「INFJと言ったらミステリアス」。意外とこう考える人は多いんですよね。
ですが、肝心な「ミステリアス」の中身はというと、意外とわかりづらい。
今回は、そんなINFJのミステリアスさの中身を、可能な限り言語化してみようと思います。
ミステリアスの意味
まず初めに、ミステリアスの意味を知らなければ話になりません。というわけで、まずはミステリアスの意味を辞書通りに拾ってみましょう。
【ミステリアス】
①不思議なさま
②神秘的なさま
③不可解なさま
こんな感じでしょうか。
おおよそ、「よくわからない人」「不可思議な人」といった感じですね。安直に想像できるのはメルヘンな人たちか。
では、次項からはこれを元にしてINFJを考えていきましょう。
思い浮かべやすいのは「②神秘的なさま」
安直に想像できるのはメルヘンな人たち。先述した通りです。
大抵の人が思い描くINFJ像は、不思議な国の住人。あるいは占い師とかをやってそうな神秘的で妖しい雰囲気を放つ人。
ここからさらに踏み込んで想像してみましょう。
口数は当然多くなく、いつも周囲を見守っている。
放つオーラは薄紫が似合うか。芒洋としてどこをみているのかわからない不思議な目を持った人。
ちょっとクールで、包み込むような品の良さがある。
秘密主義的で、私生活は謎に満ちている。
上品で澄みきったある種の気品を感じさせる。
まだです。ここからさらによく言われるテンプレのINFJ要素を足していきます。
どこか遠い目をしながら、それでいて周囲の思っていること、考えていることをピシャリと言い当てる。
冷静沈着で、何を考えているのかわからない。
クールで何事にも動揺せず、それでいて熱い理想を秘めている。
静かに自分の信念を持っていて、寡黙にそこへと向かっていく。
どことなく上品で良質なイメージ。
人の心がわかるカウンセラー気質で、外面的にも内面的にも非常に心優しい。
相手が欲しい言葉をピンポイントでかけてくれる。
やはり私生活は謎。
泥臭さとは無縁の澄みきった理想主義者。
占いとか神秘的な分野に興味がある。
静かに思案する。
自分と周囲をより良い方向に持っていこうとする静かな熱血さがある。
筆者の個人的見解とは近からず遠からずといった感じですかね……。
というか何これ、厨二キャラ?
実際に厨二キャラかどうかは置いておいて、ミステリアスという側面から見たINFJは「熱血だけど表面上はクールでよくわからない人」「上品な内省屋」「占いと神秘が好き(!?)」という感じのキャラ付けよのうですね。
これが私の見立てではどうなのかは後述するとして……おおよそ、不可思議というよりはちょっと神秘入ってる人たちですね。
「ミステリアス」を勘違いしたまま、深く考えず占い師を始める自認INFJとかもみたことがありますね。あと、自称HSPが多いのも特徴です
実例から見るINFJの実態
まあ過激派の人なのでテンプレ像からは外れますが、こういうINFJもいますよということで紹介しておきます。
弱者救済という話題に対するその人の主張は大体こうです。
「弱者救済はすべきだけど、弱肉強食が消えることは永劫ない。いじめはいじめによってでしか抑止できないし、経済的弱者を救うにも強者は絶対にそれを拒む。結論、すべての弱者救済は至難の業」
この時点で、ちょっと「ん?」となってきますよね。
要するに「捨てられる人がいるのも世の真理」と冷めたことを言っていますし、ご覧の通り思想も開けっぴろげです。
神秘という意味だけで考えると、おおよそミステリアスの欠片もない。おまけにその人、やたら泥臭いです。なんというか、死に物狂いでお金や仲間を集めてます。曰く「力がないとどうしようもない」とのこと。
おおよそ、澄ました顔で理想を語る胡散臭い上品なINFJとはどこに行ったのか?
