【16タイプ・ユング心理学】心理機能Te(外向的思考)についてガチってみる

16タイプ
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今回はかなり自分の考えがかなり入ってくる考察回です。

MBTIとユング心理学、その両方で扱われているTe(外向的思考)。要はESTJやENTJの主機能ですね。これがどんなものなのかを私なりに本気で考えて答えを出していこうと思います。

というわけで、ぶっちゃけ小難しい話や偏った話もバンバンする可能性が結構濃厚です。

最近MBTIなどを知ったライトユーザーの方からするとちょっと濃厚すぎるかもしれませんが、頑張って噛み砕いたつもりなので、まあ見ていってください。

ともかく、前置きはこれくらいにしてやっていきましょう。

Te(外向的思考)とは

まず外向的思考とは何なのか。MBTIとその原型のユング心理学におけるTeの違いを、ざっくりと大まかに形にしましょう。

MBTI
・効率・結果主義で基準が高い
・ロジカルな思考回路を持っており批判思考
・能力、地位や権力、周囲からの尊敬に重きを置く

ユング心理学
・汎用的な図式を取り入れ、例外なく周囲を従わせる
・感情を抑圧しているため、時に暴発する
・趣味にも思考や実益を求め、人付き合いなどには関心が薄い

おおむねこんな感じでしょうか。

どちらも理論に強く、システム化が得意な傾向があると言えます。

物事において結果を出すこのにかけては、他の心理機能に大きく勝ると言った感じですね。

反面感情面がどちらも犠牲になりやすく、それゆえに大きな問題を抱えてしまうことも少なくありません(後述)。

ひとまず、もう少し両者のTe像に関して深掘りしてみましょう。

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MBTIの外向思考

論理によって秩序体系を生み出す心理機能。外界に働きかけ、外界を秩序ある形に体系立てる機能と言っても良いでしょう。

……これではよくわかりませんね。

要するに目標やルール、基準、優劣などを決めることに長けた機能と言えるでしょう。

例えば要領を得ない話の解説や物事のまとめ、フローチャートやグラフの作成、今この瞬間に必要な能力の見極めなど、物事の論理的な解決や解析、筋道の制定、裁定なんかはかなり得意そうですね。

また徹底的な能力主義者でもあり、人望を集めることよりも、能力的に認められ尊敬される方が喜びます。

物事の枠組みや手順などをつぶさに分析し、持ち前の批判的な思考をもって問題点を洗い出し、改変していく。形としてはそんな感じでしょうか。

あかつき
あかつき

目標達成に向けて自分が考えうる最大効率の道筋を立てていく感じですね。

……生き急いでる人とか多そう

基本的にみんな目標志向。自分が立てたものか外部の人に提示されたものかにかかわらず、何かしらの目標を常に見据えて物事を考えている人が多いです。

そんな目標志向・ルール制定者の側面が強いTe。ですがそれゆえに弱者への寄り添いが苦手で、無能な人間を(どんな事情を抱えていても)徹底的に嫌う部分を持ち合わせています。

目標やルールを強く意識したりしばしば好んで立てることがあるため、その生活は常に目標やルールとともにあると言えます。

言うなれば、良くも悪くも非常に合理的な人たちですね。リーダーとして周囲を牽引していく力もあり、同時に目標を見失わない冷静さもあり、非常な決断を下す度胸もある。

一方で遊び心が少ない人たちでもありますが……その目標志向ゆえの物事の達成率の高さは目を見張るものがあるでしょう。

以下にもまとめておりますので、ご参考程度に。

ユング心理学の外向的思考

ルール制定者、無能を許さぬ峻厳なリーダーという側面はMBTIとさほど変わりません。ただ、いくつかの違いは見受けられますね。

とりあえずユング心理学から見た特徴は以下の通り。

・理屈で善悪を裁く
・独善的になりやすい
・汎用的なルールや決まり
・目標以外が疎かになりやすい

ザックリと書き記すと、こんなところでしょうか。

まず、このタイプのとって理論と理屈で編み出したルールや公式・システムは絶対です。そこに例外はありませんし、「みんなが私のルールやシステムに従えば世界はより良くなる」とか結構大真面目に考える人たちでもあります。

そして、彼らが作り出す公式は基本的に正論で塗り固められています。要するに、感情とか好き嫌いが入り込む余地は、基本的にほぼありません。あったとしてもハンバーグ定食のパセリ程度でしょう。

