【エニアグラム】タイプ2:助ける人を普通に解説

エニアグラム
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こちら、自重した初心者向けの解説になります。特級呪物を見たいという特異な方は、以下のページをご覧ください。

さて、タイプ2といえば、非常に心優しい性格で知られていますね。

その献身的な姿と無私の奉仕の姿勢から、「助ける人」とも言われています。

タイプ2の特徴

困っている人がいれば、いの一番に人を助けるタイプ。だからこその「助ける人」と言えるでしょう。

重い荷物を背負ったおばあちゃんがいれば真っ先に動くのはこのタイプですし、傷ついた人のケアが最も上手いのもこのタイプ。とにかく助けることに関してはスペシャリストです。

基本的に、感謝の言葉と自分善行を認めてくれることが何よりの報酬。物欲も少なく、世に言う偽善とは程遠い存在ですね。

あかつき
あかつき

感謝されないとモヤる人たちでもありますけどね。

感謝が報酬、されど報酬がなければ不満が溜まる。所詮人間ということです

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性格

優しいと言っても、その性格は多くの場合温厚ではありません。むしろ周囲に関わりを求めるのに積極的な人が目立ちます。

助けを求めている人に片っ端から優しさを振りまくような人たちですが、その優しさは決して受動的なものではありません。むしろ、困っている人がいたらうずうずしてしまう人も多いでしょう。

誰に対してどういう形で優しさを振りまくかは人によってマチマチですが、「優しくしたい」と思った人には非常に強い母性を発揮します。

お母さんタイプとも言われていますね。昨今の世の中は人に対して冷たくなってきましたが、タイプ2はそんな風潮など知らん顔です。

面倒見が非常によく、ちょっとお節介なところがありますが、よき世話焼き役になってくれる人たちと言えるでしょう。

あかつき
あかつき

お節介なほどに世話を焼く。なでなでされたい人たちにとっては天使ですが、裏を返すと独立心が強い人たちの天敵です(満身創痍)

優しく包み込む

積極的で、やもすれば活発・快活な人たちも多いですが、その愛情は底なし沼のよう。優しく包み込み、ずぶずぶと深みにはめていくようなものです。

人に合わせ、その人をいい思いにさせることが非常にうまいわけですね。一緒にいるとついついうれしくなったり、やもすれば調子に乗ってしまうような人たちと言えるでしょう。

褒めるのもうまいし気立てもいい。相手の喜びは自分の喜び。そんな性格なので、その優しさにあてられた人がタイプ2から逃げることは困難を極めます。

もっとも、その優しさが人の成長を妨げたり冷たくすべき場面でできなかったりと、いくつか弊害も生んでしまうわけですが……何にしても、優しさに包まれてしまえば、一部の人以外は心地よさすら覚えてしまうでしょうね。