実のところ、私も最初はINTJか何かかなと思っていました。ですが、やたら人の心情を言い当てたり手に届く弱者は当然のように救おうとするので、やはりINFJでしょう。
その人のミステリアス要素
そんなこんなでちょっとT型入っている彼のどこにミステリアス要素があるのかというと、やはり不思議さ、不可解さですね。私が思うに、彼らのミステリアスとは神秘的だけでなく、不可解さ、不思議さもあると思うのです。
まず、思想が割と謎。先述の通り「人を救うのは無理」と言いつつ「人は人を救べき」という信念を持っています。矛盾していますね。
また人を救うのにも一家言あるらしく、「その場限りでは意味がない」「救いとは結果として『こうしてよかった』と思えるものでなければならない」と熱く語っていました。やはり謎です。
こんな感じで熱血度合いをどこまでも見せ、目の前の冷たい現実を少しでもどうにかしようとしている一方で、どうにもならないと諦めてもいる。
ついでに言えば、口は悪いです。大体当ブログとどっこいどっこいくらいでしょうか。いや、あちらの方がもっと上か……。
ですが、表現はうまくオブラートに包むというか、謎の上品さがあるんですよね。この点においては完敗です。
この一種の上品さを神秘的といえば、そうなのかもしれません。
ただ、どうやってもあの人の場合は不可解さが優りますね。間違いなく「不可解」という意味でのミステリアスでしょう。
私生活もやっぱり謎
何をやっているのかわからない&当人も明かしてくれないのも、ミステリアスといえばミステリアス。
結局、ああいう人たちって何をして暮らしているのでしょう?
多分意図して話さないとかではなく、「話す必要性がないから話さない」みたいなノリだと思います。
ですが、それにしても話してくれない。どれだけ仲良くなっても、趣味の話とか最近あったうれしいこととか悲しかったこととか、そういう話を全く聞かないんですよね。
もしかして:ドアスラム
ドアスラムとかそういうのではないとは思います。なんだかんだ話の波長は合いますし(合わせてくれてる?)、一緒にいて楽しくはあるので。
ただ、とにかく謎。こういうところも、ミステリアス化に一役買っている気がします。
ぶっ飛びこそが不思議ちゃん要素
まあミステリアスと不思議ちゃん要素はINFJの要素として似たり寄ったりではありますが……一応言及しておきましょう。
その人、先述の通り思想がぶっ飛んでいます。なんというか、周囲と明らかに言うことが違うんですよね、良くも悪くも。
ついでに言えば、空気は読もうとはしますが場の流れに乗るのは苦手なようです。
と言うわけで、周囲の環境から何もかもがズレてる、ちょっと異質な存在です。
これを可愛く言ったり忖度して表現すれば、「不思議ちゃん」となるのです。
さらに付け加えましょう。天然です。持論を熱く語ることは多いのですが、実生活は結構ズタボロですね。
例えばドラッグストアでもらえる透明の袋とグレーの袋を大真面目に見比べて「どっちが厚いんだろう?」とつぶやいてみたり、しょっちゅう階段でつまづいたり、話題Aから別の話題に移り変わってしばらくしてから話題Aに関する自分の見解を述べてみたり……。
こういう天然な上に異質な感じを見て、人はINFJを「不思議ちゃん」と呼ぶのでしょう。
ミステリアス≒不思議ちゃん≒エキセントリック
というわけで、最後になりましたが結論です。
ミステリアスの正体は主にエキセントリックさ。不思議ちゃん要素もエキセントリックさと天然さ。
INFJは人と見ているものが違います。これが意味不明に映ることがあり、そこがミステリアスと言われる所以なのかなと。
繰り返しになりますが、今回引き合いに出したINFJは割と異端寄りです。普通のINFJはもっと静かで穏やかでしょう。ですが、というかだからこそ、余計ミステリアスさが目立つのではないでしょうか。
あと、天然ですね。普通は考えないことを真剣に考えたり、変なところでズレたことを言い始めます。ちょっと変な人たちです。
また、彼らの私生活はまるで見えない。
語りたくないとかそういうのではなく、語る必要を感じていない人が多いんですよね。恋人の愚痴とかネットニュースで何を見たとか、そういう話は当人の感情が極まった時にだけ聞けるレアな話題のような気がします。
俗っぽいことばかり考えるINFJをあまり想像できませんね、私は。世の中には溢れているようだけど
というわけでまとめましょう。
INFJのミステリアス・不思議ちゃん要素
・エキセントリックな思考回路
・拍子がどことなくズレている
・天然入ってる
・私生活がわかりづらい
こんな要素から、INFJのミステリアスさが醸成されていくのではないでしょうか。
まとめ
というわけで、今回はINFJのミステリアス要素及び不思議ちゃん要素を(完全に1つにまとめて)お届けいたしました。
彼らの不思議さやミステリアスな雰囲気は、よくわからない思想と生活によるものが大きいのかなと。
また、Seが割と死んでいることにより拍子が完全にズレているのも、ミステリアス……というか不思議ちゃん要素に繋がっているのかもしれませんね。