要するに、極めて正しいルールやシステムを組み上げるわけです。

ですが反面、そこには例外や範囲外の要素は存在しません。ルールを正しく運用しているか、していないか。彼らの頭にあるのは、基本的にこの白黒2択だけです。

そのためルールに従わない人はもちろん、ルールが肌に合わず十全に力を発揮できない人、何かの事情があってルールについていけない人などは漏れなく無能、社会のお荷物、場合によっては明確な敵となります。

この点から、極めて独善的になりやすいという難点も秘めていると言えるでしょう。

で、そのルールがどこから生まれるのかというと、外界です。

要するに彼らが組み上げたルールやシステムは、どこかの誰かが既にやっていることや世間一般の常識といった部分から色々と拾ってきて、必要なものと不要なものを組み分けて必要なものだけを積み上げたオーダーメイド式の汎用公式といったところでしょうか。

あかつき
あかつき

この辺が外向臭さですね。内界で独創的・革新的なルールを築き上げるよりも、ありあわせのものをより良い形にまとめ上げるといった感じです

ちなみにプライベートは基本的にほぼ無し。目標や正しさ・利益の追求に忙しく、そんな感情的なものに構っていられないといった感じの人も多いです。

ユング心理学における外向的思考はまた後々、極力私情を排した形で1つの記事に詳しくまとめられたらと思います。今回は主観マシマシで行くつもりですので。

とにかく、ザックリとまとめるとこんな感じです。

個人的に思う外向的思考(Te)

さて、ここまでは教科書の要約です。幾分主観が混じったかもしれませんが、私なりに書籍から情報をただ引っ張ってきただけのものになります。

で、ここからが本題。結局Teとは、外向的思考とは何なのか。そこのところを、私の主観や私見マシマシで思いつく限り語っていきたい所存です。

というわけで、以下色々と考えていきたいと思います。

Te=目標と合理の人

どちらを見ても明確に思うのが、まずこれですね。目標、そして合理性。この2つがTeの軸と言っても過言ではないでしょう。

まず彼らが何を見るのかというと、達成すべき目標。つまり「どうするのか」「結論どうしたいのか」「何が最終到達点なのか」「最終的にどうなりたいのか」などなど……すべてゴールを意識したものが多いように感じました。

個人的なイメージというか想像図になってしまいますが、Te使いの人は皆ゴールを常に意識し、そこに至るまでの最短ルートを極力私心なく制定している人なのかなと。

これはユング心理学でもMBTIでも変わりません。なんかもうわかりきったことを言ってる気がしてきましたが、Te使いの意識の先にあるのはゴールです。

そのために遊びもなく目標に突き進み、最大限効率的な手段・手法・ルールのもとにみんなで進んでいこう……というのがTeの真骨頂なのではないでしょうか。

あかつき
あかつき

いわゆるアレもTeかもしれません。「やる気のない者は去れ!」

やる気のない者は去れ!

これは知り合いのExTJが言ってましたが、「やる気を持たない奴のことが理解できない」とかなんとかと……。

会社の採用採用リーダーに任命されたその人は、まず「会社の持ち味を知ってもらい、その上で就活者に面接するかどうかを選んでもらおう」という提案をミーティングの場で行いました。

その案自体は何の抵抗もなく採用。そこから細かいところを詰めていき、各々役割を決めて行動していこうとしたときに問題が発生しました。

というのも、その人自身が場を取り仕切って色々と決めたことによって非合理的な意見がすべて真正面から却下され、結果としてその人たちはやる気をなくして最低限の仕事すらしなくなったのです。

まあ正直士気を理由に仕事をしなくなった周りの人サイドに大きな問題があるわけですが……それでも、やる気をなくす理由については仕方ない部分がある気がします。

どうも話を聞く限り、その辺を今一つ理解できていない様子だったんですよね、その人。

「あの頃の自分は強引すぎた」と反省しつつも、「目標を決めてみんなで掲げたからには、最低限やる気を持って欲しい」「やる気がないなら辞めてくれればよかった」とのこと。

この人たちは気持ちよりも正しいか正しくないかで物事を判断する傾向があり、どうにも人の気持ちに疎いところがあります。

その結果「やる気のない者は去れ」という強気の姿勢を生み出してしまったと言えるでしょう。

秩序体系とは何ぞや?

