エニアグラムのタイプ4は、結構めんどくさい性格をしている場合がそこそこの頻度であります。
今回は、どうしてめんどくさい奴なのかを追求していこうといった趣ですね。
長話もアレなので、さっそく考えていきましょう。
タイプ4の根源的恐れ
さて、めんどくさい性格であることの理由には、根源的恐れが一枚嚙んでいるところがあります。
というわけで、まずは根源的恐れを引っ張り出してみましょう。
【根源的恐れ】
アイデンティティや個人としての存在意義をもっていないこと
根源的恐れがよくわからないという方のために簡単に説明すると、要するに各タイプの根幹・性格のもととなっている恐れのことです。
極端な話、「自分はこうなりたくない」という根深い拒絶反応です。なので、どのタイプも恐れたことを発生させないように生き、結果としてそれが性格に結びつきます。
詳しくは以下にまとめておりますので、よろしければご参照ください。
【エニアグラム】囚われのもと?各タイプの根源的恐れと根源的欲求
さて、タイプ4の恐れについて考えてみましょう。
この恐れを端的に表すと、以下のような気持ちが浮き彫りになってきます。
「何者にもなれないのは嫌だ」
要するに、アイデンティティを持った自分という一個人でありたいというのが、タイプ4の本音と言えます。
これがどうめんどくささにつながっていくのか、次項ではそれを追ってみましょう。
”個性的な人”という異名
ここでつながってくるのが、「個性的な人」というタイプ4を表す評です。
要するに、タイプ4は意識的にせよ無意識的にせよ、自分だけの特徴、オリジナリティを求めています。
このオリジナリティが結構ピンキリで、複雑なものから「あの人と一緒は嫌」という対抗意識、果ては集団の逆を行く天邪鬼体質までいろいろです。
タイプ4は自分自身であろうとする傍ら、独自のアイデンティティを持った何者かであることを望みます。
その独自性がいいものを生み出すこともあれば、単にめんどくさい人に成り下がることもある。
要するに人と一緒は嫌なんですよね。何者でもない気がするから。
だからタイプ4は自分だけの独自色を出したがり、個性を求め、結果として迷走する人もちらほらと見受けられるのです。
タイプ4のめんどくささは、この個性を求める姿勢にあります。何が何でも個性を押し通したいと願っています。
なので頑なに周囲の意向に従わなかったり、自分の道を無理やりにでも押しとおろうとする姿勢が見られるわけです。
で、人に思われるのです。「こいつめんどくさい」と。
社会不適合者というオリジナリティ
さて、タイプ4と言えば、「社会不適合者」という評と切っても切り離せない関係にあります。
ただ、これは他人にそう言われるよりも、自分がそう思っているケースが多いですね。
「自分は社会に適合できない不出来な人間だ」
これは半分は本音ではありますが、半分はそういう自分への溺愛でもあります。
要するに、社会不適合者という人物像を自分の中に見出し、それこそが自分にしかない個性、オリジナリティとなる。
結果として自分の殻に引きこもり、周囲からの助け舟すら拒絶し、社不適という一面にしがみつく。
これでめんどくさい人の完成です。
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【エニアグラム】タイプ4は生きづらい社会不適合者らしい
感受性という地震発生装置
タイプ4の感受性は、一般的には強いと言われています。
ですがタイプ4の感受性は、時に自分自身のアイデンティティを脅かす地震のようなものにもなってしまいます。
これもまた、めんどくさい人につながる要因になります。
タイプ4にとって自分自身とは、感受性によって仕入れた情報を元にして、自分が何者なのかを探っていくのです。
詳しくは別記事(本記事まとめ参照)にて語っておりますので、そちらもご覧いただければと。
話を戻しましょう。
タイプ4が見つけた自分自身は、感受性によってもたらされた地震にさらされています。そのため、耐震構造はほぼほぼ必須となってきます。
建物を地震で倒壊させないため強く作るように、タイプ4のアイデンティティもまた外の世界の脅威に備えて強固になるのです。

多分耐震構造というより免震構造だと思うんですが、突っ込んじゃダメなんだろうなぁ……
感受性という地震の揺れからアイデンティティを守るための強固さが、結果的に「絶対に自分は曲げない」というめんどくささに繋がっていきます。
外の世界を強く感じているからこそ、断固として拒否することで自らの身を守っています。
自分の大事なアイデンティティを守るために、タイプ4はあらゆるものに対して拒絶というスタンスを取ることも珍しくありません。
こだわりの強さ
タイプ4をタイプ4たらしめている、そしてめんどくさい人にしている理由として、並々ならぬこだわりも語らずにはいられません。
タイプ4はアイデンティティを固持します。アイデンティティを強く持つことで、自分自身という存在であることができるからです。
ぶっちゃけ他人のアイデンティティに対しては無関心だったりすることもあるのですが、自分のこだわりだけは何があっても曲げません。
こだわりを曲げないので、そのこだわりを否定する、あるいは捨てさせるかもしれないあらゆる要素に対抗したり、あるいはそれらから逃げ回ります。
タイプ4に解決策を示しても割と逆ギレされたり無視されるのは、もしかしたら何かしらのアイデンティティに抵触しているのが原因かもしれません。
ただ正直に言えば、これはめんどくさい奴と言われてもしょうがないかもしれませんね。
まとめ
というわけで、今回はタイプ4のめんどくささについて考えてみました。
正直な感想として、「めんどくさい」という言葉が褒め言葉になっている人もいるような、ちょっと強烈なタイプと言えますね。
中には気のいい奴とかいい人であろうとする人とか色々いるタイプではありますが、一概にアイデンティティという一点に関しては、頑固でめんどくさいところがあります。
タイプ4のめんどくささの要因は、多くが「自分はこういう人だ」という自己表現やそうありたいという願いから生じます。
そしてそれらが「アイデンティティがないこと、存在意義がないこと」という恐れから発せられたものであれば……ある意味、強固なまでにめんどくさい人でいつづけるのも納得できなくはありません。
存在意義がないという究極の恐怖に対抗するためにタイプ4はアイデンティティを強めますが、そのアイデンティティは……。
その辺は以下の記事にて(なぜか)記していますので、興味がおありでしたらご覧いただければと。割と核心に迫ってる情報だと思ってます。
もっとも、主眼は「感受性」のはずなのに何をやってるんだという話ではありますが……とりあえず宣伝をば。

ダイマ乙
といったところで、今回はここまでですね。他にも色々語ってますので、今回の内容を楽しいと感じていただけたのならば、他にも色々見ていただければ幸いです。
筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
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