何にせよ、生態も思考も謎が多い人たちです。まだまだ、掘り下げていく必要がありますね。
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筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui
コメント
自称INTJの目から見ると実例の方はINTJであってもおかしくないと思いますね。『人を救うのは無理』と補助機能Teの現実的な理屈で割り切ってはいても、それより優先される主機能Niによる信念『人は人を救うべき』に則って人助けに力を注いでいると説明できます。変なステレオタイプが蔓延していますが、INTJ、というかT優位のタイプが人間や人道的な事に関心を持たないという事は決してないと思います。人間に関心があればINTJだって人の心理が読めるようになるでしょう。MBTI(こちらのブログの内容は正確にはMBTIではないようですが)はどの心理機能を優先して使いやすいかを表すもので、能力の高さを表すものではありません(よく使う機能が発達しやすいとは思いますが)。INTJなら、例え他人の心理を理解していたとしても、Feの感情や価値観による調和を優先するのではなく、Teによる公理のようなものを優先するという事です。言い換えれば、空気を『読めない』というより、空気を感じてはいてもあえて空気を『読まない』判断をするという事です。もちろん、本当に空気が読めないINTJも多いでしょうから、あくまでケースバイケースですが。
自称INTJ様
ご指摘ありがとうございます。
うーん、やはりどうやってもINFJのような気が……。
心理機能の並びは「指向しやすい傾向」で並んでいる。そう考えると、人を救うこと、助けることに興味を持ちやすいのはINTJよりINFJであると考えるのが道理のような気がします。「Te指向とFe指向、どちらがより道徳や倫理・人道を重視しやすいですか?」という話です。INTJにその辺興味津々の人もいますが、割合としてはINFJに劣るのではないかと。
「人の心理を言い当てる」。これはどれだけ人に興味があっても、INTJ(というよりFeが遠い人)には難しいと思います。人はそんなに万能ではない、というのが個人的な考えですね。「心理機能はそれぞれその人が優先的に使う順序を表す」。これも実際によく聞きますが、使う順序が低い=そのぶん使い慣れていない=精度や成熟具合に難を抱えやすいとも取れます。そもそも(ユング心理学の話になりますが)人の心と同化する外向的感情が裏かつ非常に遠いINTJが、本当に人の心を正確かつ明瞭に言い当てることができるのかは若干疑問が残ります。
あくまで主にNiと結びつくのはTe(知的公式)。F機能はあくまで第三であり、それだけ優先順位や成熟度が低いということです。
というかそもそも、心理機能の並び順に関するアレコレは公式書籍が「諸説ある」と匙を投げているんですよね……。なので「優先順位でしかない」と決めつけるより、様々な尺度から可能性を考えていくことが大事なのではないかと。
ちなみにユング心理学における内向的感情は、「自分の気持ちを大事にする」です。MBTIはユング心理学の一端から着想を得たものであり、タイプ論も決して無視できない要素かと。
極論、同じ弱者を救うにしても自分の「かわいそう」という気持ちありきで動くんですよね。共感ではなく”慈悲”の類です。とても弱者の気持ちになって、弱者の立場から物事を考えた結果ではないでしょう。
興味がある=正確に言い当てる能力があるとは言い切れず(そもそも人にそこまで興味を持つINTJは結構少ない)、人道倫理、そして人の感情に対する理解は拙いものになりやすいのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、優先度が低いということは、どうしてもその能力は低くなってしまいがちです。逆張りでレアケースを追い求めるにしても、「相手の感情に寄り添うことの優先順位が低い≒共感能力が低い」という事実は避けて通れません。
INTJはたとえ道徳倫理に興味を持っても、おそらくTe指向である以上興味があるのは多くの人が救われるような枠組み作りなのではないかと。第三にあるのもFi(内向的感情)なので、そもそも心が動いた相手しか助けたがらなそうですしね。
空気を読まない人が多いのは同意。ではFJが全員空気ばかりを読んで忖度しかしないのかというと、それもまた違う。こういうのは総合的に判断するものであり、一部分だけを切り取って語っても答えは出ないのではないでしょうか?
そもそもの話、レアケースをはじめから追うより王道を攻めたほうがわかりやすいはずです。まずはじめにレアケースを追うべきとなってしまえば、それはもうレアケースとテンプレが入れ替わってしまうのでは?
まずは王道的な考え方で「この人はこのタイプでは?」と考え、その上で違和感がある箇所があれば、都度その違和感に類似した特徴を持つタイプを探っていくのが良いかと。