今ひとつパッとしない答えになってしまいますが……Teについて語る以上は捨てることができないポイントですね。

ESTJやENTJが打ち立てる秩序体系。要するにこれは、「外界や状況をある法則に従って整理すること」だと個人的には解釈しています。

この「ある法則」というのが、ユング心理学で言われている知的公式……要するに外界からオーダーメイド式に取り入れた自分ルールのことを指すのでしょう。

外界から自分なりに完璧に近い形で物事を取捨選択し取り入れ、それを自分の中でオーダーメイド式にカスタムしながらルールや公式として組み上げ、そして組み上げたルールや公式をまた外界に持ち出して物事の善悪裁定や要約、論理的解釈など、自分なりの答えを弾き出すために使っていく。

これが個人的なTe使いたちに関する解釈です。

秩序形態の元となるのはどんなものか

なぜこんな見出しを作ったのかは自分でも謎ですが……「どんなものか」と言われると全部です。

合理的とされるやり方から誰かが編み出した革新的な手法、法律、どこぞで適用されているルール、世間一般で良しとされている手順、果ては道徳や常識まで、拾えるもの、使えるものは外界から何でも拾ってくるでしょう。

外向的思考というだけあって、機能としては完全に外向型です。外界に働きかけ、また同時に外界から影響を受けるのがこの人たちと言っても過言ではありません。

だからこそ、自分で云々と考えて作り出すのではなく、外界から色々なものを拾ってくる。自分はカスタムしたりそれらを部品に秩序を組み上げることに専念するのでしょう。

何でも「する」

Te使いは、常に何かをしていないと落ち着かないところを持っています。要するに目標や結果を立てて、ザックリか細かくかは人によりますが計画を立て、その通りに行動しなければ気が済まない、と。

そのため、何かに取り組むときは大抵「している」という意識を持って取り組んでいます。

これは休む時も同じであり、単に休むのではなく「休むという行動を”とる”」みたいな感じで現れます。

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ストイックで何にでも全力

16タイプだとTJばっかですね、Te使い。そのため、どこか修行僧みたいな努力家でストイックな一面を発揮することが多い人たちでもあります。

何でも「する」ということは、つまりそのことに対して一定の責任と自発性を持つということ。

何をする時も全力なタイプであり、ひどくなるとギアが100と0しかないような人も存在しています。

何事も「自分で選んでやっているんだ」という自負が強そうですね。私の直感ですが。

ともあれ、彼らは常に全力全開、静かにストイックに何かに取り組むタイプのように私は思います。

例外は無価値とみなす

組み上げた秩序形態に、ある種絶対の自信とプライドを持っているタイプでもあります。そのため、基本的に例外は存在しないもの、あるいは存在していても間違ったものや劣等種とみなす傾向が少なからず存在しています。

要するに、「自分が組み上げた手順は絶対だ」という確信に近い何かですね。

外部から拾ってきたので当然世間では受け入れられる仕組みである。そして極めて合理的・論理的に組み上げたものなので、間違いなどあろうはずもない。

こういった確信めいた気持ちが、外向的思考のリーダー的性を底上げする要素であると同時にアキレス腱になっています。

要するに、自分と違った価値観を持つ人のことを考慮に入れられないのです。

世の中には仕事の結果よりも過程を大事にする人、美学を持つ人、利益よりも満足感を重視する人、結果よりも理想に殉じたい人……いろいろいます。十人十色というやつですね。