気の強さを自覚している

タイプ2は自分の気の強さや押しの強さを自覚しているところがあり、時折自分の強気な部分や激しい部分に困惑することがあります。

例えば人が困っているときには多少強引になっても助けようとしますし、助けたい/仲良くなりたいと思った人がいじめられていればいじめっ子への反撃すら辞さないでしょう。

とにかく相手から必要とされたいという思いに従って動くため、場合によってはかなりの強硬手段をとることがあります。

この辺りを自覚して、困惑したり直したいと思ったりするわけですね。

タイプ2はかなり気が強いタイプですが、必ずしも好んで強気でいるわけではありません。

平和に住むなら平和に済ませたいし、穏便な手段があるなら穏便な方法を選択したい。ですが、欲望には抗えない。

おおよそ、こんな感じですね。

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恐れと求めるもの

おおよそ、どのタイプにも恐れるものと求めている姿が存在しています。タイプ2の場合は、以下の通りですね。

恐れ
→愛されるだけの価値がないこと
欲求
→愛されたい

タイプ2は、常に愛情を中心に人生を展開しています。これは自分が愛情を注ぐという意味もありますが、同時に「自分自身が愛されたい」という欲求も意味しているのです。

もっとも、当人たちは否定するでしょう。「自分に欲しいものなど何もない」と。

ですが、感謝されなければ気持ちが落ち着かない時点で、何かしらを求めていることと同義です。

その何かしらが愛情、ひいては自分とのポジティブなつながりというわけですね。

タイプ2にとって、人間関係は死活問題。なぜなら、人間関係を中心として人生を展開しているからです。

そしてその人間関係がネガティブなものであれば、「愛されない」という恐れを想起させてしまいます。

誰でも何かしらのメリットがあって優しさを発揮しますが、タイプ2にとってのメリットはポジティブな関係性。そのわかりやすい形が感謝の言葉なのです。

尽きることのない愛

タイプ2が人にそそぐもの、そして人から得たいと思うものは、言葉に表すなら、尽きることのない愛情とでも言えばいいでしょうか。

タイプ2は、愛し愛される関係を望んでいるところがあります。

愛されたいから、まずは自分から愛す。根幹にあるのはそれです。

テイカーでなくギバーになることによって、タイプ2は初めて愛情を得られると思っています。そのために、まずは自分自身でアクションするところから始めるわけですね。

「愛さなければ愛されない」

これは、タイプ2の根幹に深く刻まれた教訓です。

タイプ2は無尽蔵の愛を振り撒くことによって、自分もまた尽きることのない愛情を得ようとしているのです。

あかつき
あかつき

理由は筆者が後述してるようですが、当人たちは否定するでしょうね。

自分が何かを欲しがっていると言う気持ちは認めたくないもののはず

「プライド」に囚われる

タイプ2はプライドに囚われる……といっても、世間で言われているプライドとはちょっと毛並みが違います。

タイプ2が囚われているのは、「無私の奉仕」とでも言えばいいでしょうか。「自分は何もいらない」「何の報酬もなくても動いていける」という、一種の自己暗示です。

人は何かをねだればねだるほど嫌われる。おねだり上手でもない限り、これは避けられない事実でしょう。

タイプ2はそのことを強く感じ取り、そして本能的に嫌われることを恐れています。

その結果起こりえるのが、自分のニーズの封印。欲しいものをすべてなかったことにするわけですね。

本当に何も必要ない。私はあなたを助けるためにここにいるんだ

タイプ2が健全さを失えば失うほど、このような思考に囚われていきます。

しかし、人はそんな無償の愛を捧げ続けることができるほど利他精神に溢れていません。いずれ限界を迎えます。

本当に助けた結果何も得られなかった場合、タイプ2は裏の顔を出すようになるのです。

もっと詳しく
タイプ2の囚われ「プライド」について

優しさの裏の顔

人一倍の優しさを持つタイプ2ですが、相手からポジティブな反応を得られない、特に関係を切られようとすると面白くありません。

こういう時、タイプ2にはある感情が芽生えます。

「あれだけしてあげてもダメなのか」

この気持ちを抱いてしまったタイプ2は、自分の気持ちを抑え込めないと暴走を始めるかもしれません。

それが、どんな手段を使ってでも相手を引き留めること。

もっと優しくしたり、はしごを外したり、共依存関係を作ろうとしたり、場合によっては強硬手段も辞さなかったり……。

相手の気を引くために、次第にアプローチが過激化していくわけですね。

最終的に何をやっても届かなければ消沈してどこかに行ってしまいますが……そうだと確定するまでは、いかなる手を使ってでも振り向いてもらおうとするでしょう。

あかつき
あかつき

振り向いてもらうことが目的だから、近づく建前もお題目も最後には放り投げることもありますブクブク……

ストレス下ではタイプ8へ

タイプ2は、望んだ人から望んだリアクションが返ってこないことに強いフラストレーションを覚えます。

どれだけ愛情を与えても愛で返してくれない、あるいは自分が軽んじられて当たり前の顔で搾取される……こういう状況においては、人一倍ストレスを感じやすいタイプというわけですね。

