手に入れた場合、多くは大化けします。
例えば独創的な芸術家だったり、預言者だったり、占いや超能力じみた思想家・宗教家になり得ます。
もしかしたら大多数には理解されないかもしれません。内向的直観の純度が高すぎると、あまりに鋭すぎるあまり周囲の人々からガン無視または積極的に排除され、賞賛の声は遥か後世までお預けになってしまうことも……。
ですが、多くの場合はかなり無理をして社会に適応しようとしています。
慣れない現実に必死に適応しようとし、自分の内にある不満や鬱屈した感情を押し殺し、無能と蔑まれながら今を生きているかもしれません。
いずれにせよ、社会からは理解され難い、しかし非常に優れた頭脳の持ち主と言ってもいいでしょう。あとは使い方次第です。
個人的に思うNi(内向的直観)
さて、ここまでは書籍の要約。多少主観が混じった可能性はありますが、おおよそ書かれている内容を噛み砕いて記載しただけです。
ここからが本番ですね。結局Niとは、内向的直観とは何なのか。そこのところを、みっちり考えていきたいと思います。
やっぱり質の高い妄想
ごめんなさい。やっぱり思うのはこれです。見えてくるビジョン、自分の内面から生じる何か。どちらも非常に質の高い妄想としか思えません。
この人たちは、常に何かしらのビジョンを見ています。それは日本の今後の姿かもしれませんし、自分の夢かもしれませんし、これから訪れる厄災かもしれません。
どれにしても、おおよそ今この瞬間や現実を見ているものではありませんね。ここが、Niを妄想たらしめている要因だと思うのです。
このタイプが見据えるのは、どちらにしても未来や自分の内面など、明らかに現実とはかけ離れたもの。ここを語らなければ、おそらくNiは始まらないと言ってもいいでしょう。
非常に言葉にしづらい心理機能ではありますが、とりあえず言えるのはそんな感じでしょうか。
妄想ばっかしてるから現実が見えなくなる。よくあるパターンですね。
非常に高い洞察力
じゃあこの人たちの何が長所なのかというと、やはりその優れた洞察力でしょう。
INTJは物事の成り行き、INFJは人の心を想像する力に長けています。それぞれ得意とするところは違えど、非常に高い洞察力を発揮することには変わりありません。
この点、精度の高い妄想ゆえの産物ですね。
もっとも、たまーに外してしまうこともありますが、そこは人間ということで。
とはいえ、このタイプが言い出す突拍子もないことは、意外と的を射ていることが多いです。突拍子もないからと無碍に扱うのはちょっともったいないですね。
まあ意味わからんことを突然言い出すのでとっつきづらくはありますが……話くらいは聞いてみてもいいのではないでしょうか。
気味が悪い……らしい
独特のオーラを放っており、ピタリと状況や心境を言い当て、しかも現実感がない。
これらの理由から、残念ながら気味悪がられる傾向がもっとも強いタイプと言えます。
ユング心理学に至っては、書籍を見渡しても「理解されづらい」「もっとも複雑で理解しづらい」「外界に適応し難い」と散々な言われようで、そのことからも周囲に気味悪がられたり無視されたりしやすいのが窺えます。
実際、せっかく見事に先のことや人の心境、性格、物事の真相などを言い当てても、なんというか排除の対象になりやすいイメージがどうしても拭えません。
そもそも、意味がわからない人たちですからね。どうしてもその辺不利に働きがちです。
そんなこんなで、多くは最大の長所である直観力を封印し、外界になんとか適応しようと頑張っている人が多いのだとか。
そのため迷ったり自信がなかったりすることが多く、周囲から過小評価されたりナメられやすかったりするそうな。
ちなみに直観力マシマシで生きてる人もいて、やっぱり周囲から気味悪がられたり笑われたりするようです。なんというか不憫ですね。さすがにちょっと同情します
理解されない
先述した通り、ユング心理学では「理解されづらい」「もっとも複雑」「現実に適応できない」と散々な言われようです。
要するに、まるで理解されない機能ということですね。
「本質を言い当てる」などという格好よさから名乗る人は多かれど、その実態はそう格好いいものではありません。
変に先々のビジョンが見えたり(未来を言い当てるというより自分の理想に近い)本質を言い当てたりするせいで、とにかく人からはまるで理解されない・理解者が誰もいないという状況に陥りがちです。
