いつも期待を裏切られて失望し、相手を敵視する人は……

人間関係いろいろ
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配偶者、恋人、友人、部下に上司と……人間は信頼した人にはついつい大きな期待を抱いては、失望し、勝手に敵視してしまう生き物です。

「当たり前のこともしてくれない相手が悪い」

「信頼してやってるんだからそれくらいやってほしい」

と。そう思う気持ちもわかります。ですが、相手も独立した意思を持つ人。自分の考えた結果と相手が思い描いた結果が違うことも多々ありますし、私も勝手に期待して勝手に失望する人を全否定できるほど人格的に優れているわけではありません。

ですが、それでもあえて言いたい。

多分、そのままだと幸せにはなれませんし、どんなに素晴らしい人に出会えてもいつかはクズだと思えてきます。

理想化と脱価値化

基本的に期待しなければ裏切られることはありません。失望には、まず期待と、相手にそれを裏切られるという過程が存在しています。

当然、信頼が深ければ深いほど期待も大きくなっていきますし、裏切られたと感じた失望も大きくなっていきます。


この人間心理は、精神分析学的に言えば「理想化と脱価値化」というものに非常に似通っています。

人は自分ではどうにもならない問題に直面したり余裕がない時には、ついつい助けてくれる人や味方だと思った人を過大評価し、都合よく解釈し、「絶対的な善だ」と思い込んでしまう理想化の心理が働きます。

しかし、残念ながらこの理想化の多くは自分の救われたい願望によって生み出された都合のいい解釈であり、悪意的に言えば単なる妄想も多く含みます。
いつかはそんな都合のいい妄想も壊れ、自分が期待した相手の姿と等身大の相手の姿の間に行き違いが発生します。

「こんな人だとは思わなかった!」「信じてたのに!」と。

理想化した相手への失望を隠せなくなった人は、今度は相手を悪いものだと断定して敵視し、過小評価して否定したり責めるような行動をとるようになっていきます(脱価値化)。
相手への怒りの表明や「あくまで自分は悪くない」という自己正当化、そして万一敵対関係になった時に備えて先制攻撃をお見舞いする意図があるとされていますね。

その期待が実際に正当かどうかは置いといて、どちらも「いい人だと思っていたのに思った通りに動いてくれない!あいつはやっぱり悪い奴だ!」という怒りから失望が生まれているのは間違いないでしょう。

あかつき
あかつき

期待と理想化は同質のものです。それが正しいかどうかでなく、失望した瞬間に相手を「悪だ!」と断定してしまう点は近いものがあるでしょうね

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無意識に大きな期待をしてしまいがちな人

ここまでで不快になってブラウザバックせずに読み進めていただけたことを、まずは感謝いたします。

期待と失望を繰り返してしまいやすい人について思い当たった理論があるので、次はその理論に当てはめながら見ていきましょう。

理想化と脱価値化を引き起こしやすい人
物事を良し悪しで判断する人
救われたい気持ちが強い人
味方に完璧を求めてしまう人

物事を良し悪しで判断する人

善悪は突き詰めれば主観と言えますが、やはりある程度客観的なものの見方ができる人はいます。

で、そういう人ほど「自分はよく物が見えている」という自信からドツボに嵌まってしまうことがあるのです。極端な話をすると、「これはいい物」「これは悪い物」というジャッジをいろんな人やものに下してしまい、絶対視してしまうわけですね。

「常識でしょ?」とか「これくらい普通だろ」とか、そういう視点で自分に過剰な重圧を与えてしまう一方、人にも同じことをやってしまうわけです。

おまけに自分の物差しを絶対視しやすいため、いかなる理由でもそこからはみ出ることは悪。

こういう人は理知的な人物が多いですが、一方で融通が利かず、人に失望するタイミングも多いです。

救われたい気持ちが強い人

「自分を救ってほしい」と救世主の登場を夢見ている人も、やはり理想化と脱価値化の心理を再現しやすい……というか、実際そういう事例はかなり多いですね。むしろ敵とすら言える。

恋人は白馬の王子様。自分の思った通りの素敵な人。本当はそうじゃないのはわかってるけど、そういう思いに浸っていたい。もし違ったら、その人はもういらない。

こういう心理をどこかで「間違ってる」と確信しながも、やはり心地よくて捨てられない人。意外といると思います。

こういう人は期待通りにならない人を責める一方で、自分も責めます。「余計な期待を相手に背負わせようとするからこうなるんだ」と。実際、それは正しいです。でも、やめられないんですよね。

過剰な期待と失望をやめられない自分にイライラして、苦しくなって、そんな自分から抜け出したくて、また白馬の王子様の役割を誰かに求める……そうやって問題はループしていきます。

味方に完璧を求めてしまう人

常に悪い予感がよぎってしまう人や「私、悪い予感がよく当たるんです!」と思っている人も、実は理想化と脱価値化の無限ループに囚われてしまうことがよくある人です。

というのもこういったタイプの人、とにかく「自分一人では何もできない」という思いや悲観的な考え方で頭がオーバーヒートしてしまいがちで、何かをする時は味方を求めてしまうわけです。

ですが本能的には「もし味方が裏切り者だったらどうする?」と万一を考えているため、常に敵味方の境界線を明確に引こうとする癖が出てしまいます。それも無意識に。

で、着いてきてくれる人を「敵か味方か」と品定めするために色々な期待をしてみて、もし期待値に届かなければ「やっぱり敵じゃないか!」と過剰反応してしまう傾向は否めません。