ですが、ESTJやENTJはこう言った様々な価値観を持った人を受容すること、認識することが難しい傾向があるのです。

下手をすると、「劣ったくだらない人間の戯言」「ただの言い訳」と切って捨てるとこもあるかもしれません。

あかつき
あかつき

というか、出会ったExTJの大半がそれをやってましたね。

正解なんて人の数だけありそうなもんですが……いや、そこを統一しないと統率が取れない場面も多いですし、これでいいのか?わからん

マージン0だとガチで鬼

遊び……要するに余白ですね。これの有無によって、外向的思考のマシさというか寛大さが変わってきます。

マージンをたっぷりと含んだり例外規定をふんだんに書いた自分ルールを敷いた外向的思考さんは、基本的に自分以外の価値観にもある程度歩み寄ろうとする姿勢を取れます。

ですがこれがもしマージン0だとどうなるか……正直考えたくもありませんが、迫っていくしかないでしょう。

まず何より、例外を断固として許さなくなります。自分のルールに忠実かどうか、自分ルール下でどこまで活躍できるかでしか人の優劣を判断できません。

例えば、下手をすると違う手法で結果を出している人すら「社会のゴミ」とか平気で言い出しかねないような、ヤバい思想の危険人物に成り果てる可能性もあるでしょう。

しかも、そう言った人たちを割と嬉々として切り捨てます。なにせ邪魔ですから。足手まといだしお荷物だし、無いに越したことはないのです。

また、わかりきったことにもいちいち口出しして念押しする側面を見せる可能性もあるでしょうね。

当然、これらは単に感情的な対応というわけではありません。単に自分ルールで裁定した結果です。

ですが余白を持たせず断固として例外を排除する姿勢を見せれば、その裁定が極端なものになり、やもすれば差別的なものにまで発展する危険性を帯びています。

感情を抑圧する

また、このタイプは感情を抑圧する傾向が非常に強いです。そのため、趣味やプライベートといったものが結構壊滅しがちな人たちでもあります。

一応(少数派ですが……)エニアグラムでタイプ4やタイプ7を持っている人ならば、感情や耽美の心、あるいは遊びまわる多趣味な一面を見せることでしょう。

ですが、彼らの多くは仕事一筋。目標の達成を求めて動き回り、それ以外のことを疎かにする最も典型的なタイプと言えるでしょう。

あかつき
あかつき

定年退職したら何も残らない典型的タイプだこれ……

趣味を持たず、プライベートでも仕事を考え、人間関係も希薄。自分のやりたいことも欲しかったものもわからず、ひたすら目標に打ち込むばかり。

仮に趣味があったとしても、副業や株など実益を兼ねたところに落ち着きそうですね。

あるいは、色々と頭を働かせるようなこと(脳トレよりも哲学やこういった類型が近いか)を求める傾向にありそうですね。

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合理主義の出所

続けては、そもそもこのタイプの合理主義的な思想はどこから来るのかについて、(当たり前のことを)色々考察していきたいと思います。

外向的思考の合理主義の源は、目標志向。これに限るでしょう。

常に目標を意識し、目標を達成できるかどうかを常に考えて行動しているタイプ。それだけに、「目標達成に関係ないものは不要」とバシバシいろんなものを切り捨てていく傾向があるのです。

これが、並外れた合理主義につながるわけですね。

例えば「服なんて着れれば何でもいい」とか言い出しかねない外向的思考ですが、その裏には「おしゃれなんて目標に関係ない」「おしゃれのために動きづらくなったのではかなわない」という気持ちが常にあります。

裏にFi(内向的感情)があるためにおしゃれのセンスは磨けばあるのですが……「周囲の人気を獲得したい」「しょぼい格好をしてナメられたくない」という気持ちが働かない限り、原則興味を示しません。

このように、物事を「目標達成に必要か、そうでないか」で切り分けて、目標達成のために必要なものだけで身の周りを構成しようとする傾向があります。

こうやって目標志向を敷いていくことで、いつしか合理主義的思考が出来上がるのです。

感情が不要な理由

感情が不要な理由。これもまた、並外れた目標志向ゆえと見てもいいでしょう。

このタイプにとって感情とは目標達成においてなんの価値も示さないものであり、それどころか制御不能なイレギュラーとして自分の定めた道をかき乱す可能性すらあります。

そのため、合理的思考は感情を嫌い、自分の感情を押し込め、他者の感情を無視します。

他者にとっては大事な感情的要素も、このタイプにとっては明らかに不要なもの。なにせ目標達成の障壁にすらなりえるものです。

どこぞで先述した通り、ExTJは人の感情に配慮しません。「やる気のない者は去れ」のスタンスで物事に向き合います。

これには「何としても目標を達成せねば」という高い目標意識と責任感が込められているのですが、どうでもいい人から見ればどうでもいいもので、後々大きな反発を招く危険もあります。