そうやってストレスを溜め込んでいくうちに、タイプ8は次第にタイプ8の様相を見せるようになり、愛情(関心)を向けさせるために手段を選ばないようになります。

例えばちょっと操作的なところを見せたり、相当キツく当たった後に優しくして依存させたり、暴力や直接攻撃に物を言わせて自分を見ることを強制したり……。

あかつき
あかつき

ヤンデレやん……

ストレスを感じるとどんな欲求も歪むもの。本当は振り向いてほしいだけなのですが、タイプ2の場合はちょっと強硬手段が多くなる感じですね。

精神が成長するとタイプ4に向かう

精神的な成長(統合)を果たすと、タイプ2は健全なタイプ4のような振る舞いをよくするようになります。

タイプ2に欠けているのは、自分を大事にする気持ち。愛情には自己犠牲がつきものだと考えてしまっています。

健全なタイプ2は、その自己犠牲の精神を捨て去ってしまうわけですね。

何よりもまず自分を大事にして、自分の気持ちに正直に向き合い、自分が欲しいものを「ない」と決めつけずしっかりと主張するようになります。

人に優しくしつつ自分もしっかりと大事にし、自他の双方にとってよりよい道を模索していく。

そこには自己犠牲もなければ、相手への媚びへつらいもありません。本当に自分の意見をしっかりと主張し、自分の正直な気持ちを打ち明けた上で、自分にできる範囲内で相手のことも慈しみます。

タイプ2にとっては、ありのままの自分を出すことは嫌われるリスクを背負うのと同義です。自分が捨て去ってしまった気持ちを拾うことすら困難かもしれません。

ですが健全化を目指す上では、まず自分自身の本当の気持ちを大事にすることは不可欠なのです。

もっと詳しく
タイプ2の退行(分裂)・統合

ウィング

エニアグラムではウィングというサブタイプが存在しています。それぞれ隣り合ったタイプ同士、タイプ2ならばタイプ1、タイプ3と溶け合ってウィングという概念が完成します。

タイプ2ウィング1(2w1):尽くす人

最も自己犠牲に近い位置にいるタイプです。

道徳的で面倒見がよく、弱者を救うことにも割と躊躇がない人たちですね。それだけに自分のニーズを置いてきぼりになりやすいという欠点を抱えます。

全てのタイプの中で、最もわかりやすく「優しい」タイプと言えるかもしれません。

道徳的な素晴らしい人物でありたい欲求と人から求められたい欲求が混ざり合い、お人好しの体をなしている人たちです。

もっと詳しく
タイプ2ウィング1「尽くす人」とは何者か?

タイプ2ウィング3(2w3):もてなす人

非常に感じのいい人たちですが、もう一つのウィングと比べてわかりやすい自己犠牲を嫌う傾向があります。

というより、割と主張してくるタイプですね。というか、どこかに「この私が関わってあげている」感を持っています。

反面気に入った人に対する面倒見は非常によく、社交的で愛される術を心得た人たちでもあります。

特に「愛されたい」という承認欲求が強いため、相手が望む姿になることも多いと言えます。

あと、おねだり上手が多いタイプでもありますね。人間関係を一番上手く操縦できる人たちです。

もっと詳しく
タイプ2ウィング3「もてなす人」とは何者か?

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まとめ

というわけで、今回はタイプ2について、可能な限りわかりやすく、自重してお伝えしてきました。

わかりやすい”優しさ”を表すのがこのタイプ。好きな人に尽くし、もてなす、人を気持ち良くさせるプロとも呼べる人たちです。

愛情とタイプ2は切っても切り離せない関係にあります。

愛が欲しい。だからまずは自分から愛する。ある意味、人間関係の基本ですね。

「まず与えよ」の教えに忠実に、とりあえず人に与えてリアクションを見る。そうやって気に入った人たちとの距離をじわじわ、ある時には一気に詰め、どんな形であれゴールインを狙っています。

人生の基本は人との関係。ですがそれを重視するが故に弊害もないとは言えません。

人との距離感を大事に、「距離が近いだけが全てではない」という点に注意すれば、タイプ2は多くの人に好かれることができるはずです。

といったところで、今回はここまで。他にもいろいろな記事を上げていますので、興味のあるものから拾っていっていただけると嬉しいです!

もっとも、中には毒物も混入されていますので、その点はご注意を……

筆者:春眠ねむむ
X :@nemukedesiniso
threads:@shunmin.nemui

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