彼らの頭の中には、常に最悪の結論がチラついています。見ないようにしても表層意識から完全に消し去っても、最悪の結果を引いてしまう不安は頭に残り続けます。

そしてその不安が大きくなればなるほど敵味方にこだわってしまったり、期待値が高くなっていきます。

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期待→失望の繰り返しをやめるには……

究極的には

↑こいつとか、

↑こいつらなんかは人にそもそも期待していません。その生き方を取り入れることで、この無限ループを止めることはできます。

できるんですが、そもそもの話として大きな問題点が……

こいつら、人に関心なさすぎ。

理想化と脱価値化をやらないわけではありませんが、そもそもそこまで追い詰められない限り、ひとりひとりという個人を見てすらいません。

あかつき
あかつき

理想化と脱価値化をやらかす連中なんて、それこそ掲示板に張り付いていつも誰かを否定して叩くやt……いや、この話はここまでにしましょう。刺されそうなんで

人への期待を小さくするのは大事な取り組みですが、かといって他人への関心や思い入れが無さすぎるのもダメですね。

じゃあ何を取り入れるのかというと……「人には人の思惑がある」という観点です。

期待が裏切られた時にしてみること

裏切られたという失望感とまず必要なのはクールダウンですね。すぐに相手に自分の気持ちを訴えるのではなく、落ち着いてみましょう。
人の怒りが頂点に達するのは6秒と言われています。その6秒を過ぎずに怒りを表明してしまうと、それだけ怒りをぶつける時間が長引いてしまいます。

そして落ち着いたら、詰め寄るのではなく「どうしてこうなったのか」を相手に訊いてみましょう。

この時にまずは期待に応えようとしてくれた気持ちに対して「ありがとう」と一言添えると、お互いギクシャクせずにいいかもしれません。


相手が意味を取り違えたのか。

それとも自分が常識や当たり前を盾に期待を押し付けてしまったのか。

あるいは相手に悪意があったのか。


正直、悪意の有無だけでも心象は大きく違うはずです。

あかつき
あかつき

相手との関係をあえて壊したいならそのまま怒りをぶつけるのが最適解ですが、そういう人がそもそも相手に期待なんてするのかって話ですね。

感情的に自分の気持ちをぶつけるだけでは、やっぱりうまくいかないんですよね、色々と……

常識や当たり前は意外と通用しない

「当たり前のこともできない相手は自分には必要ない!」と、怒りに身を任せるとついつい思ってしまいますよね。

ですが、話半分にもこう思っておいてください。
「自分の常識や当たり前は、意外と他人には通用しない」と。

厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、常識も普通も当たり前も、結局は主観。「自分が当たり前だと思っているだけ」です。意思の疎通って、当たり前にできそうで意外と難しいのです。


相手にも相手の正義や善悪感があります。そこを擦り合わせずに思いどおりの行動を期待しても、やはり高い確率で裏切られてしまいます。

期待を裏切られたときは、まず「自分の常識と相手の常識が噛み合っていないこと」「優先順位が自分と相手で全然違うこと」を疑ってみてください。

ここで「自分が正しくて相手が間違っている!」という解釈をゴリ押すのは、相手との関係を壊したい時に限定しましょう。

大抵、相手は善意で動いています。結果だけを見て善意を全否定していては、思うような人間関係を逆に遠ざける結果になってしまいます。

↑こういう奴にだけはならないように要注意、です。

期待しないことを意識してもしんどいだけ

こういう時に「人に期待するからダメなんだよ」というアドバイスがよくあります。正直、実際その通りです。

でも、これって「うつ病で何もできなくてつらい」って人に対して「うつ病を今すぐ治せばいいだけだろ」って言ってるようなもんです。端的に言えば、無責任だからこそ言える無理な解決策というやつですね。

最終的には「過度な期待をしない」という着地点を目指すべきですが、それにしたって順序があります。


心の傷や心の歪みを直視もせず自分で認める工程もすっ飛ばし、ただただ「期待しちゃダメ」なんてやっても無理です。
逆に大きな歪みが生まれて「そもそも自分は無理な期待をしていない!」「相手が全部悪いんだ!」と開き直って自己正当化を始めざるを得なくなるか、さもなければ精神を病むだけです。

くれぐれも今の自分の状態と、等身大の自分がクリアできる課題を間違えないでください。

何事も、まずは小さなところから少しずつ、です。

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相手に過度の期待をしないのは最後!

仲間への大きすぎる期待は、ある意味では人の本能と近い根本的な問題です。当然ながら最終的には根本解決を目指すべきですが……初手で取りかかるにはあまりに大きな問題です。

まずは「失望された怒りをすぐ相手にぶつけない」「相手にも事情や思いがあることを心に留める」ことから始め、自然と相手への理解を示せるようになってから、初めて期待しすぎないことや押し付けないことを考えていくのが理想です。

結論を急ぎすぎる気持ちもわかりますが、急がば回れです。

まずは直接的に害悪になりかねない小さな地雷から除去して、最後に大きな問題をどうにかすることを考えましょう。

相手の事情や自分の言葉足らずを考慮に入れたり「間違ってても善意で動いてくれたんだ」と思うだけでも、少しは人間関係が変わってくるはずですよ。

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