何より自分の感情を無理やり押さえつけているのですから、後述しますがその反動は大抵どこかで現れます。

知覚機能と結びついた主機能Te

続けて、知覚機能(この場合SiとNi)と結びついた場合にどうなるかを考察してみましょう。

Si(内向的感覚)と結びつくと

16タイプではESTJと呼ばれる人たちですね。

Siは今この瞬間にエネルギーを注ぐ機能、あるいは今この瞬間をどう感じているかを主観的に判別する機能となります。

これTeと結びつくことによってどうなるのかというと、まず思いつくのはデータ至上主義ですね。

世の中のあらゆること、自分の身の回りで発生したあらゆることを「データ」として取り入れることで、Teによる効率的な目標達成の補助具としています。

要するに、実際に起こったことや事例をもとに自らの手で解決策を編み出していく人物像を呈することになります。

ユング心理学におけるSiは風景画のように「実際+個人の感じたもの」といった感じに個人が感じたものが上乗せされて使われますが、この場合は写真に近い使い方ですね。

要は完璧に近い出来事の復元です。ほぼ完璧な模写をデータとして自らの脳内のデータバンクに保管し、必要に応じてそれらを引き出し、応用しつつ使っていきます。

極端なまでの現実主義者。ですがそれゆえに言うことは正論が多く、Niを補助具に使うENTJと比べて遥かに堅実で目標に対して忠実です。

ですが一方で頭が硬い面があり、より自分のやり方や方法に固執しやすいタイプでもありそうですね。

とはいえ、データはあくまで補助機能。あくまで自分の立てた目標となすべきことが最優先。データを使うのはあくまで補助具としてで、データが逆に足を引っ張ると思うとそれらに頼らなくなります。

ISTJと比べれば幾分か未来視やデータにない出来事の対処ができないわけではありませんが、それでも全体の中ではかなりできない方ですね。

全ての組み合わせの中で特に例外を認めず、自分の決めたルールを固守しようとする傾向が見られます。

Ni(内向的直観)と結びつくと

0から創造するわけではないものの、完全にシステムを1から作り上げるタイプの人ですね。

Niと結びつくことで合理的決断に優れた思考機能に予測や思索といった能力が底上げされています。

Siと結びついたもの(ESTJ)が能力がカンストしている個人プレイヤーなら、こちらは統率力やリーダー適性が異様に高い人といった感じでしょうか。

ESTJと比べて新しい知識の取り入れにも意欲的かつ精力的で、しばしば人と議論を行ったり話を聞きに行ったりします。

保守的で一度決めたルールを撤回しないESTJ、そして自分から様々な話を聞きに行ってはアップデートするENTJといった違いでしょうか。

もっともESTJの上位互換のように都合よく話が進むわけでもなく、ある意味ではESTJ以上に考えが凝り固まりやすい部分があります。

と言うのも彼らは結構マージンを設けるタイプなのですが、ただしそのぶん自信とプライドを持ちやすい傾向にあると言えるでしょう。

当人なりに最大限多角的にものを見た結果決められたシステムなので、「例外は許さない」というより「あろうはずもない」と言う方が正しいです。ある意味、ESTJ以上に人の話を聞かないところがありますね。

また頭の中で常にチェス盤か広大な戦略マップを広げているようなところがあり、数手先を読んだり様々な打つ手を思いつくことができる反面、意外と抜けているところがあります。

基本的にESTJよりも戦略的で頭脳派な一方、実務能力では一歩及ばない感じですね。

Fi(内向的感情)との結びつき

主機能にTeを持つということは、その対としてFiを劣等機能に持つことになります。

ですがこの劣等機能Fiは、基本的には抑圧されて表には出てきません。

本記事のどこかで「感情は抑圧されている」と書きましたが、まさにそれが劣等機能Fiにあたるわけです。

彼らは芸術や趣味、音楽、交友といったものをしばしば軽視しますが、それらの中にこそ劣等機能であるFiが眠っています。

どういうことかと言うと、彼らにとって普段は邪魔なものなわけですね。だから抑圧し、ないかのように振る舞い、最終的には自分すらも感じなくなるのです。

ですが、そんなものが長く続くはずもありません。彼らは時として、無意識のうちにこのFiを発散しているのです。

多くの場合は、自分の決めた基準の外にある人、守りきれない人に向けられるでしょうか。彼らは自分のルールを守れない人に白い目を向けるだけではなく、時として敵と断定して徹底的に攻撃します。

次点で、家族や親しい人ですね。意外と家族に甘いExTJも少なくはなく、家族サービスがマメな人もいるとかいないとか。ですがそれと同じくらい、息抜き的に感情を発露して家族を苦労させている人もいるようですね。

とまあこんな感じに、感情が無いようで結構血が通った外向的思考さんですが、あまりにTeを強めすぎてFiをどこかに追いやってしまうと、どこかでそのしわ寄せが訪れます。