この辺本当に不憫なもので、やもすれば当人は悪い奴でもないのに友達0人なんてこともありえるくらい周囲の理解がありません。
だからこそ、自分の持ち前の長所である直観力を封印し、普通の人の下位互換として生きること余儀なくされるわけですね。
一方で思想家や宗教家、独創性を求められる職業ではかなり強いようで、「そういった分野では成功を収める」という言葉が散見されています。
結構人と活躍場所を選ぶ機能ですが、理解者が現れるだけで状況が一変する可能性を秘めています。
もっとも、それがかなり難しいのですがね……。
極端に薄い生活感
このタイプ、生活感が極端に薄いです。どういうことかというと、現実に適応できていません。
基本的に理想や自分が見たビジョンに忠実に生きているタイプ。間違っても現実に完全適応するタイプではありません。
よって、現実世界に対して極端に興味を示さない。例えば話題のニュースを人から聞いても興味がなければ「そんなことがあったんだ。へー」となるし、身の回りに起きた事件についても「そんなこともあったっけか」となってしまう。
そんな感じの人たちだからこそ、理解されなかったり気味悪がられたりしてしまうのは否定できません。
なお、当人たちは理解者がいないことを嘆きながらも、結局自分のビジョンや現実に起きたことを使った妄想や想像に時間を費やします。
そんなこんなで、結局理解者を作る努力は基本的にせず、仮にしたとしても周囲からは無視されるという残念な宿命を背負っていると言えるでしょう。
なんか今回散々な言いようですが、実際本質を見抜いたり未来のビジョンを見たりするというのは他の人にできる芸当ではなく、その点からこういうことになるわけですよ。
……今回ばかりは私も同情します
大枠作りに強い
さて、散々に言い散らかしたところで、次は長所についても見ていきましょう。
ぶっちゃけ、この人たちに何ができるのかというと、物事の大枠を作ることです。
本質を見抜く・未来のビジョンが見えるということは、つまるところ最終着弾点を理解しているということです。
これが普通の人にはなかなかできない。
最終着弾点を常に意識した大枠を作り、そこに遊びを持たせることで大抵の事態に対応できるようにしておく。これがNi使いが輝く瞬間のひとつです。
普通大枠を作る際は、最終着弾点に全く関係ない余計なオプションをつけようとしたり、どこに向かっているのかわからなくなったりするものです。
ところが内向的直観たちは、常に最終的にたどり着くべき場所を理解しています。
そのため余計な荷物は極力持とうとしませんし、基本的に迷子にならずしっかりと周囲をナビゲートしていけます。
最後に理想とする場所にたどり着くにはどうすればいいのか。INTJとINFJでは理想と考え方は大きく違いますが、どちらも理想のためにはどうすればいいのかをわかっている点は同じです。
「それくらいN型ならできるんじゃね?」とか一瞬思いましたが、私はあまりできないタチでした。
そう考えると羨ましくなりますが、でもよく考えたら理解されないんだよなぁ……
理論や仕組みを理解するのが得意
物事の大枠を捉えるのがうまく、ざっくりとした概要を押さえるのが得意なタイプと言えます。
そのため、物事の仕組みを理解するのが得意。
人が気づかない物事の関連性や因果関係を理解することに非常に長けています。
そんな特徴もあってか、理論を理解するのも枠組みを作るのも大得意。
普通の人が「わからない」と頭を悩ませる枠組みを瞬時に理解したり、一見して意味不明な理論をしっかりと把握したりと、その頭の良さは他タイプにはない特徴と言えるでしょう。
もっとも、そういうところが気味悪がられる要因にもなっていますが……それでも、これは明らかに長所と呼べる特徴でしょう。
必要なルールは守る
このタイプは尖りすぎていて活躍場所を選びますが、どういうわけか形式やルールに関してはきっちり守ろうとするところがあるようです。これはMBTIの公式書籍に見られる記述ですね。
別に他人に対して「ルールを守れよ」とまでは思わなくても、例えば「赤信号ではどんな状況でも横断歩道を渡らない」とか、「ご飯を食べるときは肘をテーブルにつけない」とか、こういうちょっとしょーもないところも守る傾向にあるようです。
もっとも、当人たちも「しょーもない」とは思っているようですが、ついつい守ってしまうんでしょうね。型破りは意外と好かないみたいです。
