今回は真面目回。春眠ねむむです。
エニアグラムには、「根源的恐れ(正式名称:根元的恐れ)」という概念が存在しています。
その方面からタイプ7の素顔について考えていくと、また新しい発見がある……かもしれません。
今回はその辺りからタイプ7のことを見ていきましょう。
タイプ7が恐れることと欲求
タイプ7の恐れ
必要なものを奪われ、痛みから逃れられないこと
もったいぶる気もないので最初に出しておきますが、タイプ7の根源的恐れは上図の通り。「必要なものを奪われ、痛みから逃れられないこと」です。
そしてそこから、以下の根源的欲求に繋がっていきます。
タイプ7の根源的欲求
幸せになりたい
簡単に言い表しましょう。
「タイプ7は幸せになりたい。そのためには多くのものが必要で、奪われることは地雷となっている」
自分の幸せを願うからこそ必要なものを求め、それを奪われるのは最も恐れる事態である、と。これがタイプ7の性格の根幹ですね。

「我に幸あれ」が高じるあまり人を押し退けていく人も多数……。
ちなみに本人たちは気にしないか指摘されるとキレ始めます。怖いね!
タイプ7と必要なもの
タイプ7が囚われに目覚める注意信号として、エニアグラム基礎編には以下のような記述があります。
「よりよいものがどこかほかで手に入ると感じる」
要するに、幸せを求めてあちこちを見渡し、そして実際に動き回るわけです。
そして実際にいいものを見つけた時、こうも思うでしょう。
「あれこそが自分を幸せにしてくれるものなのかもしれない」
タイプ7は自分の幸せを常に願っている人たち。そのため、「あれが幸せにしてくれる鍵だ」と思えば、脇目もふらず一直線に奪取しに向かうでしょう。
しかし、もし目当てのものが手に入らなかったら?
そんな時、タイプ7は「あれがあれば幸せだったのかもしれないのに」と強いショックを受け、根源的恐れが何かしらのネガティブな感情を誘発することでしょう。
タイプ7にとって必要なものとは自分を幸せにしてくれるかもしれないものであり、それを手に入れることができないことこそ根源的恐れの一つであると。そういう解釈で問題ありません。
タイプ7と痛み
では続けて、もう一つの項目……「痛みから逃れられないこと」についても考えてみましょう。
タイプ7にとっては、世界は痛みと苦しみに満ち溢れたものと言えます。これは明るくポジティブなタイプ7の特徴と相反しますが、むしろ痛みや苦しみを感じないために明るく振る舞っているとみても間違いはないでしょう。
さて、そんな苦しみだらけのタイプ7の世界観ですが、当人たちは痛みや苦しみは徹底的に避けたい要素。そのため、少しでも目を背けようと目の前の楽しみに熱中します。
そして苦しみから目を背ける大きな要素が、タイプ7が求める「必要なもの」に繋がってくるのです。
まどろっこしいのもアレなので、簡潔に言いましょう。
タイプ7が語る必要なものとは、「痛みや苦しみを味わわないために今この場で必要なもの」。つまるところこの世の痛みを和らげる麻酔や麻薬のような存在です。
タイプ7の多くは痛みや苦しみから逃れるように、次々と必要なものを変えたり増やしたりします。
よく「一ヶ所にとどまることは難しい」と言われますが、その大きな要因が、今この瞬間の痛み止めを求める性質にあると言えるのです。
まとめ
今回は、タイプ7の恐れについて、略式ながらまとめてみました。
タイプ7が真に恐れているのは、もしかすると必要なものを奪われることではなく、苦しみや痛みを直に受けてしまうことなのかもしれません。
そう考えると、特有のスタートダッシュの速さも時折見せる身勝手さも説明がついてしまいます。
何にしても、タイプ7は決して単純な性格ではありません。裏では痛みと苦しみから逃れようと必死に動き回っています。
砂漠の真ん中で、今にも干からびそうなほど喉が渇いた状態で水を奪われたら、さすがに怒らない人はそう多くはありません。タイプ7が何かを手に入れることができなかった時も、もしかしたらそれに近い思いをしているのかもしれませんね。
といったところで、今回はここまでです。他にもエニアグラムについて色々と話していますので、興味がおありでしたら色々とみてやっていただけると嬉しいです!
筆者:春眠ねむむ
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