例えば「学者には子供っぽい人が結構いる」という話がまことしやかにささやかれているのは、別に昨今に限った話ではありません。

そんなふうに、ExTJは子供っぽくなってみたり爆発させて癇癪を起こしたり、場合によっては駄々っ子のように幼稚な振る舞いをしたりしてFiを爆発させます。

あかつき
あかつき

思いっきり押さえつけてんだから基本的には負の感情が多そうですよね。こわいこわい

あるいは、感情的な理屈や思考への反発かもしれませんね。

例えばエニアグラムタイプ1は退行すると、「もういい知るか」とふてくされて下品な遊びや普段やらないような非道徳的なことをし始めます。

それと同じようなことが、もしかすると外向的思考の中でも起こるのかもしれません。

急に感情的に意固地になってみたり、泣いたり、嫌いな相手を理由なく無慈悲に追い詰めてみたり……。

おおよそ、普段の外向的思考からは考えつかない、一瞬「Teとは何なのか」と思わせる言動を見せる可能性も十分にあります。

Teをより効率的に機能させるためには

最後に、Teをよりよく機能させるにはどうすればいいかを考えてみたいと思います。

主に思いつくのは、大体以下の通りですね。

・例外規定を作ってみる
・システムに十分な余白を持たせる
・アメとムチの使い分け
・全員が目標志向でないことを知ってみる
・しっかり休息をとる
・抜けてて人がいい参謀をつける

どれも「出来たら苦労しねぇよ」と言いたくなるような内容ですが、まあ一応聞いていってください。

例外規定を作ってみる

まずこれ。ここで規定に例外措置を設けなければ、Teは落伍者をバンバン増やす危険なものへと成り果ててしまいます。

世の中にはいろんな人がいます。傷つきやすい人、特定の方法でなければ結果を残せない人、何らかの障害を抱えた人……。

Te使いはこういう人たちに配慮するしないにかかわらず、「目標の達成には不要な要素」と考えてしまう傾向があります。

確かに目標の達成に直接的には不要かもしれませんが、ちょっと待ってください。

そうやって人を切り捨ててしまうことによって新たな障害(敵)を作ってしまい、結果として目標が遠のく可能性もあります。

この辺りの匙加減が難しいですが……たまには役に立たない存在を同じ船に乗せた方が、逆にうまく回ることもありますよ。

あかつき
あかつき

無用の用……って、この場合ちょっと違いますかね。

とにかく、敵を作らないための「政治」も時には必要になってきます

システムに十分な余白を持たせる

マージン0の外向的思考に関しては、本記事のどこかで先述したとおりです。

この場で要約するならば、「自分のやり方や自分のルールに従わないものは社会のお荷物であり悪でもあり劣等種」みたいな考え方ですね。

ルールが細かくギチギチになればなるほど、例外規定がない場合と同じように落伍者を大量に出してしまう結果になります。

ギチギチにルールを作るタイプの外向的思考は「無能が減った」とホッとするでしょうが、ルールが厳しくなればなるほど、有能な人の基準が狭まれば狭まるほど、自分への協力者は減っていきます。

人望は一見すると価値のないもののように思えますが、実は様々な協力者を得られる(それだけ強大なマンパワーを得られる)強力な武器です。

ちょっと意味は違いますが……「大国を治むるは小鮮を烹るがごとくす(大国を治めるときは小魚を煮るようにする)」という言葉もあります。要するに「あんまりかき混ぜるな(干渉するな)」という意味ですね。

結局はほどほど、テキトーなくらいがちょうどいいことも多いです。完全効率を求めるのも大事かもしれませんが、自分が効率厨になって人が離れてしまっては元も子もありません。

余白をある程度持たせ、多少雑なくらいにルールを制定するようにしましょう。

アメとムチの使い分け

わかりやすい例が北風と太陽ですね。北風が強引にコートを脱がせようとするように責め立ててばかりでは、周囲の人が萎縮して逆に本来の力を発揮できないこともあります。

逆に太陽が暖かく照らして人のコートを脱がせたように、時には優しくすることで効率が上がることもあるのです。

特に注意していただきたいのは、「人がやった仕事が100点満点の時に何も言わない」ということをしてしまう点。

あかつき
あかつき

へーいうちのサイト開発者見てるー?