とはいえ、必要ないルールは破ったり撤廃したりします。例えば先ほどの例で挙げた「赤信号では渡らない」も「危険だから渡っちゃいけないだけ=危険がなければ渡っていい」と本気で思ったなら、左右確認をしっかりした上で渡るでしょうね。
そんな感じで、このタイプは意外と型破りを好かないところがあります。まあ、それでも存在自体が型破りな人たちではあるのですが……。
腰がめちゃくちゃ重い
というか不動です。腰がもはや石と化しています。
このタイプ、知識や理論を重視するばかりで、実は行動に関してはほとんど興味を示さないんですよね。
特にNiがつよつよになってくると、この傾向が強く見られるようです。
ユングもこの人たちについては「埋もれたままの天才」と評してますが、理解者がいないのはもちろん、自分で動こうとしないこともこの原因としてありそうです。
色々と思うところや考えるところがあれど、実際に行動に移せる人はほとんどいないというわけですね。
INTJがよくこういうブログで見られますが、基本的に一握りの行動派であると言ってもいいでしょう。
あるいは偽も……いや、この話はやめておきましょう
自分の見た夢やビジョンを人に話さない。どうせ話しても理解されないから。
そう思っていろいろと諦めている人も多そうですね。そう考えると、ちょっと残念な気持ちになってしまいます。面白い考えを大量に持っている人たちなので。
実生活ではそこまで役立たない
機械的で実用的なだけの実生活では、Niは大して役に立ちません。そのため、基本的に役立たずの烙印を押されがちな人が多い印象ですね。
せっかく洞察に富んでいても、そもそも洞察を「時間の無駄」と切り捨てられたのでは、役立てようがありません。
そして、現代社会では洞察などというものに時間を使うくらいなら、さっさと行動することが求められています。
正直、かなり生きにくいタイプと言えるかもしれませんね。
基本的に、無機質な人間生活を送ったり単にお金稼ぎのためだけに行動する限り、このタイプの出番はありません。そのために、さまざまな面で内向的直感は苦労を味わいます。
特に問題なのが、得意の洞察を封印して機械的な実生活を送ろうとすることでしょうか。
当然当人たちもその生活では不満があります。ですが、自分たちの本当の姿を発露することは実生活において役立たないどころか悪と呼ばれるかもしれません。
そのため、不満を押し殺し、普通の人のように振る舞う人が多いのです。
洞察力の出所
さて、ここで洞察力の出所はどこにあるのか、私なりに考えてみましょう。
といっても基本的には「質の高い妄想から生じたものである」というのが答えなのですが。
内向的直観たちにとって、現実世界とは自分たちの思考活動を促進するための材料みたいなものです。
そして実生活に生きるのではなく、妄想の世界に生きる。要するに、通常の人の何倍もの時間を思考や思索に使うわけですね。
そんな性格もあって、思考活動に対する意欲と体力は人一倍優れています。というより、下手をすると化け物の域に達しているかもしれません。
その圧倒的な思考力をフルに使って生み出されるのが、圧倒的に質の高い妄想のようなものです。
要するに、妄想といえども何千何万もの思考の結果の産物であり、そのために質が高いものを生み出せているというわけです。
というわけで、その圧倒的洞察力の源は質の高い妄想であり、質の高い妄想の出所は圧倒的な思考力にある。そんな感じですね。
圧倒的な思考力ってIN型ならどのタイプも持ち合わせてますが、Niはちょっと特殊というか、明らかに一点だけを見据えて思考を重ねている気がします。
私なんかは結構気が散ったり目移りしますね
天才なのか馬鹿なのかよくわからない
内向的直観たちは自分の考えを強く持っていながら、それを発露する場を持ちません。
というか、発露する場があってもうまく言えないんですよね。自分の洞察の結果が自分でも突飛すぎて。
そんなこんなで、自分の考えをしっかりと言えません。
そんな様子もあってか、ユングは「こいつらは頭いいのか悪いのかよくわからん」と凄まじく雑に語っていますね。
実際、内向的直観たちは、しょっちゅう馬鹿だと思われます。ですが、言うことはたまに天才的。そんな感じの人たちで、これが理解されなさにつながっています。
実際、正しいことを言っても取り合ってもらえなかったり、そもそもみんなから馬鹿にされるケースも少なくありませんね。
まあ突拍子もないことを言い始めたら、普通は馬鹿だと思いますよね。
でもそれが天才的だったとき、人はなぜか排除に動くのである……。
この心理、何なんでしょうか?