世の中、「何も言われない=完璧な仕事だった」と見なす人ばかりではありません。むしろそういう人は少数派です。

暖かく迎えて、相手のことを批評するでなく理解し、きちんと褒める。これもマネジメントをする上では避けて通れない道です。

全員が目標志向でないことを知ってみる

本記事における「それが出来たら苦労しねぇよ」部門第1位です。知ってます。

世の中、全員が目標志向ではありません。それこそ結果より過程の方が大事だという人もいれば、目標なんかよりゆっくりぬくぬくやりたい人、目標を定めず流れに対応することで真価を発揮する人、仕事より家庭とプライベートを大事にする人、様々な人がいます。

必要なのは、そういった人たちをまずは認めることですね。

ただ認めるのではなく、意識的に知り、意識的に認め、意識的に「そういう人もいるよな」と受容すること。これが肝要です。

「それをして何になる」。言いたい気持ちもあるでしょう。ですが今はとりあえず堪えてください。

とにかくTe使いにとって重要なのは、敵を作らないことです。

歴史上を見ても、多様性や例外を認められず味方に刺されたExTJは多く見られます。

とにかく敵を作らないために、ひとまず認めてやる。で、それらの意見を最低限でいいから尊重し、その上で改めて目標を立てる。

そうすることで、案外下手にゴリゴリ推し進めるよりいい結果を生むかもしれませんよ。押して駄目なら引いてみろというやつです。

しっかり休息をとる

外向的思考を阻む障害の双璧。それが敵の多さと過労です。

目標を真摯に追い続けるあまり、ついつい気づかぬうちに無茶をしてしまうところがどうしてもあります。

適度に休息を入れることが、Te使いたちには非常に重要なことになります。

ひとまずきちんと寝る。とりあえず1日7時間くらいはしっかり睡眠をとる。これがより効率を上げる大事なファクターになるはずです。

人によっては睡眠時間は5時間くらいで足りるとか言われていますが、外向的思考を使っている人が全てそうとは限りません。

とりあえず1日7時間くらい寝てみて、その上で寝すぎたと思われる症状(時差ボケみたいな気持ち悪さなど)が出たら、その時にまた睡眠時間について考え直せばいいのです。

あとは、休む場合も「休むという行動をする」のではなく、ゆっくりと体を休めるようにしてください。

これがまた難しいですが……とりあえず、睡眠時間をしっかりと確保するだけでも随分と変わってくるはずです。

抜けてて人がいい参謀をつける

参謀というよりは組織のナンバー2ですね。

外向的思考はその性質から統率力は非常に高い人が多いのですが、その反面人望に難を抱えてしまいがちです。

せっかく統率力が高くても、人が集まらないのでは宝の持ち腐れ。というわけで、ここは客寄せパンダの力を借りるのもいいかもしれません。

要するに人望が高い人に組織のナンバー2を担ってもらい、その人に人を集めてもらうという寸法ですね。

一見すると無能な人でも、人望が凄まじいだけでとんでもない長所を持ち合わせているのに等しいです。

しつこいかもしれませんが、マンパワーは偉大です。どんなボンクラでも数集まれば大抵のことはこなせます。

Teによって厳しくし、そのぶん人がいいナンバー2が人を癒して組織の空気を良くしていく。

これによって来る人は多く去る人は少なく、さらに周囲の士気も上がり、強烈なマンパワーを発揮できるはず。

Teの苛烈さに耐えられる人がちょっとでも増えれば、それだけ組織全体の力も上がっていくはずです。

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まとめ

というわけで、今回はTe(外向的思考)について、MBTIとユング心理学をもとにぐちゃぐちゃと考えてみました。

基本的に、「自分なりの最善を尽くす」というのがTeという主機能の姿という感じですね。目標や理想を立てて、そこに向けて筋道を立てる。その的確さと手腕にはただただ敬服するばかりです。

ただしその裏には「最善以外認めない」というある種の傲慢さと、抑圧されてしまった感情Fiが負の面として存在しています。

ポジティブな面ばかりの心理機能は存在しません。自分のせいの部分と負の部分、両面をしっかり理解し、自分の強みとして過不足なく活用していきたいところですね。

といったところで、今回はここまでです。

他にも色々ごちゃごちゃと書き連ねておりますので、もしお時間ありましたら興味がおありのお題からもう1記事見てやっていただけますと幸いです。

筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui

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