純粋なNiは、相当に難しい心理機能です。役に立つのか立たないのか何とも言えない究極に微妙な機能と言えます。
何とも極端な話ですが、実際にそんな感じだから仕方がない。
TeやFeがうまく扱えないと、本当にどうしようもない機能になってしまいます。そういう意味でも、ある意味人生ハードモードな人たちと言えるかもしれませんね。
判断機能と結びついたNi(内向的直観)
続けて、内向的直観と判断機能が結びついた場合について見ていきましょう。この場合はTe(外向的思考)とFe(外向的感情)ですね。
Te(外向的思考)と結びついた場合
いわゆるINTJと呼ばれる人たちですね。
実力主義者。そして無意味な一般常識や無能な高官に対して非常に手厳しい人。自分が言っていることを「常識的でないから」「地位が低いから」と雑な理由で拒絶されると、まず間違いなく怒りを覚えるでしょう。
先ほどは「ルールを守る」と言いましたが、ルールの範囲内であればナチュラルに現実も一般常識もはみ出してきますね。
普通という枠組みを超えた存在であり、非常に怜悧な分析家。常に物事をアナライズし、最適解を導き出そうとします。
そういった性格もあってか、言動はかなりフリーダム。必要なルールは守るが不要なルールは率先して破る、そんな感じの性格に落ち着きます。
とは言ったものの、さすがにJ型。INTPと比べると整理屋気質であり、理論や理屈の風呂敷をきれいに畳もうとする傾向があります。あっちは逆にとっ散らかしますね。
基本的に意見はガシガシ表明する人が多いですが、一方で現実に必要以上に揉まれてオドオドタイプとかした人もいます。
現実に反発し、偉そうなだけの人間に反発し、不必要なルールに反発する。そういうところが彼らをフリーダムたらしめています。
フリーダムっつーか、ただ反発してるだけじゃ……いや、言わないでおこう
一方でNiらしく理想主義者な一面も持ち合わせています。
理想のためならどんな過酷な場所にも身を置き、自分の思いを成し遂げようとする。ある意味では本物の殉教者と言えるでしょう。
理想を高々と掲げ、自由に生き、不要なものに反発する。それがINTJの生き様と呼べるかもしれませんね。
Fe(外向的感情)と結びついたNi(内向的直観)
こちらはINFJと呼ばれる人たちですね。
他人の感情を読み取るのに非常に適した組み合わせ。事実、この人たちは人の本質の一端や何を考えているかなどを言い当てることができます。
また、非常に話がうまいというか、相手の感情やレベルに合わせて言うことや言い方を変える一種の器用さを持っています。
要するに、ものを教えたり相手に寄り添う相談役の立場になったりすると強いということです。
一方で自分の感情には疎く、よく自分でも気づかないうちに不満を溜め込んでいたりもしますね。
とはいえ、このタイプもまた理想主義者。少なくとも、人の感情を汲み取ることが目的ではありません。
その才能は、ただただ自分が持ち合わせているだけ。時にはその才能を疎ましく思う時もあります。
というのも、このタイプは下手をすると全タイプ中で最も1人の時間を必要とするであろうタイプ。原則、自分だけの世界に他人が介入してくることをよしとしません。
自身の世界を強く持っており、他者を介入させない。それがミステリアスな空気を醸し出す原因でしょう。
また、自分という存在がよくわからないのも特徴ですね。
INFJは他人の感情だけはわかるのですが、なぜか自分の感情に疎いところがあります。1人になりたいという気持ちは持っているものの、それしかわからないというのは結構ありますね。
よって、このタイプがよくやりがちなのは自分探し。自問自答して自分という存在の輪郭を削り出し、自分自身が何者であるのかを見つけること。これを目的とすることも決して少なくありません。
ある意味ではINFPと似ていますが、あちらは自分の感情をよく理解しています。そこが大きな違いのひとつと言えるでしょう。
自分自身が迷子になりやすい反面、自分だけの時間を大事にし、自分自身を追求していく。ある意味、孤独な哲学者みたいな存在と言えます。
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劣等機能Se(外向的感覚)とのつながり
当然と言えば当然ですが、うまく扱いきれません。一番遠い機能です。
基本的にはかなりの出不精&妄想癖。Se特有の「動き回って経験値を貯めていく」というのもあんま好きじゃないですし、「事実を事実のまま受け止める」というのも苦手としています。
要するに、頭でっかちですね。頭でいろいろ考えるあまりにそのまんまの事実からかなり脚色したものばかりを見ており、しかも体を動かさない。
そのまんまを面白くないと思っているのではなくナチュラルに見ることができない。そういう人、結構多いのではないでしょうか。
また、しょっちゅう請求書や通帳残高などの存在を忘れます。それだけ現実感が薄くなりやすいというわけですね。
無論そんな状況が続くと抑えていたSeが暴走を始めるわけで、それがこのタイプを歪ませていきます。
最たる例は暴飲暴食ですね。これはMBTIの書籍にも書かれていることです。
実際、このタイプは自分の体を調節するのが苦手。したがって、ストレスが溜まりまくるとついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてしまうのです。
INxJ、意外とデブ多い説
また、浪費癖がつきやすいのも書籍なんかに散見される暴走の仕方ですね。
ストレス発散にお金をジャブジャブ使って、気付けば財布の中身は空っぽ……そんなこともありえるでしょう。
あるいは、それとは逆に極端に神経質になる可能性もありますね。
先ほどチェックした書類の確認をまた始めたり、外出時にコンロの火をつけっぱなしにしてないか心配になって家に戻ってみたり、鍵を閉め忘れていないか心配で気が気でなくなったり……。
無論、見落としは多いです。その度に内向的直観はもっと注意深く、神経質になっていくのです。
ある意味劣等機能の暴走は偏った機能を矯正し強引にバランスを取るという側面を持ちますが、このタイプは極端にわかりやすく顕著にそれが出ると言えるでしょう。
Ni(内向的直観)をより効率的に使うには
最後に、Niをどうすれば効率よく使えるかを考えていってみましょう。
「えー」とか「無理」とか言いたくなるものが並びますが、そこはご愛敬ということで。
さて、おおよそ内向的直観をうまく扱うには、以下のように行動すればいいのかなと考えています。
・行動してみる
・体を動かしてみる
・理解者を探す
・たまには温泉などでゆっくりする
・事実を直視してみる
はい、無理ですよね。わかってます。ですが必要なことなので語っていきます。
行動してみる
何事もそうですが、動いてみないことには始まりません。
例えば自分の考えをブログなんかで発信するとか、芸術として形にしてみるとか、人に話してみるとか……。やりようは結構いろいろあります。
内向的直観に足りていないのは、なんと言っても行動力です。逆を言えば、行動力が伴えばかなり強いです。まだ無敵とは言えませんが、とにかく鬼に金棒です。
いろいろ考えていろんなもの答えを自分の中に出すのも大事ですが、せっかくなのでそれらを使って情報発信してほしいわけです。
当然、理解される可能性は高くはないでしょう。馬鹿にされたり批判の的になる危険もあります。ですが、不特定多数に向けたメッセージならばわかってくれる人が出てくるかもしれません。
難しい道のりになるかもしれませんが、語ってみないことには何も始まりません。
自分の理想、思い、予見、胸の内……それらを然るべき場で出してみませんか?
体を動かしてみる
Se欠如をどうするか。これが内向的直観にとって重要課題のひとつになります。
時には体を動かして、自身をSe力マシマシに鍛え上げてみてください。
筋肉痛が嫌とかそもそも動きたくないとかいろいろ理由はあるでしょうが、体を動かすことは必ずしも時間の無駄になるわけではありません。むしろ幸福ホルモンと言われるセロトニンが分泌されて、結構気持ちよくなれます。
絶対的に楽しいかと言われるとあんまり楽しくない可能性はありますが、終わった後の気分は格別なはず。
何より、思考活動ばかりで体を動かすことが足りていないことがSe欠如、果ては暴飲暴食や浪費につながってしまいます。
それらの結末を避けるためにも、たまにでいいので運動をしてみることは大事と言えるでしょう。
理解者を探す
難易度Sランクの激ムズな課題ではありますが、理解者を探してみるのも大事な課題と言えるでしょう。
Ni使いたちに圧倒的に欠けているのは、理解者の存在です。そもそも出来づらい上に当人たちも「別段必要ない」とか思ってしまっているので、正直なんとも言い難いところがあります。
ですが理解者がいることで、自分の意見を代弁してくれたり唱える理屈に信憑性が生まれたりと、とにかくいいことは多いです。純粋に手駒が増える意味でも、自身の気が楽になる意味でも。
まあ「仲間がいれば元気百倍!」とはならないタイプなのは百も承知ですが、それでもたまには人といなければ人間ダメになってしまいます。
別に大事な人でなくていいので、自身の思想を理解してくれる人を片手間程度に探してみてください。
たまには温泉などでゆっくりする
別に文字通り温泉である必要はありません。要するに知恵熱対策です。
内向的直観の悪い癖のひとつは、脳の酷使です。
気付けば異常なほど疲れていることもあるのに、それに気付けない(Se劣等)。そのために、ついつい気付かぬうちに無茶をしたりオーバーヒートすれすれまで物事を考えたりしてしまうところがあります。
「温泉などでゆっくりする」というのは、要するにオーバーヒートを避けるための休息のようなものですね。
別に家でぐっすり寝るでも、それこそスポーツに励むでもなんでもいいです。
たまには頭を空っぽにして、目の前の享楽を楽しみましょう。
事実を直視してみる
これまた難易度S級ですが、大事なことなので。
INxJの悪い癖として、事実を色眼鏡や自分の頭の妄想を通してしか見ることができないというものがあります。
おかげで事実とはちょっと違った解釈を入れたり、事実のみを求められる場で事実を言えなかったりと、結構困ることも多いはず。
たまには頭を空っぽにして、額面通りに物事を受け取るようにしましょう。それによって、見えてくるものもあるはずです。
それが難しいんですよね。知ってます。
でも、やってみないことには始まりませんし、意識して始めてみてもいいんじゃないでしょうか。
私?できてるわけねーだろ
まとめ
というわけで、今回は内向的直観(Ni)について、MBTIとユング心理学両面からガチでまとめてみました。
はっきり言って、すごいを通り越して意味わからん心理機能というのが正直なところですね。謎が深過ぎます。
ですがまあ、少なくとも強烈な長所を持っているのもまた事実。最終目標や物事の大枠が見えている分、そこに向けてのざっくりとしたナビゲートはかなり得意な人たちなのではないでしょうか。
一方で短所も強烈ですね。出不精、理解者少ない、傍目には意味わからん。これだけ並ぶと、「信じてくれる人がいるのか?」と心配になってしまいます。多分そうそういないんだろうな……。
とにかく長短のはっきりした内向的直観。いろいろと解剖してみるのも面白いかもしれませんね。
というか、解剖しないと何もわからないんじゃなかろうか?
といったところで、今回はここまでです。
他にもいろいろと記事をアップしてますので、よろしければそちらも併せてご覧いただけますと幸いです。
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